2年目デザイナーが業務に活かせた書籍51冊
もう少しで3年目を迎える2年目デザイナーの新屋敷と申します。受託のデザイン会社で、企業サイトのwebデザイン、業務システムやSaaSのUIデザインを今までさせていただきました。
今までの業務の中で「読んでいてよかったな」と感じ、役に立った書籍をまとめてみました。
アプリ
UIデザインをするためには、まずは、アプリに対しての基礎知識・コンポーネントの種類や使い方を知る必要があると思うので、「UIデザインの教科書」「はじめてのUIデザイン」を読むことによって、ある程度補えるのではないかと思います(※あくまで「ある程度」のレベル)。
そのうえで、どのようにUIや画面遷移を考えていけば良いのかを「オブジェクト指向UIデザイン」で、イメージがつくようになり、UIデザインを考えるうえで業務に役立ったなという記憶があります。
アプリケーションや業務システムは、画面を作って終わりではなく、コンポーネントリストやデザインガイドラインを作る必要があり、「Design Systems」を読むことにより、その重要性を感じることが出来ました。
HCDの授業をしていた教授オススメ
HCDはUIデザインと切っては切り離せない領域の事柄であるといえるのではないでしょうか?
大学時代、HCDの専門家の方がされている授業を受けていて、HCDのプロセスを通して、アプリを企画発案からプロトタイプの作成・商品企画(プロダクトデザイン寄り)をしていました。その教授の方に、お勧めの本を聞きまくっていたら、上記4冊を教えてくれました。
「私はHCDの資格を取るのはまだ…考えてないかな…」という方でも、教養レベルとして身に着けるには読んでいて損はないかなと思います。
過去に、「誰のためのデザイン?」について、手描きのメモではありますが、まとめたものがあるので、こちらの記事を読んでから購入の検討をしてみてもよいのではないでしょうか?
ビジュアルデザイン
「図で考える。シンプルになる。」と「レイアウト・デザインの教科書」は、普段お世話になっていて尊敬している先輩デザイナーのお2人に教えていただいた本になります。
僕は図版を作ることに苦手意識があり、どのように情報を整理して組み立てて図解化すればよいのか悩んでいた時期がありました。その時に教えていただいたのが「図で考える。シンプルになる。」でした。書かれている内容としては、とてもシンプルで非常に分かりやすいものです。
「レイアウト・デザインの教科書」は、現メンターに教えていただた本で、「もっと早く知っておけばよかった!」という内容ばかりでした。
この書籍に関しては、QUOITWORKS Inc.の遠藤様が書かれた「基礎の次に覚えたいデザインの引き出し・法則7選」という記事でも紹介されており、読んでいて大変参考になりました。
「ウェブデザインの思考法」「タイポグラフィの基本ルール」「配色基礎講座」は言わずと知れた名著のため、言及は省きますが、必読の本だと断言できます。
「配色デザイン インスピレーションブック」は色見本の書籍の中で、個人的に一番、参考になるのではないかと思っています。他の書籍だと「この色のカテゴリ群はいつ使うねん!」というツッコミが入ることが多かったのですが、上記の本は実務でも参考にする事が出来た唯一の本でした。(もちろん色の数値をもろパクリはしていません)
カタログ/事例系
他にもデザインカタログ系の書籍は持っているのですが、「数字で伝える広告デザイン」「図形で魅せる 広告レイアウトデザイン」「オンスクリーンタイポグラフィ」は比較的汎用性が高いのではないかという理由で最近買いました。
やっぱり、自分一人だけの狭い視野の発想だと、アイデアとして乏しく、クオリティの低いものしか出来上がらないので、優れた事例を沢山見ることは大変重要だと感じています。
「採用ブランディングのためのデザイン&コンテンツ」に関しては、直近で採用サイト案件のデザインを担当する事になり、世の中の採用サイトはどのようなアプローチで、サイトを作っているのかを知るために購入しました。
コピー・文章作成系
元々は自分で記事を書いたり、文章を作成する時の参考として読み始めたのですが、デザイン作業でも意外と活きてきたなという体感があります。
メインコピーや見出し、コンテンツはどのような考えで作られているものなのかを理解することによって、デザインを考える時の参考になることが多かったです。また、文字調整が必要になった際、基本的なセオリーを守ったうえで、デザイナー側で文字数を削ったり、ライターさんに相談出来たりすることが出来るので、メリットは多いのではないかと思います。
これらの書籍の中でも特に「日本語スタイルガイド」「お客のすごい集め方」は大変オススメです。
ブランディング
デザイナーがビジュアルコンセプトを考えるうえで、ブランディングの知識が有るか無いかで、考え方が全く違ったものになるのではないかと思います。ビジュアル面でトーン&マナー(世界観)など、情緒的な要素を扱う立場であるデザイナーは、どのようなビジュアルデザインだとお客様のビジネスに貢献できるのかを考えることに対して、これらの書籍は助けとなるのではないかと思います。(私は全然まだまだですが…)
個人的なオススメとしては、上記画像の上段4冊(1~4番)でブランディングに対する正しい知識を身に着けたうえで、下段の4冊(5~8番)を読むと腑に落ちやすく、理解が早まるのではないかと考えています。
思考法
ロジカルシンキングは仕事を通して鍛えられる部分が多く、本を読んだだけでできるような代物ではありませんが、デザイナーであれば、必読だと考えています。
「ロジカル・シンキング: 論理的な思考と構成のスキル」は、入社当時に読んだのですが、参考になることが多く、最近もう一度読み返しました。
「地頭力を鍛える」「イシューからはじめよ」は、先輩から教えていただた書籍で「仕事の全体像を把握して、ゴールから逆算して、今自分が何をするべきなのか仮説を立てて行動する」ことの意識づけができるようになりました。(まだまだ、ペーペーで一人前としては言えませんが…あくまで意識レベルです)
アイデア
大学時代、デザイン学科であったものの、企画を考えることがメインのコースだったため、企画を考えるために読んだものになります。これらの本は今でも参考になることが多く、「アイデアのつくり方」はページ数も多くなく、すぐに読めて、非常に重宝するアイデア発想法が学べます。
ビジネススキル
最近デザイナーに必要なスキルとして営業力であるという話を聞き「Sales is」、社内外の自分が行う提案・ディスカッションに課題感を感じて「ファシリテーションの教科書」、仕事のスピードアップや効率化が出来ないかという観点で「佐藤オオキのスピード仕事術」「なぜ、あなたの仕事は終わらないのか」を購入しました。未だに実践しきれていないものもありますが、実際に効果を実感するものも多いです。
ここだけの話、「Sales is」の影響で、身なりを整えることの重要性を認識し、SNSのアイコンを変えました。休日やプライベートしか、身なりを整えることは出来ていませんが、平日の仕事のある日も、身なりを整えることを心がけたいなと思います。
「ファシリテーションの教科書」に書かれている内容を実践することは正直難しい部分はありますが、お客様とのMTGで「先輩やディレクターさんは、このような切り返し方をしていたな」と後々になって、腑に落ちるようなかたちで理解を深めていっています。
キャリア
4冊のうち、2冊が転職関連の本となっておりますが、「転職する予定は無いから読まなくていいかも」という方にこそ読んでいただきたいです。
「転職2.0」では、自分が転職市場において、どのような人材になると有利なのかという内容が書かれています。しかし、逆に言えば、転職市場に有利になるようなスキルや強みは、現在所属している会社でも求められているはずなので、会社内でのキャリア形成にも活かせるという考え方も出来るのではないでしょうか。自分はまだ、会社や社会に対して、価値を出し続けられる人材ではないかもしれませんが、自分のキャリアを考えるうえでの道しるべとして、今後も時々、キャリア系の本は読み続けたいと考えています。
「苦しかったときの話をしようか」は、就活中に読んでいました。
この本の影響で「不労所得」「一攫千金」「FIRE」「ラクして稼ぐ」というのは全て幻想で、安定を勝ち取るためには一生戦い続けなければいけないというマインドになりました(とはいえ、自分は意識高い系ではないです)。
最後に
読書は趣味の一貫で苦でないので続けていますが、冊数勝負をする頭でっかちにはなりたくないと考えています。
なので、お勧めの本を僕に教えてください!!!!!!!!!
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(正直に白状すると、実はまだ「ブランド戦略論」と「人間中心設計 入門 0巻」「Design Systems」は読んでる途中です)