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年末調整をわかりやすく説明すると?——あなたにも役立つ「やさしい日本語」

これは、やさしい日本語Advent Calendar 2024の18日目の記事です。

こんにちは。SmartHRでやさしい日本語の取り組みに参加している、UXライターのkondoです。

突然ですが、あなたはもし誰かに「年末調整って?」と聞かれたら、なんと答えますか?

……会社員の方であれば毎年やっているはずなのに、いざ説明を求められると、難しいですよね。

そんなときはぜひ、この記事を開いてみてください。

この記事では、年末調整を以下のように説明しています。

年末調整ねんまつちょうせいは、1年間ねんかんで 会社かいしゃが あなたのわりに はらった税金ぜいきんを もう1かい 計算けいさんして、ただしい 金額きんがくに することです。
税金ぜいきんは、1年間ねんかんに もらうおかねが わからないと 計算けいさんできません。
そのため 毎月まいつき 会社かいしゃから もらうおかねから かれている 税金ぜいきんは 予定よていの 金額きんがくです。
年末ねんまつに ただしい 金額きんがくを 計算けいさんし、はらいすぎた おかねは あなたに かえされ、りない おかねは あなたが はらいます。

https://support.smarthr.jp/ja/help/articles/265b7f15-b48d-4f80-9283-da2bcccaaa5a/

いかがでしょう? 

そういうことだったのかー!と、今ようやく腑に落ちた方もいるのではないでしょうか。

ヘルプページも「やさしい日本語」で

冒頭で紹介した記事は、SmartHRの年末調整機能を「やさしい日本語」に切り替えて表示している場合に、画面上からリンクされているヘルプページです。

SmartHRの年末調整機能では今年、やさしい日本語への切り替え機能を提供しましたが、画面上の文言の実装を優先していたため、リリース時点ではヘルプページは未対応でした。

そのため、SmartHRの画面をやさしい日本語で表示していても、画面上に設置されているリンクを押してヘルプページを開くと、難しい言葉が並んでいる……という状態でした。

そこで、プロダクトからリンクしているヘルプページのやさしい日本語版を用意し、画面をやさしい日本語で表示している場合には、リンクからやさしい日本語版を開けるよう、修正することにしました。

できあがったのが冒頭の記事と、以下の3記事です。

ヘルプページの差し替えがプロダクトのリリースよりも後だったため、差し替わる前に年末調整を終えた方も多かったと思います。

来年さらにこのページが閲覧され、「年末調整、わかったぞ!」「意外と簡単だな、やってみよう」という前向きな気持ちで年末調整を始める方が増えるといいなと願っています。

あなたにも役立つ「やさしい日本語」

今回ヘルプページを直してみて改めて感じたのは、「やさしい日本語」は日本語が不得手な人だけでなく、私たちみんなにとって役に立つものなのでは?ということ。

年末調整をはじめ、日本の労務手続きにはとにかく難しい言葉が多いです。私自身、今回の作業をしながらドメインエキスパートを質問攻めにしてしまったこともありました。

SmartHRでは常に「わかりやすさ」を大切にしているので、元々の年末調整機能も、紙の年末調整に比べるとわかりやすいものになっています。しかし、そもそも制度自体が複雑すぎるため、正しく説明すると言葉も難解になりがちなのです。

日本語ネイティブにとっても、年末調整は難しい。
だったら全員「やさしい日本語」を使ったっていいのかもしれない……?

そんなことを思いながら、自分の年末調整を「やさしい日本語」に切り替えて入力してみました。すると、最後までつまずくことなくスムーズに回答でき、あれ、年末調整ってこんなに簡単だったのかと錯覚しそうになりました。

それならSmartHRをすべて「やさしい日本語」にすればよいのでは?と考えたくもなりますが、実際のところは正確性との両立がとても(とても)難しいです。でも、やさしい日本語プロジェクトとしては密かな野望にしてもいいのかもしれないなと、今回、改めて思ったのでした。

SmartHRを利用している企業にお勤めの方はぜひ、来年の年末調整で「やさしい日本語」を使ってみてください。

もう元の日本語には戻れなくなるかもしれません。


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