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3/1|軽やかにトルコ行進曲

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3/1|マーチの日


3月1日は「マーチの日」。「3月」と「行進曲」の英語が「March(マーチ)」であることにちなんでいる。
行進といえば、やはり真っ先に思い浮かぶのは音楽の「マーチ」、つまり行進曲だ。軍隊のパレードや式典、運動会など、リズムよく足を踏み鳴らしながら進む光景が浮かんでくる。

そんな行進曲の中でも、私が最初に思い浮かべるのはモーツァルトの「トルコ行進曲」だ。
正式には『ピアノソナタ第11番イ長調K.331』の第3楽章にあたるこの曲は、華やかで軽快な旋律が特徴的で、子どもの頃から何度も耳にしてきた。
クラシック音楽に詳しくなくても、この曲を知っている人は多いのではないだろうか。

「行進曲」というと、威風堂々とした力強いものを想像しがちだが、トルコ行進曲はどこか遊び心があって軽やかだ。まるで、石畳の街を陽気に行進する人々の姿が目に浮かぶような、楽しくて心弾むメロディー。
それもそのはずで、この曲は当時ヨーロッパで流行していたトルコ音楽の影響を受けている。オスマン帝国の軍楽隊「メフテル」の力強いリズムや、異国情緒あふれる雰囲気を取り入れて作られたのだという。

「行進」とは、ただ足並みをそろえて進むだけではない。時には威厳を示し、時には勇気を奮い立たせ、また時には軽やかに楽しみながら前へ進むこともできる。トルコ行進曲は、そんな「前進の多様性」を感じさせてくれる音楽だ。

3月は年度の終わりであり、新しい生活へと向かう準備の時期でもある。卒業や転職、引っ越しなど、新たな環境へと歩みを進める人も多いだろう。
そんなとき、無理に力強く進まなくても、トルコ行進曲のように、軽やかに、楽しく、一歩を踏み出してみてもいいのかもしれない。行進の仕方は一つではないのだから。

マーチの日に、ふとそんなことを考えた。




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八坂みつ
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