約50時間で合格!貿易実務検定B級合格への道
※一時有料記事にしていましたが、再び無料にしました。良かったらご覧下さい。
こんばんは。今日は貿易実務検定B級について書いていこうと思います。
B級って難しそう!という印象を受ける方が多いのでは無いかと思います。しかし、勉強すれば確実に受かる試験です。通関士よりよっぽど簡単ですし、更に通関士の勉強をしてる人に取っては通関士と内容が被る問題があるのでお得な検定だと思います!
貿易実務検定B級とはどのような試験?
C級は貿易実務と貿易実務英語の2科目ですが、B級は1科目増えて貿易実務、マーケティング、貿易実務英語の3科目になります。
今回はそれぞれの対策法についても書いていきたいと思います。
以下の点数配分で、計300点中210点(70%)合計で取れれば良いことになっています。通関士試験のように全科目70%行ってなきゃいけないとかではないので、安心してください!
貿易実務 150点
貿易実務英語 100点
貿易マーケティング 50点
計 300点
試験の時間配分は以下の通りです。
また、C級を受けたことのある方は、以下の公式ページが役に立つと思うので、ぜひご覧ください。
https://www.boujitsu.com/introduction/questionstrend/qt-b/b1
受けようと思ったきっかけ
私の会社では、貿易実務検定C級以上取らないと昇給要件に該当しないということになってます。そのためか、貿易実務検定を受けるとC級・B級それぞれ1回のみ補助金をもらえます。私はC級はもともと持ってたのですが、その制度を利用したいと思ったことと、将来転職活動にも役立つかなと思って受けました。
貿易実務検定はフォワーダーよりの知識というよりは商社・メーカーの貿易事務よりな知識が求められる気がします。信用状や為替手形の作成の問題が出てくるので。(フォワーダーはどちらかといえばそれを見て仕事をするほう?だと思います。その作成はしないはずです)将来そちらのほうに転職するとしてもその知識は役立つかなと思いました。
受けようと決意したのは10月16日頃です。12月1日が試験だったので、1ヶ月半前に勉強を開始したことになります。
勉強に使った教材
☆のついている本は貿易実務検定協会(マウンハーフ)の公式サイトで買えるものです。
下に記載したものは当時私が使用したものを記入していますが、必ず最新版を下記のサイトで購入してください!
☆貿易実務アドバンストマニュアル(第2版)
結構なボリュームがあります。最初これを読み込んでから問題を解き始めたのですが、内容が細すぎてちょっと無理がありました。(後述します)
ただし、勉強の後半で重要になってきます。バイブルになります。
☆貿易実務検定B級試験問題集(第6版)
(↓の写真は第8版のものです)
私はTwitterのフォロワー様から古い教材を譲り受けたので第6版で勉強しました。古い版でも充分勉強にできますが、最近の問題と傾向が少し違うなとも感じたので、なるべく新しい版で勉強するのをオススメします。
☆貿易実務検定B級過去問(5年分くらい)
フォロワー様から譲り受けた少し前の3回分の過去問と、自分で公式サイトから購入した直近2回分の過去問を使用しました。試験問題集が少し古かったため、直近の過去問を手に入れて勉強することがポイントだったなと思います。
私が使用したのはこの3冊だけです。(譲ってくださったフォロワー様、本当にありがとうございます。これらのおかげで勉強ができました。)
ちなみに、これも買いました。
☆貿易実務ハンドブック アドバンスト版
アドバンストマニュアルより若干安いのでこちらも使えるとは思いますが、好みが分かれるかと思います。この本は本屋に売ってます。
公式の問題集を買わないのであればこちらもコンパクトにまとまっていてオススメです。
【更新】最近第6版が出たそうです。興味のある方はぜひ買ってみてください。
また、私は購入していないのですが、英語が苦手な方には以下のような本もあります。
☆貿易実務検定 オフィシャルテキスト 貿易実務英語科目
まず過去問を買ってみて、貿易英語に苦手意識がある方はこれを買ってみるのも良いかもしれません。
勉強の経緯
☆10月半ば頃〜10月末
この頃はまだ仕事を休職している時期だったので、勉強できる時間がたくさんありました。1日1時間から2時間、貿易実務アドバンストマニュアル(以下アドバンストマニュアル)を読み込んで、各章にあるチェックテストで問題を解いていました。
計12時間アドバンストマニュアルを読み込みましたが、正直思考停止状態でした。だって、書いてあることわけわかんないし、チェックテストも全然解けないんだもん。。。
ちなみにアドバンストマニュアルはA級も対象にしているテキストなので、難しいのは当たり前です。わけわからなくて時間を無駄にしたなと思ったので、皆さんにはまず試験問題集を解いて見てから分からないところをアドバンストマニュアルで確認するという形式で勉強していくのを強くオススメします。
☆11月〜11月半ば
勤務が始まりましたが、11月は午前中のみの勤務だったので、午後に勉強する時間が充分にありました。そのため、午前中の勤務が終わったら図書館に直行して、過去問を1日1セット(貿易実務、英語、マーケティングの3科目)時間を計って解いていました。
過去問を解いたあと、分からない部分をアドバンストマニュアルで振り返って、書き込みしたり、アンダーラインを引いていました。
(重要なのは、アドバンストマニュアルに載ってないことも結構問題に出ることです。貿易実務も多いですが、特にマーケティングの問題なんか全然載ってない!だから1度でも出た問題を落とさないように、書いてないことをアドバンストマニュアルに書き込んでました)
でも最初のほうはワケわからないので振り返りにもすごい時間かかって、1セットやると4時間とかかかってました。訳が分からなくて。
しんどい時は2日に分けて、今日は貿易実務、今日は貿易英語とマーケティングって感じで2日に分けることもありました。そうしたら1日2時間ずつぐらいで分けられるので丁度良かったです。
やっていくうちに過去問の傾向が分かり、解けるようになってきました。この検定で重要なのは、貿易実務については過去問の問題が結構試験にそのまま出ることがとても多いことです。だから過去問を繰り返しやってるとどんどん解けるようになって面白くなってきます。
見ていくと分かるように、貿易実務の点が短期間でぐんと伸びていますよね。やっぱり過去問をやっただけ貿易実務科目については伸びる科目だと思います。
後述しますが、貿易英語はそのまま同じ問題が出ることはほぼありませんが、これもある程度英語のできる方なら、過去問を繰り返し解いてコツを掴めばいけます。
この時期は合計で24時間ほど勉強しました。
☆11月半ば〜11月末
この時期までにはある程度過去問の傾向が掴めており、持っている問題を解ききってしまったため、過去問の2周目に突入していました。
過去に解けなかったところにはチェックをつけていたので、そのチェックがついている問題がちゃんと解けたということは知識が定着しているということになるので、その確認にもなります。
この時期は仕事もある程度再開していたため疲労感が強く、1日1セットやるのは厳しい部分もあったので、貿易英語は過去に間違えた問題のみ解いていました。
直前期になったら、また前と同じように貿易実務〜マーケティング〜貿易英語を時間を計って1セット解いていました。
この時期は約10時間勉強しました。11/29に通関士試験の合格発表がありそわそわしておりあまり勉強が手につかなかったのですが、無事合格していたので良かったです(*^^*)
でも安堵してる間もなく!試験当日が訪れました。。
12/1 試験当日
試験会場が青学だったのですが、イチョウがめっちゃ綺麗でした!
当日は、貿易実務で今までにない高得点が取れました!マーケティングはちょっと壊滅的でしたが...貿易実務と英語で稼げたのもあって、全体の得点も256/300(85%)取る事ができました(*^^*)嬉しかったです!
結果的に、合計で51時間勉強して、受かりました!10月の最初のマニュアルを読んでいた時間がちょっと無駄だったなと感じているので、それを読み込んだ12時間を除けば39時間の勉強で合格したことになります。
通関士と貿易実務B級、立て続けに受かったことで大きな自信にもなりました...!!良かったです。
科目別対策〜貿易実務〜
貿易実務の問題形式は、大問1.2が2択の選択問題、大問3が貿易書類の作成(空欄選択問題)、大問4が4択の選択問題です。
貿易実務はとにかく範囲が広いです。
まず言いたいのは、インコタームズを細かい部分まで確実に暗記せよ!ということです。
具体的に言うと、インコタームズは費用と危険の分岐点が違う事が多くあります。CIFであったら、危険負担は売主が輸出国の船積までしか負担しません(リスクを負うということ)費用は輸入国での陸揚げまで負担します。
また、海上輸送でしか使えないインコタームズと、あらゆる地域で使えるインコタームズもあります。
インコタームズは貿易英語でも必要になってきます。
あとは、貿易取引のしくみを大まかで良いので覚えておくことです。
このやりとりを覚えておくことで、特に大問3で貿易書類の作成をする時に、なぜここでこの銀行が出てくるのか?など、分かりやすくなると思います。おおまかで良いので、覚えておくことが大事です。(と言いながら私もなかなか覚えられませんでした。というかおおまかにしかやらずに試験受けました)
あとは、B級を受ける方にとっての鬼門が、大問3の書類作成だと思います。↓みたいな書類、覚えられっかよ...って思いますよね。私も無理でした。(おい)
ただし、これもよく出題される書類が過去問を何回か解いていると分かって来ると思います。大問3では2つの書類の穴埋めをしなければならないのですが、過去問を6.7年分解いていれば、必ず書類1つは過去と同じものが出ます。もう1つの問題も、過去問を解いていればなんとなく解ける問題が出るはずです。ここにこの銀行が来るだろうな...って、わかると思います。
特にB/L、外貨建約束手形、シッパーズユーザンス手形、リリースオーダー、信用状開設依頼書、荷為替手形、L/Gは覚えておくべきでしょう。
多いですよね。ただし絶対これらのどれかは出るので、覚えておいたほうがいいです。過去問を繰り返し解くのがオススメです、繰り返し解いていれば絶対コツが掴めてきます!
他の選択問題でも、保険であったりクレームであったり、C級よりも難しい問題がいくつかでます...が、どれも何度も問題を解けばパターン化しているので、確実に点数が取れます。
といってもただがむしゃらに勉強するのではなくて、問題集を解いていて分からないところがあったら必ずアドバンストマニュアルに戻って該当ページを確認し、それが書いてあるページを問題集にメモしておきましょう。私はそうやって覚えました。
また、アドバンストマニュアルの第6章に「通関手続と関税」という項目があるんですが、ここは保税地域とは何か、輸入差し止め申立制度とは何か、申告納税方式と賦課課税方式、加算税の種類などなど...結構細かい部分まで問われます。でも通関士試験を勉強したことある方なら余裕だと思います。私は通関士試験の勉強を終えてすぐにB級の試験勉強を始めたので、この部分は全く勉強せずとも点が取れました。お得です!
まとめると、貿易実務で重要なのは、問題を繰り返し解き、アドバンストマニュアルと問題を往復することです。貿易実務は過去問から直接でる問題が非常に多いので、解き直せばいけます。
科目別対策〜マーケティング〜
マーケティングは、はっきり言ってしまうとほぼ博打科目です。笑
なぜなら、アドバンストマニュアルに全く載ってない問題が出ることも多いのです。謎ですよね。
また、初見問題も多くでます。困りますね。
でも、5割くらいは過去問で見たことがある選択問題が出る傾向があるので、ある程度過去問をやり込んでおけば少なくとも5割は取れます。
また、マーケティングの最後の問題は最近の時事問題が出ますが、ニュースに敏感な方ならできるでしょうし、そうでなくてもある程度は当たるようになっています。
私は博打要素の強いマーケティングを苦手としていましたが、その代わりに貿易実務と貿易英語を強化することで、マーケティングが足を引っ張りながらも当日合計85%の点数を取る事ができました。
科目別対策〜貿易英語〜
貿易英語は
大問1が英文和訳の選択問題、
大問2が和文英訳の選択問題、
大問3が英文の意味に合う語句を選ぶ問題、
大問4が長い文章に書かれている英語の和訳を選択する問題
なのですが、これもある程度英語のできる方(TOEICが600点以上ある方)なら、過去問でコツを掴めばいけます。
貿易英語は1時間しかなく、最初は圧倒的に時間が足りなくなります。大問1.2に時間を取られます。だからこそ、全く同じ問題は出なくても、繰り返し解き、コツを掴むことが必要になります。
大問1は「〜していだたけると幸甚に存じます」という文章だったらこの単語、って決まってる部分もあるんです。
英語の丁寧語をマスターする気持ちでやればいけます。
例えば
I would appreciate it if you could call me when you have a time.
お時間のあるときに、お電話いただけると幸甚に存じます。
appreciateが貿易実務検定では幸甚に存じますの言い換えであることが分かりますよね。
このように、貿易実務英語ではどのような言い換えが行われているかを過去問を通じて知ることが大事です。必ずパターン化されています。
また、大問3は過去問の内容がそっくりそのままでることもあります。過去問をひたすらこなしましょう。
大問3の最後の問題は必ずインコタームズがでます。英文を読んで、それに当てはまるインコタームズを答えなければなりません。英語で、「売主が危険負担のリスクを負うのが輸出国の船積まで、しかし費用負担は輸入国の陸揚げ寸前まで持ちます。」と書かれていたら、CIFを選択せねばなりません。インコタームズの細かい部分まで確実に覚えておくことが必要になりますよね。↓の問題は解けますか?
まとめると、貿易実務英語では過去と全く同じ問題が出ることはありませんが、傾向としては同じような文章の和訳や英訳が多いです。どの英語がどの和訳に当てはまるかを知るだけで、高得点の確保に繋がります。英語がある程度できる方は、まずは時間を計って解いてみてください。きっと、そんなに心配いらないことが分かると思います。
科目別得点戦略
ここまでそれぞれの科目別対策について書いてきましたが、全ての科目で210/300を超える為に、科目別でどのくらい得点すれば良いか考えてみました。
最低 適正 最高
貿易実務 110 120 130
(73%) (80%) (86%)
マーケ 25 32 36
(50%) (64%) (72%)
貿易英語 75 85 90
(75%) (85%) (90%)
このあたりを狙うのがベストだと思います!
最初は難しくても、まずはこの点数目指してやってみてください。
表見にくい方のために、画像も貼っておきますね。
ふう....長くなりましたが、以上になります!
皆様の御検討をお祈りしております!(*^^*)
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