ありふれた朝でも私には記念日
巷に溢れていた流行歌。
子供の頃は理解できなかったけど、大人になってから、なんていい曲なんだ!と改めてその良さに気づく時がある。
先日、自分の誕生日があった。
誕生日といっても、いつもと変わらない普通の日だ。
(それがありがたい事なんですけどね)
そんな日に彩りを付けたいと思って、音楽でもかけてみようと思い立った。
そういえば、ユーミンの「ANNIVERSARY」って曲があったな・・・
今日にぴったりかもと思ってかけてみる。
この曲が入っているアルバム、「LOVE WARS」は、私が小学生の頃に発売された。
まだCDが普及し始めた頃だった記憶がある。
当時、我が家にもCDプレイヤーがやってきた時期で、それで母親もこのCDを買ったのだろう。
私もCDが珍しくてよく聴いていた。
ANNIVERSARYは最後の曲だった。
この曲、子供の頃はあまり好きでなかった。
お誕生日、結婚記念日などから連想される楽しい感じがなくて、何かちょっと孤独で寂しい空気を感じて、幸せな歌なのかよく分からなかった。
当時、結婚式でも人気の歌だと聞いた事があるし、カラオケでもこの曲は時々歌われた。多くの人に愛される曲のようだ。
親友とは、「この曲いい曲やけど、なんか怖ない?一人残されてもあなたを思ってるって言ってるし・・・」などと話したりしていた。
(でも、この曲のおかげでanniversaryの単語は覚えられました)
そして30年以上の時を経てこの歌を聴いてみた。
懐かしいし、心に染みるとてもいい曲だった。
中年以降の年代の方がむしろ心に響く曲のような気がする。
でもユーミンが若い頃の歌だしな。
天才はどんな人の、どの人生の段階でもフィットできる音楽を生み出せるのでしょう。
もし自分も晩年を迎えて、その時夫に先立たれている状況だとしたら、記念日にこの曲を聞いたら泣いてしまいそうだ。
信じれる人がいるから明日を信じる事ができる、辛い思い出も優しい昨日になっていく、そんな透き通った気持ちになれれば、「ありふれた朝でも私には記念日」になるのでしょう。
そういえば、俵万智の「サラダ記念日」もこの時代かな。
これも大ベストセラーだったなあ。
この味がいいねと君が言ったから・・・
記念日繋がりで思い出してしまった 笑