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2021 Music Year End Lists

年1回の更新 A.K.A 生存証明のタイミング。今年好きだったもの、そうでもないけど印象に残ったものを記録する。「音楽」と「映画・ドラマ」に分けてリスト出し。「音楽」のリストは例年の如く「CD1枚に収まる時間=80分」の範囲内で選曲。

  1. Little Simz - I Love You I Hate You

  2. NIKI - Every Summertime

  3. Jenevieve - Baby Powder

  4. Yves Tumor - Jackie

  5. Liv.e - Winter Songs

  6. L‘Impératrice - Anomalie bleue

  7. 藤井 風 - 旅路

  8. James Vickery - All That I Am

  9. Abstract Mindstate - I Feel Good

  10. Remi Wolf - Volkiano

  11. WILLOW - t r a n s p a r e n t s o u l ft. Travis Barker

  12. Helado Negro - Gemini and Leo

  13. Clairo - Amoeba

  14. Joyce Wrice - Falling In Love ft. Lucky Daye

  15. Theon Cross - We Go Again

  16. Chung Ha - Flying on Faith

  17. PinkPantheress - Noticed I cried

  18. For Those I Love - The Myth / I Don't

  19. Charlotte Day Wilson - Take Care of You (feat. Syd)

  20. Mustafa - Stay Alive

  21. David Byrne - Road To Nowhere (from "David Byrne's American Utopia")

  22. Bruno Mars, Anderson .Paak, Silk Sonic - Leave the Door Open [LIVE from the 63rd GRAMMYs ® 2021]

プレイリストも併せてどうぞ。こちらがApple Music版。

こちらSpotify版。

では1曲ずつコメントを。2021年はかなりMellow & Smoothなチョイスだなー。例によって順不同で。

1. Little Simz - I Love You I Hate You

ここ数年リリースするものは大体素晴らしい作品のLittle Simz。4thアルバムSometimes I Might Be Introvertからのカット。基本的にプロデューサーのInfloのトラックが好き。ストリングス、オーケストラやサンプリングで組み上げられるドラマティックな流れ(Saultしかり、Cleo Solしかり、Jungleしかり)にもうやられまくっている。で、この曲はその集大成のように感じられた。Little Simzの声とフロウはラッパーとしての強力な武器。映画Venom: Let There Be Carnageで見せてくれた演技にはハラハラしたけど…そっちの方も頑張ってほしい、って完全にローリン・ヒル路線だな。

2. NIKI - Every Summertime

この曲には複数のミュージック・ビデオが存在していて、見た順に挙げるとマーベルのサイトで上がったヴァージョン、

さらに映画『ミナリ』で可愛さ1,000%を振りまいたアラン・キムくんの寝顔がたまらんヴァージョン(なぜこのサムネイル画像なのかは不明)、

つい最近公開された、NIKIさんアメリカ謳歌&彼女に憧れた女の子が同じ道を目指す、ラストちょっとエモいヴァージョン

と、三者三様なMVが公開されている。『シャン・チー』公開&サントラがらみのプロモーション~同じアジア人で注目されたアラン・キムくんで話題作り~NIKI自身の魅力にフォーカス、と映像ごとに上手く使い分けがされているのも好感が持てる…などと色々書いたが、やはりこの曲の魅力はとにかく良く出来たメロディー/構成/トラックと、その曲を十二分に活かせるだけのNIKiのヴォーカルのスキルの高さにあるだろう。ちょっと懐かしいアレンジもあいまって、世代問わず皆好きになるポテンシャルがあると思う。

3. Jenevieve - Baby Powder

この曲は杏里のLast Summer Whisperのイントロをサンプリングしていて

どちらのMVのコメントにも「1.2倍速(もしくは2倍速)で再生したらもっといい」と書かれていて、早く再生したり遅く再生してサンプリングしたり、ESG「UFO」の時代から音楽の楽しみ方には色々な発見あるなと。Jenevieveのヴァージョンがなければ原曲を知らなかったので、自分にとっては1曲で2曲分得した気分。

4. Yves Tumor - Jackie

Yves Tumorも自分のリストの常連。これはもうイントロから『はいリスト入り~』となった。そしてこのリスト作りの際に初めてMVを観る曲も多い。

5. Liv.e - Winter Songs

この曲、あの曲に似てるんだよなぁ…参考にしたのかなぁ…とずっと思っているけど何の曲かは自粛。せわしない曲が大好きです。Liv.e(リヴ)はダラス出身のアーティスト。

6. L‘Impératrice - Anomalie bleue

フランス語のバンド名が読めない。ランぺラトリス。MVは体温高めになるパフォーマンス・ヴァージョンだが、アルバムTACO TSUBOヴァージョンの方が冷静と情熱の間を上手くバランス取れてて好み。「ファンになったかどうかはインスタのアカウントをフォローしたくなるかどうかで決まる」説の提唱者なのでフォロー済み。

7. 藤井 風 - 旅路

邦楽枠で今年のベストソング。ボビー・コールドウェル「My Flame」+オリジナル・ラヴ「朝日のあたる道」のイメージ。なんだかんだで夏の横浜スタジアムの(文字通り)ワンマンも配信観た。音楽の神に愛された才能だけど、さらに手の届かない遠くに行ってしまうのではないかと、見ているのが正直怖い存在。

8. James Vickery - All That I Am

ベスト・リストのタイミングで初めてアーティストについて調べるので、彼がイギリスのアーティストだと今知った。声の温かみが好み。

9. Abstract Mindstate - I Feel Good

アメリカのヒップホップから唯一のエントリー。とは言っても、このアーティストがアメリカの現行メインストリームのヒップホップのサウンドでもなく、どちらかといえば懐かしいタイプの作品。自分はトラップがつまらなすぎて聴けない耳になってしまった。全部同じに聴こえる(老人のセリフ)。ヒップホップに関してはグライムとかまで含めて音が面白いのは圧倒的にイギリスの方だった。次に(アメリカの)ヒップホップに変革の波が訪れるのはいつで、どんな形なんだろう。唯一のカニエ関連。

10. Remi Wolf - Volkiano

奇才。歌の表現力、トラック、とにかく作る音楽がいずれも素晴らしい。でも奇才。アーティストって本来こういう奇才の類いの人達なんだと思うし、常人の想像を超える創造の発露こそを期待している自分がいる。インスタはフォロー済みだがぶっ飛んだセンスの奇才ぶりを見るのが毎回怖い。

11. WILLOW - t r a n s p a r e n t s o u l ft. Travis Barker

こういうバンド演奏で再現できる音楽からは刺激を受けた2021年だった。ウィロウの歌、素晴らしいメロディー、的確かつスキルフルで聴き惚れるトラヴィス・バーカーのドラミング。何も足す必要がない。エモ。

12. Helado Negro - Gemini and Leo

名前の読みはエラードなんだね、と今知る年末。ポップスとして完成されている曲。二番のパーカッションが大きめの音で入ってくるところ好き。アルバムは他にもエムトゥーメイのJuicy Fruitsみたいで好きなThere Must Be A Sound Like Youがあり、どちらを入れようか悩んだ。

13. Clairo - Amoeba

M-11のさらに上をいくポップ・ミュージックとして完成済みの2021年裏ベストソング。昔ポッキーとかグリコのチョコレートってこんな洋楽曲CMに使ってたよね。メランコリーの塊。歌詞が抽象的なことを歌っているようで、具体的な像が浮かんでくるところは見事。帰るためだけにパーティーに顔を出す(そこで何かが起こったり、本当に何も起こらなかったりする)ってよくアメリカの青春映画でも観るシーン。

14. Joyce Wrice - Falling In Love ft. Lucky Daye

曲の良さはいったん置いておいて、アルバムが発売されたタイミングに日本にいて「さっきアルバム5枚にサインを入れて渋谷の各所に隠しました。ヒントになる写真を載せるので探してね!」ってTwitterで呟くゲリラ・プロモーションを行ったことを称賛してエントリー。その日の早いうちに全てのアルバムが発見され、みんな喜んでたのも見ていて面白かった。

15. Theon Cross - We Go Again

ジャズ作品ももっと沢山入れたかったけど、悩んだ末、結果的にこの曲のみ。サンズ・オブ・ケメットのチューバ奏者であると今知る。変則的なこのビートが今の自分にフィットしてるんだなと思う。

16. Chung Ha - Flying on Faith

今年のK-POP枠。正直今年はあまりK-POPを熱心に聴いてない。メロディーが好き、派手なアレンジが好き。ワールドワイドのマーケットに照準を合わせての作品。歌唱力があるだけに成功してほしい。スペイン語も出来るのはK-POP南米戦略に弾みをつけそう。

17. PinkPantheress - Noticed I cried

自分がジャングル/ドラムンベースがいかに好きなのか、心がざわめくのかを改めて感じる90秒弱の曲。

18. For Those I Love - The Myth / I Don't

誰?これもAlbum of the yearサイトより。アイルランドの人って今知った(今回「今知る」ばっかりだな)。曲にパーツパーツの厚みとスピードが徐々に足されていくのがアドレナリンを上げ、上がりきったところでまたパッと突き放されるようにスロウダウンの様変わり。揺さぶられる。

19. Charlotte Day Wilson - Take Care of You (feat. Syd)

インスタ・フォロー組。彼女こそInfloのフル・プロデュース作を聴いてみたいアーティスト。トロントから来た雑味の無いアデル(そんなこと言わない!)。アデルってあの張った時の声が続けて聴いてて辛い。逆にシャーロット・デイ・ウィルソンはそれが無く終始スムーズなため、それはそれで引っ掛かりが無く平板に感じられるのかもしれない。歌の巧さって難しいものだな。

20. Mustafa - Stay Alive

トロントのシンガーソングライター。この曲にはJames Blakeがプロデュースで参加していると今知る(またもや)。JBもこの路線でアルバム作れば良いのになぁ。荒れた心が癒される。ギターのアルペジオで始まる曲が好き、という自分の傾向をまた発見。

21. David Byrne - Road To Nowhere (from "David Byrne's American Utopia")

本来はこっちなんだけど、臨場感はこちらのファン・カムで。

『アメリカン・ユートピア』の衝撃はどこかで表現しなければと思いリスト入り。アンコールで披露されるこのヒット曲、映画では会場内を練り歩くデヴィッド・バーン楽団とそれを迎える観客の上気した表情が忘れられない。

22. Bruno Mars, Anderson .Paak, Silk Sonic - Leave the Door Open [LIVE from the 63rd GRAMMYs ® 2021]

聴いた時から目がハート。MV観て目がハート。待ちに待ったパフォーマンス観て目がハート。ヴォーカリスト2人がスタジオ版からさらに多くの技巧を入れて競い合った、グラミー賞授賞式でのライヴ・ヴァージョンを。この曲のリアクション動画、一体何本観たことか!アンダーソン・パークという才能のステージを一段上に上げてくれたブルーノ・マーズに感謝。

という22曲、本当にメロウな曲ばかり。去年のリストを見ても既にヒップホップはJ Hus、Jay ElectronicaとPop Smokeの3曲しか入ってなかったから、去年からこんな気分は始まっていたような気もする。Yves Tumorが2年連続リスト入り。

[BEST ALBUM]
Little Simz - Sometimes I Might Be Introvert

[BEST SONG & BEST MUSIC VIDEO]
Silk Sonic - Leave the Door Open

[BEST LIVE] 該当なし

[BEST ARTWORK]  Charlotte Day Wilson - Alfa

2022年もいい音楽にたくさん出会えますように。ライヴも再開されてほしいな…。

映画・ドラマの部はもうちょっと考えます。




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