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川で遊ぶなら「ライフジャケット」+「レスキュー用のロープ」を!

こんにちは!元激流カヤックガイドが、川の楽しさと安全に楽しむコツをお届けするシリーズです。
今回はこれまでのまとめとして、「川遊びでの装備」についてご紹介します。


川で遊ぶならライフジャケットは必須

当然ですが、まず一番大事なのは、事故に遭わないようにすること。そのために、ライフジャケットを着用して、危険なところには近寄らないことです。ライフジャケットを着用しているだけで、命が助かる確率は上がります。

それでも事故に遭ってしまったら、助ける側は自らの安全を確保しつつ助ける方法は非常に限られています。前回記事の復習になりますが、川のプロではない我々ができることは、以下の①②のみです。

①Rearch(差し伸べる)
パイプ、長い棒、釣り竿、パドルなどを、救助する側が安全な場所から差し伸べ、要救助者が掴んだことを確認して引き寄せる。
②Throw(投げる)
ロープを投げる。川の救助用ロープがあればベスト。これも、救助する側が安全を確保できる場所から、ロープを投げる。ロープは要救助者に絡まる危険性があるため、少しリスクが上がる。

「大事な人が川に取り残されてしまったら...。あなたはどうする?」筆者note


もし、子どもを遊ばせて、親は川に入らないとしても、いつでも救助体制を取れるように、親もライフジャケットを着用し、可能ならレスキュー用のロープを携帯しておいてください。

ご存じない方も多いと思いますが、川で使うレスキュー用のロープは水に浮きます。一口にロープと言ってイメージされることが多い、クライミングなどで使うダイナミックロープとは目的や素材が違います。

水難救助のレスキューロープは別名「スローロープ」や「スローバッグ」とも言われ、軽量で水に浮く設計になっています。その名の通り、投げるロープです。

ちなみに、ここが大事なポイントなのですが、この袋に入っているロープである「スローバッグ」を、流されている人に向かって投げるのは、練習が必要です。スローバッグを購入したら、河原など少し広いところで投げる練習をしておきましょう。

そして、親は、遊んでいる子どもより下流にいること。もし子どもが流された際、親が上流にいては、ロープを投げることもできません。

そして、万が一、事故に遭遇したら、自分の安全を確保した上で、できる限りのことをする。繰り返しますが、”川に入らずにどうやったら助けることができるか”を考えていただければと思います。

アウトドア製品開発コラム

ここからは、新製品開発のコラムです。これまで下請けに特化していた板金加工会社のアトツギである僕が、今回初めて新製品開発に挑戦しています。開発の裏側や現在の進捗状況などをお知らせします。

第一弾の試作が完成しました!

今回の試作では、以下の点を確認するのが目的でした。

  • アルミ角パイプの太さ

  • ジムニーに取り付けたときの高さや幅

  • オプションパーツのサイズ感や重さ

  • 見た目のデザインや触り心地

  • 組み立て時の強度や、バリなどによるケガの有無

  • 加工にかかる時間や作業のしやすさ

  • 車内に置いたときの存在感や、熱くならないか

  • 塗装が必要かどうか(今回は塗装なしですが、仕上がりが微妙だったので塗装は必要だと感じました)

出来上がりはこちら!

うーむ、多くの課題が見つかりました。

  • 見た目が無骨、予想以上に重量がある

  • 引き出しのスペースが思ったより狭い

  • 表面の仕上がりが良くなく、塗装が必要

  • 組み立てがわかりにくい…などなど

結果としては、かなりの課題が浮かびましたが、試作の目的は「改善点を見つけること」なので、その意味ではしっかり成果がありました!

改善点が見えてきた

試作を通じて、次に向けての改善点がはっきりしました。

  • 角パイプはもっと細いものに変更

  • クリンプナットも小さめに

  • オプションパーツの取り付け方法を改良

  • 表面の仕上がり向上のために塗装を追加

課題は多いですが、次回に向けてしっかり改善していきます。時間は限られていますが、どんどん進めていきます!


次回もお楽しみに!最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

(表紙写真:Yuya Nojiri、文中の写真:全て河川財団「No More 水難事故2020」より引用)

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