Life is not too late
去年、私は、祖母の年齢を超えました。
祖母は、64歳で亡くなりました。ガンでした。私が19の時です。
彼女は夏以外、いつも着物を着ていました。着物に半帯だったと思いますが、これに白い割烹着をつけていました。買い物かごを手に、足元は雨よけカバーをつけた下駄。
夏になると、アッパッパーと呼ばれた簡易ワンピース。夏休みには早朝から、子供たちを集めて朝のラジオ体操です。「時間だよ~! 子供たち集まれー!」と太鼓をドンドン叩くもんだから、下町の住人たちはさぞうるさかったはず。
気の強い元気なバーさんで、オイルショックの時、近所のスーパーマーケットが「倉庫にトイレットペーパーやティッシュを隠している」との情報を受けて、主婦仲間を連れて乗り込み、店の前で仁王立ち。倉庫を開けて放出させた逸話があります。
そんな元気バーさんも病には勝てません。64歳での死は、当時としても早死にだったと思います。
祖母の歳を越して、ふと、鏡を見たら、同じ世代とは思えない、アホな姿の私が映っています。
昔と今。時代もファッションも人も、変わりました。
医療が進展し、寿命も延びました。
でも、時代がどれほど変わろうとも、You only live one.