
RPAは繰り返し業務に向いていない
RPAによる業務の自動化をもう3年もやりました。
RPAツールはUiPathを使っています。
RPAは自動化ツールとしては、非常に癖の強いものだなというのが所感です。
いろいろと違和感はあるものの、世間一般に言われている内容に比べて1つ間逆なことがあると思っています。それは「繰り返し作業の自動化」に向いていると言う点です。
繰り返し作業じゃないと効果が薄いよねと思っていましたが、実際使い始めてみると、むしろ逆なんじゃないかと思っています。
今回は、そのあたりの理由をまとめたいと思います。
インターフェースが変わってしまう
SaaSやウェブサイトからのスクレイピングなどをしていると直面するのがこの問題です。
流行のSaaSなどであれば、半年から1年程度でインターフェースが刷新されてしまうことがあります。
インターフェースが変わってしまうと、RPAがうまく動かなくなってしまうため、修正が必要になってきます。
繰り返し行う業務ならば何年も行うこととなるため、年に何回もRPAの修正作業に追われることとなります。
繰り返し作業ならシステム化しても良いはず
RPAはシステムそのままに作業を自動化できることが大きなメリットとなります。
特に、基幹システム等の変更には大きなお金がかかるため、システム改修することなく、RPAでカバーすることができます。
しかし、何度も繰り返し行う業務ならばRPAライセンスや開発コスト(修正コスト)にお金を使うより、かえってシステム自体を改修する方が安いケースも出てきます。
RPAで処理するより高速・安定であるため、繰り返し行う作業ならばシステム回収の方が安価に済むかもしれません。
逆に一度きりの業務には向いている
反対に、一度だけ行う業務にはRPAは非常に便利です。
これはRPAを3年やって感じたことです。
突発的にデータ集計などの業務を頼まれることありませんか?
突然の業務だと、IT部門への相談や自動化のための予算確保なども難しいと思います。
そうしたとき、RPAは割と簡単に自動化できるため、残業を増やすことなくさっと業務を終わらせられます。
特に、PythonやVBAだと苦労するスクレイピング処理がとても簡単に作れます。
一度きりの業務であれば、RPAの維持管理なども気にする必要がないため、作る側としてもエラー処理などは最低限でいいし気楽でいられます。
毎年何時間分の時間削減できます、ではなくこうした突発業務用に最低限のライセンスを確保しておくのがRPAのスマートな使い方ではないかと思う今日この頃です。