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話し合いで収まらない範囲の余白が好きだ

2年前までは、話し合うことで良いところも悪いところも知れて分かり合えると思っていた。
けれど、世の中決着がつかないものが多かったり、
人は生きてきた環境も、価値観も異なるから、
「話し合う」という解決方法に年々執着を持たなくなってきた。

そこまで全員が余白を持っているか否かは別として、
なんとなくの温度感だったり、相手がどういう状況下にいるかであったり、
この人こう思ってそうだなと慮る気持ちのやりとりを心地いいなと思う。
綺麗な解決方法がなくても、思いやりや時間が解決してくれることがある。
本当に色んな考えがあるし、28年生きていてもまだまだ自分自身足りないなと思うことはたくさんあるのだけれど、
それも含めて人間関係は、複雑で愛おしい。
その人と会話することで、その人の生きてきた時間の積み重ねを垣間見ると
その人自体を無性に愛おしいなと思う。

けれど、人を好きになるのは難易度が年々増していくな、
なんて思いながら初対面の人と会いながら考え事ばかりしていた6月。
そもそもこの年齢になると結婚とか子育てとか
意識するようになってしまい、
条件にこだわるからきっと恋愛も難しく感じてしまっているのだろうけれど
結局「ああこの人には敵わない 好きだな」があればなんでも乗り切れる気がするし
生涯の相手なんてそんな簡単に出会えるもんでもないと思うので
そんなに生き焦らずでいいかなぁと思う今日この頃。

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ムーンライトという映画を見た
心が押しつぶされそうになったが、最近見た映画の中で一番グッときた

多感な時期に愛した人のこと。良い思い出でもないのに頭に残っていること。数年経って良い距離、お互い複雑に色んな感情を持ち合いながらもやっぱり会いたいと思ってしまうこと。数年ぶりに声を聴いてやっぱり嫌いになれないなと思ってしまうこと。それが正解の感情だとも思っていないこと。お互い年齢を重ねて変わったところを知り、その真反対さも受け止め合いながら、昔の思い出に引っ張られること。あーーーー苦しい。

https://filmarks.com/movies/70222


一人プロジェクターとお香を炊きながらワインを1本嗜む
深夜の時間が好きだ まるで夏休みの最終日みたいに感じる

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江國香織さんの「ウエハースの椅子」を読んでいる
江國香織さんの小説は男女間がもつれる内容が多いのは少々アレだが、文体が心地いい
あなたはあなたのまま自由気ままでいて良いのよ
そんな自由な私を勝手に愛してね
とでも言わんばかりの文章である
自由にふわふわ生きているけれど芯のある女性って
なぜこんなにも魅力的に見えるのだろうか

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2ヶ月前に気持ちが低迷してるという文書を書いたが復活の兆し
逆を言えば気持ちなんてそんなもんだ
運気が悪かったり、気持ちに折り合いがつかない時は
時間を置いてみるのも全然手だなぁと思う
自分との付き合い方がちょっと上手くなって偉いね!と自身を褒めながら、
今日も少しだけ、昨日より良い自分で生きていけたら良いなぁなんて思っている

遣る瀬無い朝方5時 蟠りある感情が少しでも解けますようにと願いを込めて。