見出し画像

『わかりやすさ』と『没入感』の葛藤

あまりこういう運営側の葛藤を見せるものではないと思っておりますが、記録としてnoteに纏めさせていただきました!

サスペンスイベントでの『わかりやすさ』と『没入感』の葛藤について~!


サスペンスイベント(サスペンスの缶詰)とは

「人狼ゲーム」でも「マーダーミステリー」でも「謎解き」でもありません。2時間サスペンス(もしくはミステリー漫画)の「モブキャラ」もしくは「登場人物」として、『サスペンスあるある』や『ミステリー漫画にありがちな展開』や『ベタベタなやりとり』を体感するというのが目的の参加型サスペンスドラマです。
推理要素のあるもの、モブ度高めのもの、なりきり度高めのもの、イマーシブシアター的なもの等、イベントにより違いますので、都度イベント内容をご確認ください。
サイト:https://www.yasosuke.co.jp/can-suspense

弊社のサスペンスイベントは、基本的に『ひらめきで解く問題』『パズル問題』はほとんどなく『情報をひたすら集めて組み立てていく』というものです。
そのため現段階では【個別設定(自分の設定が書いてあるもの)】+【情報カード(次で説明)】が主流になっています。

【情報カード】とは

個別設定に記載されたものの中から、いくつかが名刺サイズのカードになっており、証言をしたらそれを出すようになっています。
最初から出せるもの、出せば不利になるもの、問い詰められたら出すもの、封筒に入っていて条件を満たしたら開けるもの等があります。
※こちらに関しても開ける条件がわかりづらかったり、出すタイミングが難しかったり等、色々とあるので毎回反省と改善をしております。

情報カード(例)

『わかりやすさ』と『没入感』

最初の方はこういったものはなかったのですが「参加者のアドリブなのか嘘なのか公式設定なのかがわからない」「なにを話し合えばいいのかわからない」という声があり、ごもっとも!!となって、ならば情報カードを出すことで『これは本当の設定』というものがあった方が、アドリブなどもしやすいのでは、と思って、このカードスタイルになりました。

しかし、最近開催する中で「カードの整理がメインになってしまう」「没入感に欠けてしまうのでは」という声もいただいて、確かにスタッフ間でも、折角の会場の中でカードが並んでいるという状況が没入感に欠ける…とは思っていたこともあり、これはまた改善していく必要があると思っています。

一番良いのは『カードではなくそのカードが具現化しているもの(上記の情報カードでいうなら「付き合っていた頃の写真」や「日記の切れ端」など)』があることだと思います。
それができると本当にベストですよね!

架空の塾のチラシ

ただ、リアルな資料を作るのであれば内容に関係のない情報もたくさんいれる必要があり、制作に時間がかかります。
架空資料と生成AIは大変相性が良いのですが、なかなかこの生成AIの利用については様々な意見があり難しい😭
最近では『Adobe Firefly』のようにAdobe Stockなどの使用許諾を受けたコンテンツと著作権の切れた一般コンテンツが使用されているツールもあるのですが、「そういう問題ではない」という方もいて中々根深い問題ですね……。

追記。現在資料などで使用している画像は無料または有料サイトからの著作権フリーのもの、またそれを加工・合成したもの、自治体や施設からどういう用途で使うか説明した上でお借りした画像です。

今後の展開について

結果、現状ではカードで補う形になってしまうところはあると思いますが、会場にこだわり、小道具にこだわり、世界観にこだわるのであれば、『唐突にカードゲーム会場になる』という違和感はやはり消していかなければと思っています。
今後はカードを減らしていき、それに変わるものに差し替えていければと!

検視調書などの警察関係資料はにろくさんにお願いしたりしていますが(本当に感謝!にろくさん!!)、そんな感じでうまく資料制作についても連携しながら、没入感を削がず、なにかデジタルや最新技術で補えるものがあればそれを使用しながら、進めていきたいと思っています。

『大人のごっこ遊び』である点は見失わないように!

逆に、捜査会議サスペンスを新人研修などでご利用いただく際は、カードがあった方が良いと思っています。没入感よりも情報整理が主になるので。

貸切の場合は目的によって臨機応変に対応していきたいと思います!

名札も悩ましい

同じく悩ましいのは名札問題ですね。
捜査会議など刑事が主だと個人的にはあった方が良いと思っているのですが、リアルを追及し服装までもつくりこんだ世界の場合、名札は世界観を壊してしまう。でも名札がないと誰が誰かわからない。これも名札のあるなしをアンケートをとるとパッキリ2つに分かれてしまうんですよね。
顔写真を速攻で取り込める相関図でもあればいいんですが、現状それをやると手作業というのと、写真があまり好きじゃない方もいらっしゃるので。(私が写真苦手なのでわかるだけに…)
確認したい時にスマホでその人を見ると名前が浮かんくるとかなら、なんかできそうですよね!!最終的に「いや名札でいいじゃん」とかになりそうですが。(試行錯誤して原点に戻る、よくあるパターン)

最後に

是非とも、イベントにご参加いただいた際に「うーん、前の方が良かったなあ」「今回はやりやすかった」「初めて参加したけどわかりづらかった……」みたいなことがありましたら、直接でも、DMでも、次回のヒアリングフォームでも、メールでも、何かのついででも、伝えていただけると嬉しいです!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?