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コバヤシマル・シナリオを現代のAIに解かせたら

【コバヤシマル】
おそらく、SF好きとか、スタートレック好きにしかあまり知られていないと思うが、
コバヤシマル・シナリオ
というものがある。
簡単に説明をすると、
コバヤシマル・シナリオとは、
スタートレックの世界の中で、
宇宙飛行士になるための学校における、
学生の航海シミュレーションテストの一つ。
いわば、宇宙飛行士学校の期末試験だ。
テストの内容はというと、
敵の陣地に漂流してしまった味方の戦艦コバヤシマルから救難信号を受けた場合、
宇宙飛行士たちは、どのような行動をとるべきか?
という問題。
補足として、
宇宙飛行士たちの乗っている船以外に助けに行ける距離にいる船はない。
助けに行くためには領域侵犯を侵さなければならず、法を犯すことになる。
助けられる可能性が薄い状況において、法を犯してまで、助けに行っていいのかどうか。
さらに、
学生には知らされていない裏の設定として、
コバヤシマルを助けに行けば、必ず失敗して全員死ぬようにできている!
コバヤシマルを助けに行かなければ、被害はコバヤシマルのみで済む。
という、まあ、嫌がらせのようなテストだ。
つまり、この問題の正解はない。全員失敗する前提なのだ。
この明確な正解がない問題を解くという事。
実は、とても重要だと思っている。
その過程に、未知の可能性があると私は思っている。
歴史をふりかえってみてほしい。
絶対に正解にたどり着く事のない問題に挑んだ人々が、その過程で、何を見つけたか
人工的に金の元素を作り出そうとして、
本気で錬金術に挑んだ科学者が、その過程において見つけた科学的発見は計り知れない。
永久機関を作ろうと挑み、ことごとく失敗した多くの実験。
しかしその過程があったからこそ、力学的エネルギー保存の法則が見つかるわけで、
さらに、
電球のフィラメントの素材を探し続けたエジソン、その数6000種類以上を試したらしい。
今のようにネットのない時代。ただひたすら情報のない中やり続けなければいけない。
最後の1本以外はすべて失敗だったわけで、
正解が存在する保証など、どこにもない。
正解にたどり着けられた人と、
正解にたどり着けない事を見つけた人との違いは実はない。
どちらも発見しているのだから。
日常生活においては、学校のテストと異なり、実は、正解のない問題のほうが多い。
その問題にぶつかったときに、どのような行動をとるのか
そこに、これまで知らなかった可能性を感じる。
今、ネットでAIが正解を教えてくれる時代。
上記のコバヤシマル・シナリオを、もしAIに解かせたら、
瞬時に、コバヤシマルを見捨てる結論を出すのだろうか?
そう思うと、これからの未来、ちょっと怖い。

リンクは、StarTrekのテーマ曲集
https://youtu.be/gfXhmdjOqGI

P.S.
ちなみに、
上記、コバヤシマル・シナリオ、
当然、成功したものは一人もいない・・・
と言いたいところだが、一人だけ、カンニングで成功している。
しかも、
試験前日に、学校に忍び込んで問題を差し替えるという極めてあくどいカンニング行為。(笑)

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