ガラスの仮面
先日、久しぶりに「ガラスの仮面」を少し読み返した。
私は小学生の頃からガラスの仮面のファンで、読み始めた頃、確か32巻が最新刊だった。
それから35年は経っているが、まだ完結していない。
漫画にするのが大変なら、小説でも箇条書きでもいいので結末を知りたいなあと思う。
たまたま漫画ミュージアムに行った時に手にしてみたのだが、表紙の絵を見ただけで何巻か覚えていた自分に驚いた。
久しぶりに読むと(本当に突っ込み所は多々あるが)やっぱり面白い。
(一応、ネタバレの内容になっています)
まず2巻で、主人公マヤが40度の熱にうなされ、寝ているところを皆に心配された時の台詞である。
「平気よ私 大丈夫よ ジョー」
その状態で、舞台に向けて練習中の役に成り切っているところで、私もゾーッとした。こんな子いたら怖い・・・
マヤの母親の毒親ぶりにも驚いた。この頃は「毒親」って言葉も無かったし、母親も風変わりな子供を心配していたんだろうけど、みっともない役だからって娘の発表会も観に行かない母親に腹が立ってしまった。
その後、母親が家出した娘のために、お詫びの手紙や服を送ってくれているのに、それを師匠の月影先生が全て燃やしてしまうのも引いた。
月影先生も確か戦災孤児か何かで、誰も頼れる人がいない中、苦労して大女優になったみたいだし、この行動もしょうがないのかな・・・
そんな母親の春さんも、15巻で病院から脱走しますね。
(くくり付けた布をロープ代わりにして・・・肺炎なのにめちゃくちゃ元気)
この辺りの大胆さはマヤとそっくりで、やはり親子なんだと思ってしまった。
哀しい結末となるのだが・・・
読み返しながら、やっぱり気になるのが速水真澄の気持ち悪さである。
彼は、11歳年下のマヤに心惹かれる自分にいつも戸惑って、
「なぜ大都芸能の社長であるこの俺が、あんな少女に・・・」と真澄劇場を幾度も繰り広げる。
またやってるわ・・・と思う。
マヤへの思いを指摘した女性秘書を思わず平手打ちしたり、マヤと若手俳優との熱愛騒動で、動揺のあまり手にしていたワイングラスを握りつぶしたりする。
私は、年の離れたカップルなんて世の中にたくさん居るのに変な人だなあとずっと思っており、ある時、友達に聞いてみたら、
「あれはただ、自分がロリコンである事を認めたくないだけじゃないの?」と言われその謎が解けた。ただの独り相撲じゃないですか!
そんな真澄さんも16巻まで来ると、
「そうとも今こそ認めよう 俺はお前を愛している!」と心の中で叫ぶのである。気になるのはその後で、
「いつまで待ては大人になるんだお前は!」と続く。
どうやらこの人はマヤが大人になるのを待っているらしい。
しかしマヤが年頃になったらなったで、
「大人になるのを待つつもりでいた しかしそれでどうなるというのだ あの少女は俺を決して許しはしない」といつもの思考回路に戻って、
「俺は一生影でいるしかない」と(白目になりながら)決断し、別の女性とお見合いするのである。
しかしこの女性に秘めた思い(本人は隠しているつもりだが、近しい人にはバレている)を見抜かれて、えらい展開になってしまうのであるが。
子供の頃から気になっていたのは、マヤには「チビちゃん」と呼ぶくせに、心の中では「マヤ・・・!」といつも呼び捨てにしている点だ。
ちょっと気持ち悪かった。
本当は「マヤ」って呼びたいんですかね。
(私は片思いの相手の名前を心の中で呼び捨てにした事がないので分かりません 一般的にどうなのでしょうか)
ガラスの仮面で為になるのは、作中に出てくる劇作品で、古典文学作品が学べる事だ。(「たけくらべ」「嵐が丘」「ヘレン・ケラー」など)
「女吸血鬼カーミラ」は原作を買って読んだ。
「石の微笑」は結末を知りたくて本屋を探したが、見つからなかった。後に作者のオリジナルストーリーだと知った。
まだまだ書き足りないけれど、話が飛んでまとまらなくなってきたので、この辺りで終わります。
ちなみに、この漫画の中の劇で実際に見てみたいのは、
亜弓さんの「ひとりジュリエット」「カーミラ」
つきかげ・一角獣の「石の微笑」「真夏の夜の夢」
肝心のマヤは・・・お手伝いロボットルルかな。
オーディション「感動を生む」ウェイターの影の演技とか。狼少女とか。
最近は23巻で出てきた、「キッスは目にして」という曲をYouTubeで調べて、時々聞いてガラかめの世界に浸っているのでした。誰かこの曲に合わせてペンキ塗りのパントマイムをYouTubeにアップしてくれないかな?