太平洋の孤島ハワイを見つけたのは誰？

イギリスの海洋探検家ジェームス・クック。キャプテン・クックと言ったほうがなじみがある。ハワイの歴史上、ハワイ諸島を発見した最初の西洋人。

1778年、彼は北極海を抜けて太平洋と大西洋を繋ぐ北西航路を探索する３回目の太平洋探検航海の途中にハワイ諸島を発見した。

とはいえ、この時にはまだ「ハワイ」という名前は知られていなかった。
そのため、クックはハワイの島々を「サンドウィッチ諸島」と名付けた。

なぜ「サンドウィッチ」なのか？
当時の海軍大臣でクックの探検航海の重要なスポンサーだったサンドウィッチ伯爵の名前を取ってつけたのだ。

彼がハワイ諸島の発見者だと言うのは気が早い。
確かに西洋人としては最初だが、クックが来島した時にはすでに先住民は存在していた。

ではハワイ諸島の真の発見者は誰なのか？

この島々を最初に発見したのはポリネシア人だ。
数千kmもの大海原の荒波を乗り越えて大型のカヌーでやってきたのだ。

考古学的には、西暦300年～600年頃、ポリネシアの東側に位置するマルケサス諸島から来たポリネシア人たちがこの島々の第一発見者だとされている。

その後、約1000年の間にハワイは外からの影響をまったく受けることなく、人口は増加し、社会を作り、技術や経済の発展という内的成熟度を増していったと考えられるが、資料は一切なく考古学的な発見もないために、そこで何が行われていたのかは謎のままである。

1200年代になってハワイに変化が起こる。
タヒチからの大規模な移民者がやってきたのだ。

先住ハワイアンと呼ばれる人たちはこの２つの移民者のことを言う。
マルケサス諸島からの最初の移民、そして、タヒチからの第二の移民者だ。

その後、大規模な移民は19世紀までない。
なぜ彼らはその後も移動を続けなかったのだろうか？
ハワイの先住民族の移民をめぐる謎は深まるばかりだが、島に住む人々の文化風習という意味においては私たち日本人も無関係ではなく、ハワイと日本離れたふたつの島にも関わらず共通点がとても多い。
いったいどうしてだろう？謎である。