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大事な人が川に取り残されてしまったら...。あなたはどうする?

こんにちは!元激流カヤックガイドが、川の楽しさと安全に楽しむコツをお届けするシリーズです。
今回は「レスキュー方法の優先順位」についてご紹介します。

レスキュー方法の優先順位

大事な人が川に取り残されてしまったら、私たちは何をすればよいのか、について書いておきたいと思います。

これまでのnoteで書いてきたような危険な水理現象、危険なダウンフォースや、ホールなどにより人が捕捉されてしまった場合、基本的に泳いで助けに行くことはありません。そんなことをすれば、助けにいった側も、危険な状態になることは言うまでもありません。

では、どうすればよいのか。ここからはとても重要な、レスキュー方法の優先順位を紹介したいと思います。

レスキュー方法の優先順位

①Rearch(差し伸べる)
パイプ、長い棒、釣り竿、パドルなどを、救助する側が安全な場所から差し伸べ、要救助者が掴んだことを確認して引き寄せる。

②Throw(投げる)
ロープを投げる。川の救助用ロープがあればベスト。これも、救助する側が安全を確保できる場所から、ロープを投げる。ロープは要救助者に絡まる危険性があるため、少しリスクが上がる。

③Row(漕ぐ、ボート使用)
ボートなどで漕いで、要救助者までアクセスする。この時点で救助する側にスキルが必要になってくる。ボートとは言え、救助側が川に入ることになるので、危険度は各段に高まる。

④Go&Tow(泳いで行く、歩いていく、引いてかえる)※一般の方厳禁
ボートなどが無い場合や、ボートがあっても無理な場合、最終手段として人が川に直接入り、助けに行くという方法がありますが、これは、トレーニングされた救急隊員やラフティングガイドだとしても、かなり危険ですので、一般の方は絶対に行ってはなりません

おわかりかと思いますが、救助スキルがなく専門家でもない私たちができることは、①Rearch(差し伸べる)もしくは②Throw(投げる)のみとなります。
川でのレスキューにおいては、①もしくは②までで完結させないと、救助する側の安全は確保できません

トレーニングされたラフティングガイドでさえ、救助する側が川に入らない方法で安全にレスキューすることを、第一に考えます。

上記の資料内では、僕が紹介した①Rearch(差し伸べる)以前に、声をかける浮くものを投げるとあります。

これは、要救助者が自分で泳げる、もしくは、浮くものに捕まるなどの行為をできる年齢であったり状態であれば、是非行ってください。状況に応じて適切な方法を選択していればいいと思います。

原則として、救助する側の危険度が低い順から、順番に行っていくべきだと考えてください。


アウトドア製品開発コラム

ここからは、新製品開発のコラムです。これまで下請けに特化していた板金加工会社のアトツギである僕が、今回初めて新製品開発に挑戦しています。開発の裏側や現在の進捗状況などをお知らせします。

今後やるべきタスクの整理

ジムニー専門店さんのご厚意で、10月にジムニーユーザーが集まるイベントに、試作品を展示させてもらえることになりました。
そこで、今後のタスクを整理しておきたいと思います。

ベースフレームのプロトタイプ製作

  • 素材選定:アルミの角パイプのサイズを決定。

  • 塗装方法:塗装会社へアルミへの塗装が可能か確認し、色を決める。樹脂コーティングで仕上がりを向上させる。

  • 端部キャップの有無:フレーム端にキャップを付けるか検討中。

  • ジムニーへの取り付け方法:2列目シートを立ち上げた状態でもフレームを固定できるか検討。

引き出しレールの取り付け位置

  • レール取り付けの最適化:引き出し用レールをどこに取り付けるかを検討。天板を外して取り付ける方法を模索。

オプションパーツの選定

  • 標準装備とオプション装備の区別:アクティビティに応じた装備を検討し、標準とオプションを決める予定。アクティビティ別にアウトドア好きの方々へヒアリング予定。

イベントに向けた準備

  • ビジュアル作成:製品説明用のビジュアルを作成。

  • 製品コンセプトの簡潔化:短文で分かりやすく製品の魅力を伝えるための商品コンセプトを決める。

その他のタスク

  • 梱包方法の検討:梱包材と手配方法の選定。

  • 組立動画と説明書の準備:組立動画と取扱説明書の制作。

  • 量産方法の検討:工場での量産プロセス(切断、穴開け、塗装など)を確認。

こうやって書きだすと、時間が全然残されていないことがわかってしまいました…!!試作品をイベントに間に合わせるため、引き続きで全力で取り組んでいきます。


次回もお楽しみに!最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

(表紙写真:Yuya Nojiri、文中の写真:全て河川財団「No More 水難事故2020」より引用)

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