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【2分で読める】川遊びの安全ガイド~浅瀬で起こる、死に至る事故~

こんにちは!元激流カヤックガイドが、川の楽しさと安全に楽しむコツをお届けするシリーズです。
今回は浅瀬で起こる、死に至る事故。その名も「フットエントラップメント」についてです。いったい何が危ないのかと、その予防法についてを紹介します。

フットエントラップメントとは?

これは、腰より低い水位の浅瀬で起こりやすい事故ですが、皆さんは動水圧というものをご存じでしょうか。文字通り、動く水が作り出す水圧のことです。

例えば、浅瀬を渡ろうとして流れる川に入ると、想像以上に強い水圧で、踏ん張っていないと足をすくわれそうになることってありますよね?それが、動水圧が足にかかっている状態です。

腰下くらいの深さの流れがある川で、足が川底の重い石など障害物に引っかかったとします。動水圧は流速の約二乗倍なので、流速10㎞なら100㎏動水圧が腰から下にかかります。引っかかっている足はその場に固定されているので動きませんが、足より上は100㎏の動水圧で下流に流されそうになる。

想像できるかと思いますが、上半身にも水圧がどんどんかかりはじめ、すごいパワーで身体全体を水の中に引きすり込もうとします。

これがフットエントラップメントです。

出典:(公財)河川財団

このように、フットエントラップメントの状態では自力で脱出するのが非常に困難です。強い水圧と固定された足によって、簡単には抜け出せません。

僕もガイドトレーニング中に、ロープが足に絡まり水中で動水圧を受けたことがありますが、あまりの水のパワーにパニックになります。
その時は自分で携帯しているナイフでロープを切るしか脱出方法がなかったのですが、冷静さを失いそれどころじゃなく、先輩ガイドが助けに来てくれ、ようやくロープを切ることができたのを覚えています。

フットエントラップメントを回避する方法

もし川で流されてしまった場合、無理に立とうとせず、「ホワイトウォーターフローティングポジション(WWFP)」という体勢を取ります。

出典:(公財)河川財団

ホワイトウォーターフローティングポジション(WWFP)の取り方

  1. 足を下流に向ける: 足を水面に上げて、下流の方向に向けます。これで岩などの障害物を避けやすくなります。

  2. 顔は水面に向ける: 顔を水面に上げて、下流の状況を確認できるようにします。

  3. 両腕で舵を取る: 流れたい方向に腕を使って、流れをコントロールします。

  4. 岩に当たる際は足でキック: 下流に岩が迫った場合は、足で岩をキックして体が岩に張り付かないようにします。

この姿勢は「ラッコのポーズ」とも呼ばれています。流れがある場所では、足がつくかどうかに関係なく、無理に立とうとせず、適切な姿勢を保つことが大切です。

川での安全を確保し、楽しい冒険を楽しんでくださいね!

アウトドア製品開発コラム

ここからは、新製品開発のコラムです。これまで下請けに特化していた板金加工会社のアトツギである僕が、今回初めて新製品開発に挑戦しています。開発の裏側や現在の進捗状況などをお知らせします。

ターゲット車種を考える

製品のイメージが固まってきたので、次に考えるのはターゲットをどこに設定するかを悩んでいました。

(こちらの製品のようなイメージで、素材をアルミで作ることを検討中)

この製品の特性からして、おそらくまずは車種を絞ることが必要。僕のアウトドアの専門がカヤックなので、カヤックをそのまま車内に入れることができるトヨタハイエースが最初に思い浮かびました。

なぜハイエースは避けた方が良いか

でも、よく考えるとハイエースはあまり向いていないかもしれません。ハイエースは業務用としても多く使われていて、実際に荷台には仕事道具用の棚を自作している人も見たことがある…。DIYで自分好みにカスタマイズするのがハイエースの魅力の一つであり、すでにそこはDIYが文化になっている気もする。

さらに、車中泊仕様に改造する専門のビルダーさんも全国にたくさんいて、競争が激しい市場です。この理由から、ハイエースをターゲットにするのはちょっと違うかな…と思い始めました。

ランドクルーザーのユーザーを考えてみる

そこで、次に考えたのがトヨタランドクルーザーです。ランクルのユーザーはアウトドアやキャンプが好きな人が多いので、この製品に興味を持ってくれるかもしれない。実際のユーザーの声を聞くために、知人のランクルユーザー2名にヒアリングしてみることにしました。


次回もお楽しみに!最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

(表紙写真:Yuya Nojiri)


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