見出し画像

部署内で最もエンゲージメントの高いチームを実現した方法(どん底→いいチーム)

どうも、いいチームとプロダクトを創ること目指すマツバラヤスユキ(@yaspontax)です。

どん底からいいチームへの道のりを辿りながら、部署内で最もエンゲージメントの高いチームを実現した方法をご紹介したいと思います。

部署で最もエンゲージメントの高いチーム

エンゲージメントスコアの計測が始まった2017年11月頃から約1年間でチームのエンゲージメントスコアは右肩上がりに改善し、

その結果、部署内の5チームの内、最もエンゲージメントの高いチームになった。(次に目指すはA評価!!)


このnoteはこんな方に読んで欲しいです。

・チームの状況があまり良くない為、チームリーダーとして改善したい
・チーム内がギスギスしていて、人間関係に悩みを抱えている
・チームリーダー/他のメンバーが否定的で発言しづらい空気感を変えたい
・チームリーダーに任せていても何も変わらないから、私が変えなきゃ

お悩みの方の少しでもヒントになればと思いますので、少々お付き合いください。


目次
 ・部署で最もエンゲージメントの高いチームを実現
 ・チームリーダーの始まり(プレイヤーの延長線)
 ・チームリーダーとしての目覚め
 ・僕とチームの「どん底」
 ・いいチームをつくる為にやったこと


チームリーダーの始まり(プレイヤーの延長線)

2015年、僕は、はじめてチームリーダーになりました。
自社の複数のWebサイトやスマートフォンアプリに関するシステム開発案件のディレクションやプロジェクトマネジメントを行う4人のチームでした。

チームメンバーは全員僕よりも年下で、僕も入社してからの4年間はプレイヤーとしてそれらの業務に取り組んでいたので、自分がやってきた中での成功体験をメンバーに伝え、同じ失敗をさせないように失敗から学んだことを伝え、それなりに良いリーダーとしてスタートを切れたのだと思います。


チームリーダーとしての目覚め

2016年、チームリーダーとして1年が過ぎた頃に、自社の4つのプロダクトを運営する7人のプロダクトマネジメントチームのリーダーを担当することになりました。前年までは、複数のWebサイトやスマートフォンアプリに関するシステム開発案件のディレクションやプロジェクトマネジメントを行う4人の開発ディレクションチームのリーダーを担当していましたが、チームメンバーも3人増え、かつ、サービス運営における予算管理、サイトKPI責任や数値管理・分析業務、プロダクトマネジメント業務、サイト改善企画、UI/UXデザイン管理、Webマーケティング戦略策定等の業務範囲が一気に拡大することになりました。

その結果、多くの課題を抱えることになりました。

・チームのパフォーマンスが上がらない
・誰よりも頑張らないといけないと勘違いし、自分がボトルネックになる
・メンバーの主体性が引き出せない
・メンバーから信頼されている自信がない
・担当領域の知識がなく、マネージャーとして機能していない
・年上メンバーのマネジメントの仕方がわからない
・自分の存在価値をどうやって見出せば良いかわからない
・指揮命令系のマネジメントをしようとするがうまくいかない


悩みながらも少しでも改善しようと日々、取り組む中で、たまたま出会った本に救われました。

ザ・ボディショップ、スターバックス元CEOの岩田 松雄さんの著書『「ついていきたい」と思われるリーダーになる51の考え方』です。

「仕事におけるマネジメントスタイルは指揮命令系マネジメントであるべき」という誤った考えを変え、自分に合った支援型のマネジメントスタイルを教えてくれました。また、チームリーダーとしてやっていく背中を押してくれました。

1年間かけて試行錯誤を繰り返す中で、プレイヤーからの延長線上での先輩・後輩の関係とは別物であることに気付き、チームリーダーとしてどうあるべきかがなんとなく分かりました。

僕なりのチームリーダーのスタイルを確立することができ、ようやくチームリーダーとして立ち上がることができました。


僕とチームの「どん底」

2017年、チームリーダーとして2年が過ぎた頃に、組織変更がありました。

この組織変更が、僕とチームを「どん底」に突き落とすことになるのです。

担当プロダクト及びチームメンバーの入れ替えがあり、チームの役割としては、自社の3つのプロダクトを運営するプロダクトマネジメントチームで、僕はそこのリーダーです。

前年まで一緒のチームだったメンバーが半分に分かれ、別のチームをつくることになりました。

チームメンバーは7人で、新たに社歴も年齢も上のメンバーが2人チームに合流しました。合流したメンバーが元々所属していたチームのリーダーが部署異動することになり、その為に組織変更が行われたのですが、なんと合流する時点でその2人は退職することが決まっていました

さらに、それぞれが担当する2つのプロダクトに関する業務の引き継ぎに注力をしていた結果、もう1つのプロダクトに携わるメンバーからチーム異動希望を出されてしまう事態となってしまいました。

残るメンバーは、4年目の若手社員と育休明けの時短勤務の女性、新入社員という

まさに、「どん底」の状態となりました。


中途社員の採用やチーム異動での加入があり、人数は当初の状態に戻りましたが、ほぼ0からのチーム作りを余儀無くされる状態でした。

最低限の引き継ぎはされているものの、属人的に保有していた知識や経験値、ノウハウはリセットされてしまい、3つのプロダクトの運営体制を0から構築する必要があった。

社内のステークホルダーである事業責任者や事業部メンバーからすると、僕らの体制の問題は知ったことではないので、僕らの状況はおかまいなしに高いパフォーマンスを要求されます。

当時はよく「なんて自分勝手なやつが多いんだ!!」と思ったことを覚えています。笑

しかし、そんなことばかり思っていても何も状況は変わらないので、この機会に、いいチームを作ろう!と思い立ちました。


いいチームをつくる為にやったこと

チームづくりには、これをやれば一気にいいチームになるという銀の弾丸はありません。現状を受け止め、真摯にメンバーと向き合い続け、改善し続けることが重要です。

僕がいいチームをつくる為にやったことは、以下の通りです。

①チームのビジョンを掲げて部署の全員の前で発表し、チームメンバーに覚悟を示した
②チームメンバーの役割・ミッションを明確にし、腹落ちするまで対話を続けた
意志を込めた目標を設定してもらい、達成支援に惜しみなく時間をかけた
④メンバーとの月1回以上の1on1を行い、真摯に向き合い続けた
⑤チーム全員でのコミュニケーションの機会を積極的に作った
率先して外に出て学びチームメンバーに共有した、時には連れ出した
⑦担当業務のあるべき姿をメンバーと共に描き直し、自分事化してもらった


①チームのビジョンを掲げて部署の全員の前で発表し、チームメンバーに覚悟を示した

僕が考えるチームの1年後どうなっていたいか?というビジョンを掲げ、チームメンバーの共感が得られたので、部署の会議で発表しました。チーム外のメンバーの前で発表することで、僕のいいチームをつくりたいという思いの本気度が伝わったんじゃないかと思います。

エンゲージメントを測定するツールwevoxの「ミッション・ビジョンへの共感」のスコアも改善することができました。


②チームメンバーの役割・ミッションを明確にし、腹落ちするまで対話を続けた

自分がすべきことが明確になり、主体的に取り組んでくれるようになりました。また、担当業務がどのように社会・組織・チームに貢献しているのかの理解度が向上したと感じています。

wevoxの「使命や目標の明示」のスコアを大幅に改善することができました。


③意志を込めた目標を設定してもらい、達成支援に惜しみなく時間をかけた

個人の人生において貴重な時間を一緒に働くことに使ってくれていると考え、人生における夢や目標、やりたいことに少しでも業務が繋がっていて欲しい、それを実現する為の目標であって欲しいという思いから、本人の意志を込めた目標をメンバーと一緒に設定しました。また、その目標の達成が人生をより良くするものと考え、達成支援には惜しみなく時間をかけました。

wevoxの「職務上の支援」のスコアを改善することができました。


④メンバーとの月1回以上の1on1を行い、真摯に向き合い続けた

メンバーとは月1回以上の1on1を実施し、メンバーの現状や思考、心理状態、感情、やりたいこと、楽しいと感じること、悩み、課題、挑戦しいたいこと、要望、サポートして欲しいこと、アドバイスして欲しいこと等に真摯に向き合いました。業務スペースでみんながいる状況ではなかなか聞けない言葉がメンバーから出てくると僕は心の中で「よっしゃー」とガッツポーズしています。

wevoxの「上司との関係」のスコアは良い状態を維持できています。


⑤チーム全員でのコミュニケーションの機会を積極的に作った

僕とメンバーとの関係性も大事であるが、チームメンバー同士の信頼関係、尊敬し合える関係、学び合える関係、言いたいことが言い合える関係が重要だと思っています。チーム全員で雑談する週一のミーティングの開催や、その中で業務とは関係のないプライベート目標を立て、翌週にエピソード付きで達成状況を話しています。こんな些細なことでも雑談によるコミュニケーションで心理的安全性が向上しているような気がします。ちなみに、メンバー発案で始めましたが、未達成だった場合チーム貯金箱に罰金を入れ、その貯まったお金でチーム飲み会を開催するというゲーム性もみんなで楽しんでいます。

wevoxの「仕事仲間との関係」のスコアは良い状態を維持できています。


⑥率先して外に出て学びチームメンバーに共有した、時には連れ出した

所属している企業内や業務上だけではなく、チームメンバーには視野を広げ、井の中の蛙に陥って欲しくないので、イベントやセミナー、本からのインプットを率先して行い共有したり、外に連れ出すようにしています。僕のチームにいることで、このリーダーの下にいることで、成長機会を提供してもらえると思ってくれているようで、とても嬉しく思っています。

wevoxの「自己成長への支援」も良い状態を維持できています。


⑦担当業務のあるべき姿をメンバーと共に描き直し、自分事化してもらった

0からのチーム作りの中で、チームの役割として、プロダクトマネジメントを行うチームであることを強く打ち出しました。社内の中で、受け身になりがちなポジションであったので、部署やチーム、ひいては個人の存在価値を上げる為に、プロダクトのあるべき姿をメンバーと共に自分たちで描きなおし、メンバーに自分事化してもらいました。主体的に取り組む姿勢をみることができ、自らの存在価値を明確に認識できていると思います。

wevoxの「職務(やりがい・裁量)」も改善することができました。


今のチームの状態をまとめると、

・ミッション・ビジョンへの共感度が高い
・個人ミッションや目標が明確で腹落ちしている
・職務上や自己成長に対する支援を実感してくれている
・上司や仕事の仲間との関係性が良い
・職務に対する満足度が高い


少しずついいチームになれていると思います。

まだまだ課題や改善の余地はもちろんあります。

これからもチームとチームメンバーに真摯に向き合い、いいチームを作りたいと思います。


よろしければ、twitterもご覧ください。


いいなと思ったら応援しよう!

松原泰之/マツバラヤスユキ
記事を楽しんでいただけましたでしょうか。シェアいただけたらとても嬉しいです。サポートは夢の実現に向けて使わせていただきます!