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心はどこにあると思う?と剛少年の母は尋ねた。

これは敬愛する長渕剛の話。小学生の頃、見え透いたウソを突き通そうとした剛少年に、母は問いかけた。

「心はどこにあると思う?」

「この辺かな」。胸の辺りをさす少年に対し、
「どこだか分からないから、自分の心を示すために言葉と行動があるんだよ!言葉と行動そのものがあんたの心!! 覚えておきなさい」

この逸話は、雑誌「致知」の「母特集号」から引用させていただいた。

この記事に出会って飛び上がる思いでむさぼり読んだ自分がいる。というのも、わが社の今期のスローガンを「感謝を言葉と行動に」と決めた直後だったからだ。

今期から会長を拝命しているわが町の倫理法人会でも、まったく同じ「感謝を言葉と行動に」をスローガンとしていた。

会社経営と社外活動とを並行して、ぶれずに全うするためにも、軸足となるスローガンを共通のものにしようと決めたからだ。

果たして時間は、未来から過去に流れているのだろうか?およそ60年も遡ったある日の鹿児島で、剛少年が母に諭された言葉に、僕はたどり着いたのだ。

この記事のなかで、長渕は語る。
「おそらく僕のDNAに刻み込まれているメロディーっていうのは、母を通して聴いた童謡が非常に大きく影響しているんじゃないかなと思います」。

ありがたいことに、僕はそのメロディーにかれこれ40年も包まれ、勇気を授かってきた。

今は亡き長渕剛のご母堂は、この令和の世をも照らしてくれているようだ。
"OH, MOTHER!"




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