記録003
言葉が全く出てこない。脳が思考を拒否している。味はしたのに、本当はプラスチックでも食べていたんじゃないかと思う。箸を持つ手が震える。怖くて茶碗を持つことができなかった。じりじりとお金や時間の限界が見えている。誰かに頼ったり、できないときにNoサインを出すことが下手だった。しづらかったし、そのタイミングもずっとわからなかった。僅かな期待をいつまでも持ち続けていてしまっていたのかもしれない。そういう人生を歩んでいて、適当になんとかなると思っていたことは、別にそんなことはなかっただけなのかもしれない。だれがどんな目で私を見ている? そんなことも別段どうでもいいこと。共感力の著しい低下。不器用になっていく両手と思考。禁酒のかなしみ。どれをとっても何一ついいことがない。眠りだけが間延びした時間になって、1日の大半を喰らっていくだけ。無残な日々。
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