【過去記事から】アジアの女性たちに背負わされた二重差別~シェルターから見えたもの
私自身の思いを忘れないために、昔取材した記事(1997年執筆)をここに残します。現在とは、シェルターの状況、責任者も変わっていると思います。その辺を理解してお読みください。テーマは「アジア女性の人身売買」。
妻を殺した男が執行猶予になり、暴力に耐えかねて夫を殺した女に実刑が下る。このような判例を見聞きする。日常的な殺人未遂・強姦・暴行障害を繰り返す夫が、何の社会的制裁も受けず、女性や子供たちが被害者となってしまうのが現状だ。
現在、約20ヶ所の民間シェルター(緊急避難所)が、女性に対する暴力根絶を目指して、地道な活動を続けている。そのようなシェルターを取材する過程で判明したのは、アジア女性に対する差別意識と人身売買の実態だった。