アレルギーとコスメ〜超・過敏肌のスキンケア①
元・コスメコンシェルジュが考える敏感肌のスキンケア
長い間、美容の業界にいる。
今の会社も化粧品メーカーなので、サンプル品やモニターなど、
身近に化粧品は溢れている。
(ただ、自分には使えないものばかりだけれど。)
食べられないものリスト並みに、日々使う日用品、
もちろん化粧品にはずっと困ってきた。
昨年、コスメコンシェルジュという資格をとってみた。
業界長いし。とナメてたら、
受験間際に焦ったくらい、その試験、設問はちゃんとしている。
今まで自分が使えるのは、オーガニックや自然化粧品だったので、
使った事ない(というか使えない)市販の化粧品がとてもよく分かった。
自営業として講座やイベントをしていた頃、ナチュラルコスメの講座をしていたこともある。
そこではよく、何使ってるんですか?オススメのコスメは?と聞かれたけれど、
肌質や体質、食べてるものや習慣も違うのに、安易にオススメできない!と思っていたから、
使っているものをヒアリングして、最適なものに絞ったり、聞かれたものをどういうものか、だけを案内していた。
でも、赤ちゃん並みに弱い、過敏な私の肌に使えるくらいなら、
それはそれで誰かの何かになるのかもしれない。
スキンケアの構成要素〜あらう・うるおす・たもつ
スキンケアの基本として、お肌にとって必要な要素は3つある。
◾️あらう
◾️うるおす
◾️たもつ
今日はこちらを考える。
◾️あらう
こちら代表的なものが”石鹸”だ。
目的としては、汚れや皮脂を洗い落として、
肌を清潔にすること。
私は普段ファンデーションを使わないので、メイク落としは不要。
(使ったとしても、石鹸オフでOKなくらいなものなので、
メイク落としについては後で)
その洗うことについて、オーガニック界隈では、
石鹸か界面活性剤か。昔からそんな対立がある。
(細かくいうと石鹸も界面活性剤なんだけれども。)
市販のものは強い(石油系の)界面活性剤を使っていて、お肌や環境に良くない。と主張する。
確かにそういうこともあったんだと思う。
でも、時代は変わって、そんな害になるものを販売する、企業ばかりでもない時代になってきた。
アレルギー肌の私からすると、一番肌が荒れている時は、
そのどっちも使えなかった。
少しだけ界面活性剤の話をすると、界面活性剤にもいろいろな種類がある。
弱酸性のもの〜アルカリ性のものまで。
アルカリ性は汚れを落とすのが強い。石鹸もこのアルカリ性だ。
弱酸性は優しく洗えるけれども、汚れは優しく落とす感じ。
各社洗浄料に配合する界面活性剤は、その目的に合わせて(しっかり落としたいのか、潤い方がいいのか)数種類を組み合わせている。
そして、その形状は、固形のもの、ジェル状のもの…ほんと様々ある。
一般的に固形石鹸が優しい。みたいなイメージもあるけれど、そうとも限らない。
高いものがいいか、というのも、それもそうとも限らない。
口コミサイトもあるけれど、その人の肌質、体質に合うものが、自分に合うとも限らない。
そんなんだから、普通肌の人でも、化粧品難民にすぐになってしまうんだろうなぁ、と思うし、自分で調べられる知識を持とうと、化粧品検定が流行るのも、頷ける。
私の肌にあう”あらう”〜過敏な肌でも使えるコスメ
私の肌に合うもの。
アトピーやどうしようも無いお肌の炎症がひどい時は、
お湯だけで洗うのも一つだけれど、クレイ類(粘土)がよかった。
その洗う仕組みは、泡で洗うのではなく、
クレイの吸着する性質で、あらう。
肌が荒れている時は、とにかく石鹸など泡立てるものが、
しみる、痛い。
クレイはその点、純度の高いもの(原材料が少ない)であれば、
あらう時の刺激はほんと少ない。
今でも気に入っている、
どうしようもなく肌が荒れている時にオススメの
クレイコスメを2つ紹介する。
これは、モロッコのねんどの粉末なので、
使う前に水を入れてペースト状にする必要がある。
原材料がクレイだけなので、クレイの粒々した刺激以外は、
荒れた肌に安心して使える。
※ツブツブしているの、擦り過ぎないように洗うことが大切。
私はいつも、旅行には、このガスールを持っていく。
洗ってる姿は、まさに泥を付けて洗ってる感じなので、
大浴場とかでは引かれてるんだろうけど、
粉を使う前に水でペーストにするだけなので、
粉という形状が場所も取らないし、持ち運びにとても便利。
そして、私の髪の長さくらいなら、これだけで洗髪も出来る(もともとトリートメントが不要)ので、さらに荷物が少なくて済む。
顔・髪・体の全身に使えて、もうひとつのクレイよりは、潤いが強い。
あと、ツブツブした感じをあえて活かすと、スクラブにも使える。
これは日本産の粘土で、ガスールとの使用感はだいぶ違って、
すぐに使える滑らかなペースト状。
パックという名の通り、吸着力が優れているので、
髪・顔・体に塗りたくって、湯船に浸かれば、
粘土が溶けたお湯は温泉の効果もあるし、
ついでに汚れも取れている。
そういうものだから、このシリーズのねんどの入浴剤は、
病院で赤ちゃんの沐浴にも使われていたりする。
ただ、荒れた肌の刺激でいうと、これはたまに痛い。しみる時がある。
それは、合わない時の炎症反応とは違うらしいし、
自然界では、動物たちが怪我をした時に、クレイ(粘土)のお湯に浸かりにきたりするらしいから、ある程度の治癒効果もあるらしい。
私の肌には、しみたとしても、すぐ収まるものなので、問題なく使えているし、
炎症の鎮まりも早めてくれているような気がする。
ただ、それはほんと、人それぞれなので、お肌の弱い方はパッチテストやサンプルの使用をオススメする。
◾️その他おすすめ
石鹸が配合されているので、泡立つ。
粘土の吸着力との相乗効果で、メイク落としにもなる、
日本のクレイで出来た優しい洗顔。
こちら、潤いはフェイスソープに若干劣るものの、
髪・顔・体全て洗えて、300gという大容量なのがいい。家族向け。
ネーミングが…というところに、初回だけひっかかったけれど、
使用感はとてもいい。もちろん刺激も全くない。
ここのメーカーは、私が一番好きな、愛用しているスキンケアなので、
どうせなら、その効果を最大に…との思いで、今はシリーズで使っている。
だから、私の主力洗顔はこれ。ただ、高いので、大切に大切に使っている。
過敏なお肌のメイク落としを考える〜コスメとの相性
最後にメイク落としについて。
普通は、メイクしていくのも社会人としてのマナーなので、
多くの人にそれを落とす、メイク落としが必要。
ただ、これってほんとオススメが難しい。
ファンではどんなの使ってますか?メイクはどんなの?アイメイクは?
みたいのが分からないと、ほんと難しい。
というのは、
例えば、オーガニック系の優しい素材のメイクは、一般的に、
崩れやすかったり、発色やテクスチャーがイマイチなものがまだまだ多い。
でも、適切な管理をしていれば、お肌への負担は少ないし、
崩れやすいということは、落としやすいことでもある。
反して、メイク崩れしにくいもの、一つで何役もこなしてくれるもの、など、
一般的に使い勝手がいいものは、その分、質感をよくする成分や、それを安定させるための成分など、
お肌にとっては余分な成分が含まれているものもある。
どちらも、それぞれもライフスタイルによるので、好みで選べばいいと思う。
ただ、相性が悪いのは、メイクとメイク落としに、それぞれ異質なものを組み合わせること。
①市販の崩れにくいメイク✖️オーガニックな(または肌に優しい)メイク落とし
この場合は、メイクが落としきれない可能性があり、汚れが残ることで肌に負担。
②オーガニックな優しい素材のメイク✖️洗浄力の高い機能的なメイク落とし
この場合は、必要以上に洗い過ぎて、必要な潤いまで落としてしまうことで肌に負担。
コスメコンシェルジュの勉強をしていて、気が付いたのだけれど、
界面活性剤も研究が進み、ものすごい沢山の種類があるらしい。
それは、メイクに使われる成分も多様化しているので、それを落とすために、
より肌への負担なく落とせるように、各企業研究を続けてるとのこと。
つまりは、進化したメイクに配合される成分に合わせて、
それらを落としやすい界面活性剤、洗浄料が開発され、
メイク落としに配合されている。
どこの企業もシリーズ推しをするけれど、それにはそういう理由もある。
このメイクを落とすために開発した、メイク落とし、ということであれば、
企業のシュミレーション通りの最高値の結果が出るはず、という理屈。
メイク落としについて、大ざっぱにまとめると、
オーガニックなもの、機能より素材重視のメイク落としを使いたいなら、メイクも肌に優しい系のものを。
(たぶんアレルギー肌の人は、大体こっちに当てはまると思う。)
市販の機能的なコスメ、時短コスメを使うなら、メイク落としは、それに合わせた成分を配合した、洗浄力の高いメイク落としを。
植物オイルでメイクを落とすあれこれ
私が好きなのは、植物オイルでゆっくりメイク落としすること。
蒸しタオルや湯船に浸かった後など、ゆっくり毛穴を開いた状態で、
優しく植物性のオイルで、メイクを浮き上がらせる。
使用するオイルは、オリーブ油でもなんでも好きなものを。
できれば、オイルは鮮度が大切なので、酸化しない程度に使い切れるもの。
なので、極端にいうと、たまにしか使わないなら、100圴のオリーブ油もあり。
高価で酸化してしまったオイルより、開けてたの鮮度いいオイルの方がいい。
オイルの中でダントツ、酸化しにくいオイルは、ココナッツオイル。
このメーカーのものは、食べることもできるし、総じてクオリティが高い。
○ココウェル エキストラバージンココナッツオイル
メイク落としは、肌にとって摩擦があるし、落とす力が強い洗浄成分だと負担も大きい。
優しく。丁寧に。時間をかけて。が基本。
でも、忙しい毎日、そんなこと言ってられない…。
ということで、モノグサな私は、基本メイクをしないことにした。
メイクをして、落とすことに時間をかけるより、
食生活など他のことに時間を割くことにした。
この辺りの話は、また。
ということで、”あらう”編は一旦終了!
いつも応援ありがとうございます♡