たとえこのサロンが不確実性の高い実験だったとしても、愛してしまったほうが負けである
結局Nサロン自体がはじまる前からとんでもなく不確実性の高い実験だったのではないかと思う。わたしたちのこの実験は平成が終わりに向かうにつれて、どんどん化学反応を起こしていった。
わたしがNサロンに参加した理由
2018年のクリスマスイブ、わたしはNサロンのHPを睨みながらエントリーフォームを書いていた。たしかあれは大阪の天王寺のスタバだったと思う。エントリーの時は好きなクリエイターは誰?とかそれっぽいことを聞かれた気がするんだけど、入会後にその件について一切触れらたことはなく、もはやなんて書いたかも覚えてない。
ちなみに、最初の頃に書いた参加理由はこれ。次の10年のヒントになる「新しい視点」を得ることが目的だったみたい。
Nサロンって、じわじわくる
初回キックオフの懇親会のことはあまり覚えてない。いろんな人がいるし、みんなすでにすごそうだし戸惑ってたのが正直なところ。いつも初回の懇親会で草を食べて鹿になった有名人のえぬ鹿さん(わたしは彼をこだわりの鹿と呼んでる)のことを愛をこめて弄ってるけど、実はこの気持ちがよくわかりました。わたしも端っこの複業ゼミのとこに座ってずーっと食べてた。自分のこと棚に上げていつも弄ってごめんなさい。
この時はまさか3ヶ月後にこんなにNサロンへの愛が深まっているとは全く想像もしていなかった。振り返るとNサロンは3か月を通して、どのタイミングでも新しい発見があった。後半になっていきなり関係性が高まったり、イベントの話が盛り上がったり、いろいろな時差がある。みんないっきにガツガツしない。空気を読みながらじわじわくる。それがNサロンらしさだったりする。
人と人、体験と人、空間と人、学びと人など、無数に交わる瞬間があり、そこで化学反応が起きて関係が変化する。まさにいたるところで無数の実験が行われていた。
Nサロンのやさしさ設計
わたしはNサロンのことを「やさしさ設計」のサロンとよんでいる。初期の頃まず会場に着くと入口にいる水Pや永吉さんがひとこと声をかけてくれた。そんなに話したことがないのに顔を覚えてくれているようだった。遅刻してアイスブレイクに間に合わなくても、それだけで最初の頃は寂しさがすこし軽減された。それぞれのゼミでも随所で同じ参加者と話ができる機会が多かった。そのおかげで徐々に知り合いが増えていった。
あと「お山の大将を生まないシステム」。Nサロンは素性をあまり明かさない。もちろん話をしているうちに徐々に相手のことを知っていくけど、基本会社の話とかしないから、年齢や性別や職業をこえてみんなフラットな状態で向き合える。それがとてもよかった。
これは偶然か必然かわからないけど、1期生のメンバーがほんとうに人格者でやさしいひとが多かったのも印象的だ。あとみんなやたら仕事ができる。これはNサロンがそう設計されているのか、人を選んだのかよくわからないけど、みんながみんなを尊重し、いつもあたたかく迎えいれてくれる。いつの間にか居心地のいい場所になっていた。運営の水Pさんのすべてを「よき」と承認してくれるやさしさと、永吉さんの勢いよく「いいねぇ!」と賛同してくれるノリのよさ、そんなふたりのひとがらもNサロンにの心理的安全を支えていた。カオスなはずなのに「なんかよき」の空気がいつもながれる。なんかよき、それはNサロンの文化のひとつ。
もはやこれはnote大学なのでは?
オフラインでNサロンメンバーに会った日を数えてみた。1月1回・2月9回・3月10回・4月11回。べつにこの数字は他の人に比べて特別多いわけではないと思う。途中から部活の登場もあり、3月以降は週2以上でNサロン関係の予定があるのがあたり前だった。さらにわたしたちはnoteやtwitterやFacebookメッセンジャーでじわじわ繋がっていき、みんなの近況を知ったり会話をしているため、肌感覚的には毎日会ってるぐらいの感覚である。
オフラインを補強するオンラインツールとしてnoteとtwitterとFacebookはコミュニケーションのプラットフォームとなり、確実に距離を縮めるのに活躍したツールのひとつだった。こんなにもじぶんの想いや学びを赤裸々に公開しあう友達ってなかなかいない。しかもみんなちゃんと読むし、フィードバックをくれる。じぶんのことを曝け出しちゃんと受け入れてくれる場所があることは心理的にとても安心する。
この学校は一言で表すなら「大学」が近い感じだ。クラスがあって、みんながそれぞれ好きな授業(ゼミ)を選ぶ。ゼミの先生が教授なら、水Pと永吉さんはクラス担任。ゼミが一緒の人はゼミの友達。ゼミがかぶってないけど仲良くなった人はクラスの友達。そして部活の仲間はサークルの友達。課題はnoteでね(そしてわたしは課題をよくサボる人)。そんな感覚がしっくり来すぎるのだ。
ちなみに、ちょい飲み部という素敵な「のみサー」のおかげでこの学校には飲み友達もいる。サロンの決して安くはない参加費を払いながらも、更に懇親を深めるたびにお金を払っていることに本人達は気付いていないふりをする。でもこれがまた楽しい。わたしたちは外苑前の飲食店に喜んでお金を落とした。
第1期という貴重な場所に、不確実性を楽しむ大好きな仲間たちと立ち会えたこと
きっと、サロンメンバーも人によって温度差は相当あると思う。このnoteを読んでもピンとこない人もいると思う。オンラインでも受講可能とはいえ、オフラインの熱量はまた違うだろうし、ゼミから学ぶだけだったらオンラインでもできたかもしれないけど、やっぱり関係性の質を高めたのは圧倒的にオフラインだったと思う。でもこれは「会った回数」じゃない。最後の1か月の4月に入ってから初めて喋って、片手で数えるぐらいしか会ったことない人もいる。さいごの2週間でようやく顔と名前が一致した人もいた。でもみんな同じくらい大好きだ。
最後まで脱落せずに何かしらのかたちで残っていた人たちは、きっとこの不確実な化学実験を自分たちの手で成功させようと、一生懸命この実験の場に身を投じ、そしてこの結果のわからない不安定な状態を心から楽しめた人達だとおもう。
わたしはきっとそんな熱量の高いみんなの近くにたまたまいれたから、こんなにNサロンを愛すことができている。修了式に向けてこっそり何かしたいと思いついた時もすごく優しく受け入れてくれて、一緒にわくわくしてくれた。一生懸命耳を傾けてくれて、声をかけたみんなが全力で力を貸してくれた。なんだか自分の存在を認めてもらったようで本当に嬉しかった。
卒業式の前にあげちゃうとバレちゃうから、卒業式開始時刻の19:30に一斉に投稿してつくったnoteで寄せ書き企画のマガジンはこれ。水Pと永吉さんを泣かせようと頑張ってたら、自分が一番泣くという恥ずかしいやつ。でもどのnoteも愛がつまってていいでしょ?自慢の仲間たちです。
これからも実験は続く
もう最初に考えていたこのサロンで得たいことなんか途中でどうでもよくなっていた。ゼミやトークセッションやイベントでの学びも想像してた以上に面白かった。さらにNサロンという「自走するコミュニティ」自体から、想像の斜め上をいくかたちのない宝物を得られた。Nサロン1期生という不確実性の高い化学実験に立ち会えたことがすべてだ。そしてわたしたちはここに参加したことで、それぞれがそれぞれの場所で実験をはじめる力と勇気をもらったのだ。応援してくれる仲間もたくさんできた。この次の場所へ歩きだす準備は整った。
#ありがとうNサロン
さいごに、運営のpiece of cake 水P(@mikkemac)さん、NIKKEI 永吉さん(@akichisamba)、本当にお疲れ様でした。バランスのとれた名コンビ。個性あふれるおふたりがいなければ、Nサロンらしさも、Nサロンというあたらしい自走するコミュニティも生まれなかったとおもいます。やさしみをありがとう。個性あふれる生徒のお世話をありがとう。愛をたくさんありがとう。きっかけをたくさんありがとう。まさかの最後におっさんずらぶをありがとう。これからも末永くよろしくおねがいいたします!
「おいしいものを食べている時がいちばん幸せそうな顔をしているね」とよく言われます。一緒においしいもの食べにいきましょう。