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『開発経済学入門』の図表のアップデート版とその作成のためのコードを公開

以前の投稿で、拙著『経済学って何だろう-現実の社会問題から学ぶ経済学入門』(新世社)に掲載されている図表とその作成のためのコードを公開しました。

今回は、『開発経済学入門(第2版)』に掲載されている図表のアップデート版とその作成のためのコードを公開します。

おかげさまで、この教科書も2015年に初版を発行して以来、多くの先生方に使っていただき、2021年には第2版を出し、その後も重刷されています。ただ、そのために使われている図表のデータがやや古くなってきてしまっています。

ですので、今回、最新のデータを使ってアップデートした図表を公開します。さらに、その作成のためのコードをも公開することで、教科書として使っていただいている先生方はもちろん、興味のある読者にも同様の図表を簡単に作成し、またさらに将来的にも図表をアップデートしていっていただきたいと考えています。

なお、(年季の入った)経済学者あるあるで、基本的にはStataを使ったコードとなっています。ただし、UNComtradeやOECDのデータを使う時は、データの取得をRで行っています。

例えば、以下の図は1960年から2019年までを10年1期として、1人あたりGDPとその成長率の関係を、東アジア諸国について図示したものです。これを見ると、日韓台星香が見事に同じような成長経路(ある所得レベルに対して同程度の成長率)をたどってきたことがはっきりとわかります。

出所:Penn World Tables 10.01.

また、次の図は1970年代から2020年代までの各国の研究開発支出と対内直接投資(どちらも対GDP比)の推移を表したものです。これによると、多くの途上国は対内直接投資を増やしているものの、自国での研究開発は増えておらず、それが中所得国のわなの原因の1つにもなっていると考えられます。

出所:World Bank, World Development Indicators; Lederman, Olarreaga, Saenz (2005).

全ての図は以下のzipファイルからダウンロードできます。

また、すべてのコードは以下のzipファイルからダウンロードできます。全てのファイルの概略は readme.txt に書かれていますので、まずはそれをお読みください。

ぜひご活用ください!

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