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「一日しっかり楽しめる」比叡山縦走に行ってきました!
みなさんこんにちは、彌榮自動車note編集部です。
今回は前回の続き...ではなく、京都府と滋賀県にまたがる「比叡山」についてお届けいたします。
とはいえ、11月のといえばの「京都の紅葉」が気になる方はこちらもご覧ください。また続編も近々公開しますのでしばらくお待ちください。
さて話を戻しまして、今回お届けするのは比叡山。
私たちの生活に溶け込んだ景色というだけではなく、色々なところでも表現されているように、とても大切な場所の一つです。
たとえば血天井でも知られる洛北の名刹、正伝寺さんは比叡山を借景としているのは知られた話。
そして海外からの賓客を接遇するためにつくられた京都迎賓館、そのなかのひとつ「夕映えの間」でも描かれています。
そんな比叡山、多くの方は延暦寺というイメージをなされるかと思いますが、延暦寺自体はとても広く、そしてそのほかにもいくつも魅力があります。そこで今回はInstagram担当が訪れた比叡山についてご紹介いたします。
比叡山への交通手段はケーブルカーなどの公共交通手段もありますが、今回は敢えて車で訪れた前提でのご紹介をいたします。というのも、比叡山は延暦寺に向かう道中もなかなかの景色が楽しめるところ。場所によっては京都と滋賀の景色が楽しめるだけではなく、天気によっては「あべのハルカス」が見えるくらいいろいろな表情が楽しめる場所なのです。
ということで今回は、比叡山ドライブウェイ田の谷峠ゲートから奥比叡ドライブウェイ仰木ゲートまで縦走した様子をお届けします。
比叡山ドライブウェイ
田の谷峠ゲートから延暦寺東塔までを結ぶ比叡山ドライブウェイは1958年に開通した全長約8キロの有料道路です。ドライブウェイ詳細は比叡山ドライブウェイさんのホームページにお任せするとして、延暦寺に向かう道中で京都と滋賀の景色が楽しめます。
Instagram担当がお勧めするのは、雲仙台から眺める景色。
左側が滋賀県、右側が京都府の景色が楽しめる「一粒で二度おいしい」場所なのです。
そして県境(府境)もしっかりと記されています。
ちなみにここからの景色は(本来もっと)素晴らしいのですが、この日はあいにくのかすみがかった状態...しかし、
京都市内を望め
天王山から大阪市内のビル群も望むことができました。
そして日本で一番高いビル「あべのハルカス(真ん中)」も。
ちなみに気温がそこそこ低くて水蒸気が飛ばず、そして強い風が吹き大気中のちりが飛んだあとはもっとくっきりと眺めることができます。
ちなみに夜景も綺麗です。
Instagram担当は手持ちがないのですが、比叡山ドライブウェイさんのホームページをはじめ、色々なところに出ていますので是非探してみてください。
とにかく綺麗で、日本三大夜景の掬星台には負けますが、京都市内近郊では有数のスポットだと思います!
ガーデンミュージアム比叡
比叡山ドライブウェイを進むことしばし、山頂近くの840mに位置するのがガーデンミュージアム比叡さん。コンセプトは「空に近い庭園美術館」ということで、季節の花々に陶板に再現した世界各国の名画を併せ展示しています(この時は別日に訪れていて、その際の写真を使用しています。)
そして山頂といえば、やはり景色です。
名画と景色を一緒に味わうことができるだけではないのです。
この特徴的な建物。
なんと、建築家の村野藤吾氏が設計した建物なのです。
まるで宇宙船のような建物の階段を上がると出逢える景色がこれです。
琵琶湖が一望(左にもずーっと景色を望むことができます)!
そして京都から大阪まで一望!
なんと視程などの条件が揃えば、淡路島まで望むことができるそう!
さすが比叡山の山頂です。
なお、ガーデンミュージアム比叡さんは冬季休園します。
2021年は12月5日までの営業予定ですが、詳細はこちらをご確認ください。
延暦寺 東塔
お待たせしました。
ここからは延暦寺さんのご紹介を進めさせてもらいます。
延暦寺は世界文化遺産の一つで、天台宗の総本山として知られています。そして天台宗といえば、禅宗や浄土宗、日蓮宗といったいわゆる鎌倉新仏教が端を発している宗派です。
最澄(伝教大師)が奈良時代(8世紀後半)に建立して幾多の歴史を重ねながら、建立以来多くの人々の信仰を集める寺院です。
東塔は全山の総本堂である根本中堂を中心に多くの人々でにぎわう場所でもあります。そして根本中堂といえば、Instagram担当が思い浮かぶのが「不滅の法灯」。絶やすことなく菜種油を注ぎながら1200年にわたり灯り続けていて、「油断」という言葉のいわれとなったものでもあります(諸説あります)。
駐車場から根本中堂に向かう道中、まず目に入るのは大講堂。
訪れたときは多くの人で賑わっていました。
そして右側にあるのが鐘楼、冥加料を納めれば撞くことができます。
ちなみに(当たり前といえばそうですが)連打禁止です。
そして歩くことしばし、根本中堂の入り口が見えてきました。
石段を下りて左側が根本中堂です。
今は「平成の大改修」の最中で、2016年(平成28年)から10年間の予定で改修事業が行われています。
建物自体をすっぽり覆い進めている改修事業。
堂内は神聖な場所であり撮影禁止なのですが、中庭にできた修学ステージでは屋根の高さまで登って修復工事の様子を見学でき、撮影することもできます。
まさしく「今しか見れない光景」です。
次に向かうのはこちら。
東塔の正門にあたる文殊楼です(別角度から撮影)。
ちなみに根本中堂から直接向かうとなかなかの石段がありますが、登り切った時の爽快感はひとしおです。
そして根本中堂の修学ステージと共に「今しか見れない光景」を求め、急な坂道を登っていきます。
その先にあるのが法華総持院東塔(左)です。
今年(令和3年)は伝教大師一千二百年大遠忌ということで、その記念事業として通常非公開なのですが、令和3年12月12日まで特別に公開されています。塔内は撮影禁止なのですが、釈迦の説く法華経と密教の世界観が極彩色に彩られ広がっています。
そして同じく特別公開されているのが、戒壇院です。
天台宗の僧侶にとって特別な場所。
伝教大師最澄の志を受け継ぎ、「戒」を授かるために一生に一度きり立ち入れる場所なのです。
さながら推しのライブに行ったような写真。
— 彌榮自動車(ヤサカタクシー) (@yasaka_taxi_o) October 12, 2021
in比叡山・延暦寺 〜戒壇院特別拝観〜 pic.twitter.com/8bgqVcGVwn
延暦寺大好きな弊社Twitter担当のツイートを借用しました。
このように多くの人を惹きつける場所でもある延暦寺なのです。
それでは、次は西塔に向かいます。
延暦寺 西塔
東塔から北へ1キロほど、本堂である釈迦堂を中心としたエリアで、平安時代前期に円澄によって開かれた場所で、比較的静かにまわることができるエリアでもあります。
駐車場から北へ向かって歩くと、修行の場である「にない堂」が見えてきます。
にない堂を越え見てくるのが本堂である釈迦堂です。
釈迦堂は延暦寺に現存する建築中最古のもので、1595年に豊臣秀吉が三井寺の円城寺から移築したものと伝えられています。
釈迦堂から駐車場への道を通り過ぎると、舗装された道から少々様子が変わってきます。
少し険しい坂道を越えると見えてくるのが最澄の御廟である浄土院。
まだ先のことがあるにも関わらず言ってしまうのもですが、今回Instagram担当がまわった東塔、西塔、横川のなかで最も静かでかつ荘厳な雰囲気を感じられるところでした。
そして浄土院のお世話をされている僧侶の方もお見受けしたのですが、みなさん丁寧なあいさつをされるのです。ごく当たり前のことなのかもしれませんが、とても印象的でした。
延暦寺 横川
西塔から北へ4キロ、横川中堂を中心とする横川(よかわ)は円仁によって平安時代前期に開かれました。田の谷峠(京都側)から縦走していくと延暦寺最後のエリアとなります。
駐車場から歩いてしばらくで見えてくるのが写真の横川中堂。
この写真ではあまりなじみがないかもですが、この角度でしたらどうでしょう。
舞台造りでお堂自体が浮かんでいる船のような姿に見えるのが特徴です。
訪れた際は曇り空になっていましたが、青空だったらもっと映える景色になったはずです。
そこから歩くこと10分弱。
次に訪れたのが四季講堂、現在のおみくじの形を考え出した元三大師の住居跡とも伝えられており、おみくじ発祥の地としても知られています。
そのほかにも「そうだ京都、行こう。」のポスターで取り上げられた根本如法塔も訪れることができます。
ということで田の谷峠から車でまわること半日、東塔から横川まで延暦寺の境内を紹介させていただきました。
そして縦走すると最後に走り抜けるのが奥比叡ドライブウェイ。途中見える景色も絶景です。ごくわずかですがご紹介いたします。
峰道レストラン展望台から見えるびわ湖と湖面を航くミシガン。
びわ湖展望台から見える堅田の街並みと琵琶湖大橋、そして奥に見える鈴鹿山脈。
びわ湖最大の有人島、沖島と奥に見えるのは滋賀と岐阜の境にある霊峰、伊吹山。
そして最後は比良山脈の山肌から望む湖西の街並みです。
あっという間の比叡山縦走。
Instagram担当も午前中そこそこの時間に縦走を始めましたが、あっという間に夕暮れが近い時間になってしまいました。
「歴史を感じること」も「景色を味わうこと」も、そして「一足早い季節を感じること」もできる、まるでワンダーランドのような比叡山。
一日時間が取れるという方は、ぜひ延暦寺東塔だけではなく、縦走されてみるのはいかがでしょうか。
それでは今回は少々長くなってしまいましたが、こちらで失礼いたします。
また次回お会いできること楽しみにしています。