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HALMUDA『新曲』考 その壱

2024.11.19 大塚MEETS「LIGHTのすゝめ」に出演したHALMUDA。
この日のMCの中で「さっき、SNSで聴きに来てくれる方の悲しいつぶやきを目にした。その人の気持ちを思うといいねも押せない、コメントもできない。俺にできることは何だろう?と考えた。俺には歌うことしかできない。自己満足かもしれない。だけど、この曲を聴いて少しでもその人の気持ちに寄り添うことができれば。無理矢理に仕上げた新曲を歌います。さっきできたばかりの曲。もしかしたら歌っていくうちに歌詞が変わるかもしれないし、このままかもしれない。今のこの曲を歌います。」
そう言って歌ったこの曲。
(…の様なことを言っていたと思う。ただ、私の記憶なので違うかもしれない。ごめんなさい)。
そして、この曲を聴いて、私が自分勝手に考察をします。

新曲(歌詞)

貴方が苦しいのは
貴方が優しいから
僕は悔しいから 
こんな曲をかいた
こんな曲を歌った
伝えたいことはたくさんあっても
笑ってくれるか不安で言えない
のびちゃうから先に食べてと貴方は微笑んだ
帰り道に握った右手が
冷たくて内心驚いた
タイミング遅くてごめんね
ちゃんと温めるから

雨の降り続く夏も 
雪の積もらない冬も
貴方がいれば笑えた
貴方がいれば笑えた
もう何もいらないよ
あなたの笑顔 守れるなら

考えたんだ 貴方が
なるべく笑っていられるように
一人ぼっちの夜を数えても 
忘れないでいて
僕はそばで歌ってるよ

貴方の全てを知ってはいないから
思うことができるんだ多分
頼りないところも見透かされてんだろう
変わらないな 僕も貴方も

いきること いきること
いきること 苦しいこと
それでも それでも
生きること 悩めること
僕は止めたりしないから
貴方もどうか生きて笑っていて
勝手だね 分かってるけど

探してた言葉は僕らの旗
何度も心でつぶやいてる
必ずまた会える日が来るから
歩いて行く 歩いてゆく

考察

【冒頭】 この歌を歌う動機、きっかけ
大事な人が元気がない、悲しんでいる。
「ボク」は、何かしてあげたい、元気づけたい。
だけど、そんなの独りよがりじゃないか?…
「ボク」はシンガーだ。歌うことしかできない。
いや、歌うことならできる。
今の気持ちを率直に歌うぞ!

――HALMUDAのそのまんまだと思う。

【家系ラーメンを食べに行った】
何だか元気がない「あなた」
何があったかは言わない。
健気に笑顔を作っている「あなた」
そのことを察している「ボク」
だけど何をどう言ったらいいか分からない「ボク」
何か言って泣かせてしまったらどうしよう?
ほんとは笑わせたい。
作り笑顔じゃなくて、心をほわっとほどいて、
そして、笑って欲しい。
口にする言葉が見つからず
黙々とラーメンを食べる「ボク」
――HALMUDAは家系ラーメンが主食らしい。
「ボク」と「あなた」のどっちが誘ったのか分からないけど、多分、何となく歩いているうちにラーメン屋に足が向いてたどり着いたのだと思う。
そして、多分、その場所は、「池袋の西口から数分の武蔵家」だと私は思う。

【帰り道の出来事】
ラーメン屋を出て、帰るでもなく、どこに行くでもなく、歩く「あなた」と「ボク」。そのうちに歩き疲れて「今日はありがとう。もう帰ろうよ。」と「ボク」の上着の袖をちょんちょんと引っ張りながら「あなた」が言った。そのタイミングでやっと手をつなぐことができた「ボク」と「あなた」。
その時、「ボク」は「あなた」の手が冷え切ってることに気がついたんだ。こんなに冷たくなるまで何にもできない「ボク」でごめん。だけど、なんとかしたいと思っているし、「あなた」のことを大事に想ってることは本当なんだ。そう思うけれど、やはり何も言えない「ボク」。ただ、ぎゅっと手を握って「あなた」の家の玄関まで送って行った。

【ひとりの帰り道】頭の中に浮かぶ「あなた」の笑顔、優しさの思い出
雨の降り続く夏、雪の積もらない冬。東京の梅雨。めったに雪が積もらない東京。この東京で季節がめぐる長い間を頑張ることができた「ボク」。その隣にはいつも「あなた」の笑顔と温かさがあったなと夜空を見上げながら思いをめぐらせた「ボク」。「ボク」は、そんな「あなた」に何をしてあげられただろう? 苦しいこと、悲しいことを「ボク」に甘えることなく、乗り越えていく「あなた」。何にもできない「ボク」だけど、「あなた」はひとりぼっちだと思うかもしれないけど、「ボク」はここに居るんだ。そばにいるんだ。「ボク」の歌よ、届いてくれ、そして「あなた」を温めてくれ。
決してひとりぼっちになんかさせやしない。「ボク」が。「ボク」の歌が。

――HALMUDAの故郷、北海道には梅雨がない(ないはず。最近はそうでもないらしいけど。)そして、東京で降る雪、積もる雪なんて「???」何を騒いでんの?ってレベルなんだろう。人はたくさんいるけど、人の温かさを感じにくい街、東京。その東京で数年間、歌い続けてきたHALMUDA。歌を聴いてくれる人がいるから、歌を聴いて涙したり、微笑んだりしてくれる人がいるから、続けていけるとHALMUDAはよくそういう。

中休み

ここまで、私の妄想全開で書き綴ってみたが、長くなってきた。
後半は、その弐に。

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