限界源氏オタクが見た、刀剣乱舞歌舞伎の世界
うおおおおおい!すごかったぜおおおおおおおおおい!!
慌ただしいスケジュールの中、行って参りました刀剣乱舞歌舞伎!!!
なんかもうすごく良すぎて、さっそく感想をしたためさせていただきます。
注意!!
このnoteは新作歌舞伎 刀剣乱舞『月刀剣縁桐』のストーリーネタバレを含みます。
これからお楽しみ予定の方は、見終えてから読んでください。
現地レポ―ト
駅から会場まで
まず新橋演舞場に行くこと自体が初めてだったので、会場までの写真を撮りましたよ。
今回同行してくださったフォロワーさんと待ち合わせということで、都営地下鉄大江戸線「築地市場駅」にて下車。
もうな、駅から始まってたんよ、伝統芸能の世界がよォ・・・!
駅の改札に向かって歩いてたらもう浮世絵がバァアアアアン!!と現れたのよ!!ワアオ!!世界!!!世界だよこれは!!!
この時点で既にテンションが高まってしまったんよ。
やっぱなー、この3年間の自粛生活を経験してわかったよ。こういう駅の雰囲気とかな、やっぱ、現地に行かなければ知りえない、触れることもない空気ってのも大事やなと、改めて味わってましたねーーー。
駅から会場までの道のりで上がっていくんですよ、オタク。
ほんで、地上出たらバァアアアアン!!
東 京 国 税 局 !
ああ~これは!実家でばあちゃんといつも見てた、税務調査官・窓辺太郎の事件簿で見た!!
聖地巡礼か!!!?これはもう実質聖地巡礼をしているッ!!!
築地市場駅出て、東京国税局目の当たりにして、右です。右行って「千代橋」なる橋を渡ります。
ほんでまたすぐ右曲がりますともう見えてますわ、新橋演舞場が!オオ!ビルとビルの間から突然「刀剣・・・」の文字を発見!!
オタクこういう時だけ視力ごっつ上がるからな。
この右の建物の方から「チリン・・・チリリン・・・」と音が聴こえてきましてな・・・
ハッケヨイ!!!!!!!!(オタク大興奮)(ひとりで)
月曜ド平日の真昼間、オタクはひとりで興奮しながらデジカメを構えた。
会場に到着しましたら、既に審神者らしき方々がお写真を撮っておられました。
いや・・・・
ポスターめっっっっちゃデカない!?????
クソデカポスターすんげえ目立つ!!!!!!!!
遠くからでも推しの顔がわかる!!!!!!
すんげえわ!!!!!これが松也殿のちから?????!!!
バアアアアアアアアン!!!!
でか!!!
ドォオオオオン!!!!
クソデカき推し!!!!!!
ワイワーイ とりあえず皆で写真撮ろう。
本日のオモチモチモチ編成部隊を発表する!!
隊長・三日月もちちか!「あい、わかった」
もちこぎ!「わたがよっておりますが・・・」
もちひげ!「フゥ・・・」
もちひざ!「うむ」
もちひげ改曽我十郎!「きょうのためにぼくはよういされたんだね」
もちひざ改曽我五郎!「おなじく」
早く着き過ぎたので、しばらく綿の塊の写真を撮っておりました。
不審者っぽかったかもしれません。すみません、築地のみなさん。
もちこぎ「みなさま、にわかにしんじられぬいのですが、ぬいさまがけさ、てれびじょんにて、まつやどのをおみかけした、かわしまとわいぷにうつってた・・・とおっしゃるのです。どうおもいます?」
もちひざ「ああ、それはまことだ。おれもみた。『らゔぃっと』なるばんぐみよ」
もちひげ「ほんとうかい?」
もち五郎「しんじられぬい。きょうは、ひるよる、にこうえんあるのだぞ」
もち十郎「なんと・・・」
もちちか「きっとまつやどのは・・・たいりょくおばけ、なぬだろう・・・さすがよ、はっは」
ほんまです↓ (7/3ラヴィット放送内容詳細)
スタジオゲスト:尾上松也 の文字。ワイが見たのは幻でも松也のそっくり芸人でもなかった・・・。
昨日のベスコングルメでも見たな・・・右近さんと。
めっちゃ体はって宣伝してくれている!ということがわかる。
熱量がパネエ・・・・!!
そして映えスポットを探して綿の塊を持ってウロウロするオタク。
ウウェイ!!記念撮影しとこう!!!
めちゃくちゃ木が反射してるけど、一番最初に出た尾上松也殿の三日月宗近ビジュアルポスターも貼ってあった。
いやまじで今日昼の部が昼からあったはずなんやけど、ラヴィットのスタジオに居たの、信じられねえよォ~!!
写真を撮ってウロウロしておりましたら、だんだんと人も増えてまいりました。お待ち合わせのフォロワーさんもそろそろ着く頃合いですわ。
もちこぎ「なんでしょうかあのくるりんとしたそうしょくは」
もちちか「なにかたれまくなどをひっかけるようとかもしれぬいな」
会場内
フォロワーさんと合流し、いざ中へ!
見慣れた紋が天井に並んでおりましたね。
ああ~本当だ、本当に「刀剣乱舞」の歌舞伎だぁ!!とここで改めて感じる訳です。
見慣れた紋を見るだけで実家のような安心感が一気に押し寄せてきて、お出迎えしてくれてるという気持ちになり、ありがとう松也殿・・・となる。
今回我らは「お弁当付き桟敷席」ですので、まず入ってすぐにお弁当を引き換えに行きました。
が!!後で気づいたんです。これは順番を間違えたな・・・と!!!
全然時間ねえんです!!!
今回この順番で行ったんですが
会場時間すぐ入場
弁当引き換え
正面の写真撮る
二階の写真撮る
二階の御手洗い行く
二階のグッズ見る
刀剣あいす買いに行く
パンフ(あらすじ)買いに行く
この順番だともう刀剣あいす売り切れとりましたんで、刀剣あいす狙いの民はあいす買いに行くタイミングはわりと早めにした方が良いかもしれません!
(弁当は引き換え券と席の確認がセットなので、最後で良かったですね。引き換え券と席のチケットを持っている限り、弁当は開演までに取れれば取り置かれているわけですからね・・・!)
それはそれとして、弁当すげえ豪華!!!!!!!!WOW!!!!!!!!
実はもう1もち連れて来ていたのよ!!!
こもち筥王ちゃんWOW!!!!!!
オベントツイテターノ
審神者ワイ「じゅるり〜の…福利厚生の鬼じゃ…靴脱いで足も伸ばせて背もたれも付いてて最高じゃ…」
こもちはこ「わしがくうてええんじゃろか??ほんとうに???わしがか???」
桟敷席ってすごいもうめっちゃくつろげる。
こんなところから推しをゆったりと眺められるなんてな・・・なんて贅沢な空間なんだ・・・・・・・・。
(先日の・・・立川のかてえ椅子は・・・いったい何だったのか・・・・)
そして今更ながら席がめちゃくちゃ花道の前のドセンの位置であったことを知る。
なんて席を引き当ててしまったんじゃ!?!?!??!!!!?!?!?
二階の衣装展示も見てきました。
やっぱり、源氏の、刀ミュのオタク的にはこれを見なければならないと思いました。
ご本家、歌舞伎の曽我物のお衣装です。
まさに梅玉さんが工藤佑経、松也殿が五郎、右近殿が十郎役やったという寿曽我対面・・・の衣装ウオアー!!!!!
今回の配役的な意味でも、SOGAクソデカ感情に未だに囚われているオタク的にも、そして鎌倉殿履修マン的にも、色々な感情が渦巻きましたよ。
おれたちは、このもようを、しっている。
このいろを、しっている。
歌舞伎についてド素人ですが、歌舞伎もまた、その「役者」を通して見える世界が違う。同じ演目であっても、同じ題材であっても。
なんかそういうようなことを、あとでパンフ読んだときに、莟玉さんも書いてはった気がするわ!!
ニン(仁)というものか・・・・。
図らずも、我々オタクは既にこの感覚を持ち合わせているような気がしました。それは誰のキャラデザか、どの声優誰当ててんのか、によって。2.5次元俳優だけじゃなくて。作品が変わって見えてしまいますね。
どうしてオタクは、推しを推すのか、という、根源に至るもの、なような気がして、あまり深くこれを掘り下げて分析してしまったら、もしかしたらオタクのアイデンティティーがどうにかなってしまうのではないかと。
だからあまり深くは探らずに、この感情はそっとしておきます。
観劇にあたっての己の状態
歌舞伎は実は初めてではない
当方、歌舞伎鑑賞は実は初めてではありません!
これはもう15年以上前になりますが、高校生の時にたしか、文化について学ぶ機会があって、観に行ったことがありますね。浪切ホールですわ。
その時はもちろんまだ刀剣乱舞はリリースされていないどころか、正直わしは理系の道に進んでいた時点で、いわゆる古典的なものの言い回しというものには触れる機会がなく、疎かった・・・はずなのですが、意外とその当時、楽しめた記憶があるのです!
内容は多分「三人吉三」の話でしたね。わりとストーリーが明るめで面白くて、話してる言葉も古いようで、意外とわかるじゃん!!と思ったんですね。
なので、わしはその15年前に受けた歌舞伎への信頼をもとに、今回ノーイヤホンガイドで臨みました。
歌舞伎との親和性について
わしは刀ミュ刀ステアニメはもちろんのこと、このnoteにしばしばしたためておりますとおり、刀剣乱舞をきっかけに元ネタとなった刀剣そのものの方にも興味があります。
中でも源氏兄弟刀にゆかりある、北野天満宮、大覚寺には、もう何べんいったねんwwwというくらい、ほぼ毎年2回は行ってます。
その経験の中で、北野天満宮で過去に、源氏兄弟をモチーフとした生け花展示やら、吉兆コラボスイーツなどの企画があり、自分がこれまで触れてこなかった文化圏に「刀剣乱舞のオタク」として、突撃していったのでした。
なので、今回15年ぶりくらいに「歌舞伎見よう、しかも現地で」となった動機といいますか、行くと決めたハードルを下げた要因として、これらの背景があります。
つまりミーハーなだけじゃない、これまで刀剣乱舞があらゆるジャンルとのコラボ企画や、刀剣乱舞が切り開いてきた道によって、自分自身が日本の伝統的文化に「刀剣乱舞のオタク」の身で飛び込める心理的安全性が育っていたということです。
かつ、そうしたあらゆるジャンルの中で扱われる「刀剣乱舞」を見て来たオタクとしても、刀剣乱舞と歌舞伎との親和性は絶対に高いと思っていましたので、これは絶対におもろい、という確信もありました。
刀ミュが特に、髭切膝丸双騎出陣SOGAが特にそうでしたが、歌舞伎モチーフの表現を多く取り入れていますから、SOGAのオタクであるわしは「これ見たことあるわ!!」とかは結構あったんですけど
そもそも、刀剣乱舞がずっと大切にしてきたものづくりとして、日本の伝統文化を知っていただきたい、があるので、世間の他の競合ソーシャルゲームがバレンタインやクリスマスに湧いても、刀剣乱舞ONLINEは豆まきとか花火を打ち上げたり、笹に七夕の短冊をぶら下げさせてくれるってわけです。
あと、我が推し源氏兄弟は、歌舞伎という形で熟成された物語が刀剣自体と密接に結びついており、彼らのキャラクター性を成している、大切な要素である、とも思うのです。
「源氏兄弟刀のエンタメ性」というのは、多分きっと昔から高い。刀剣界のキンキキッズ、とわしが昔から勝手に呼んでいるとおり、兄弟であることで生まれる伝説、伝わる伝承、お話としておもろい。
詳しくはこのクソデカ感情noteに書いてますので、ここではこれまでとしますが、多分もう何となくオタクは、刀剣乱舞と歌舞伎って合うだろうな、切っても切り離せない文化だろうな、と思っておったのでした。
観劇初見感想
オタクのフルスロットル感想なので、乱雑です。わしはいつもこうですので、お許しください。と前置きしておきます。
久直応援上映
まずこれを言わせてください。
めっちゃ良かったです!!!
ずっと応援上映のターンでした!!!
ずっと拍手したかったところあるし、ずっとペンライト持ってたら振ってたとこあるし、きっと私は家でこれを見ている身であったとしたら「久直ーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!しなないでーーーーーーーーーー!!!!!!」って言っていたことでしょう。
そうです、応援上映です。
わしはKING OF PRISMのオタクなので、感動したらすぐペンライトを振りたくなってしまうし、感情をセリフにしてしまいたくなる生き物。
大人なのでちゃんと黙って観ていましたけども。
ヒーローショーのようです
これも、わしが特撮オタクであるということに起因する独特の視野の話だと思いますが、特に時間遡行軍が出てきたところ、めちゃくちゃヒーローショーだったな!?!?!?!と思いました。
いいえ、多分これが本質なのでしょう。↓
ヒーローショーが歌舞伎の魂を継承している!
これでしょう。
こういうことを感じるのに、少しデジャヴな体験があります。それはHEROES展という、浮世絵の中でも、主に武者絵を集めた展示の記憶です。
現代人である自分のヒーローに対する「かっこいい」と思って絵を描く感覚と、浮世絵で武者を描いた絵師の「これ絶対かっこいいだろ」と思って描いたであろう感覚、そう遠くないと思っています。
歌舞伎という形で、それを絵ではなくて演技、演出、道具、衣装、決め台詞・・・を用いて、この人の生き様!この人の悲しみ!表象を具現化する「コト」!なのかな~とか思ったわけです。
ああ、伝統文化。DNA的にもう刻まれているものなのだと、私は思っています。
舞台を彩る道具・衣装
舞台もめちゃくちゃ造形が良かったデス。特にあの、妹君様と三日月の「これPixivで見た!!!」てなった少女漫画的シーン、その後の義輝様登場で部隊が180°回転したシーン、そして、三日月と義輝が最後に戦うあの滝の場面・・・やべえ・・・これが・・・・これが松也が見せたかったという「歌舞伎ならでは」の部分かァーッ!!!!!!?
ウォエエエエン・・・いつも刀ミュ刀ステ特撮って観て来て、いつもそれぞれ背景美術凝ってんなすげえわ・・・とか、最近の特撮「キングオージャー」なんかでは、バックスクリーンにリアルタイムで映像を流しながら撮影する「LEDウォール」という手法でやっていたりするので、結構背景見てたりするタイプのオタクなわしなんですが
今回歌舞伎で目の当りにした美術さん!!!!!!すげえ!!!!!!!初めて見た!!!!!!感動してましたね、もうあの、すみません、役者さんそっちのけで背景見てた時ありますわ、すんません!!!
どの角度で止まったとしても絵になるよあれ、360°どこでも浮世絵にしてほしいやつだったよ。歌舞伎見に来たのに、浮世絵展見に来た的なお得さもあった!!!実質お釣り出るやつじゃない?!?!(オタクはすぐこういう言い回しをします)
あと、衣装もすんげ~~~~~~こだわり。松也が「お待たせしてしまって・・・」と仰っていたけど、いや!!!確かにね!!!!!!!これこだわりまくって時間食うのね!!!!!わかります!!!!!納得!!!!!!
わしは特に源氏兄弟のオタクであるので、すんませんけど源氏の衣装をスマホ画面穴あくんちゃうかくらいガン見してたんですけど<●><●>、実際に見たらホェ~~~もう、宝、よ。ニッポンノタカラ。ワシ、ニッポンノタカラ、ケンブツシトルワーヨ。
髪型アレンジもそうだし、特に膝丸はもう、自分自身が絵を描いたりコスプレをしたりオタクグッズを自作したりもするので、どういうモチーフが膝丸らしさかを表現するのかというのをめっちゃ日々考えていますね。だから吉太朗膝丸殿がどたどた目の前を駆け抜けていった時に、くるぶしから垣間見えた茶色い足元が「これ!!!これ膝丸!!!!!!」ってなりましたしね・・・・ホント細かい。ホント細かいとこまで、わかって作られておるわ・・・泣いちゃうわこんなん。愛だよね。愛。
莟玉兄者もすんません、めっちゃ足元ばっか見ててすんませんなんすけど、ブーツ履いておられて・・・めっちゃ兄者だ・・・兄者の黒ブーツ・・・だからきっとそう、履きなれておられない衣装だったんだと!思うんです!(こけた回があったそうで) なんだろう、愛しかねえよ・・・兄者のあの朗らかな、しかし、猛きものとしての威厳をさぁ・・・もうその身にまとう羽織りのひらみで超伝わってくるもんがあるんだよ~~~!!!
特撮オタクはひらみが強さの象徴であることを知っているわけですわ。そうそう、仮面ライダーギーツももう終盤なので、みんなつよつよ最終フォームだし、みんなひらみをはためかせているのですわ。
脱線したけど、とにかく衣装、美術、全て、完璧すぎて、このこだわりの為に時間がかかったのはワカル・・・・となりました。
源氏兄弟の演出
源氏兄弟のオタク、もう大満足もええとこで、まあもう既に色んな方がツイッターで感想述べられてますが、わしも初見感想第一声的には「活撃の源氏の使い方ァ!」ってのを感じましてですね。
それは現地で幕間の時とかにもフォロワーさんに言っちゃってたんですけどね。
要は、諜報活動的な動きもする、といいますか、先鋒を務めるのが源氏兄弟なんだなあ、というところですか・・・刀ミュのつはものもそんな感じだったか?
あのまた実にオタクらしい視点で申し上げますけど、膝丸ってゲームの刀剣乱舞ONLINEの中でも他の同刀種(太刀)キャラと比較しても、早くて攻撃力高いという特徴があるんですね。そして兄者は隠れるのが得意、なんですね。
諜報活動とか先鋒にめっちゃ向いてるステータスしてんだ!!!ってなってますからね、そういうそもそもの原作ゲームキャラ性能が活かされた役目してて、良かったですねぇ・・・襖から現れた時に「うわっ!さすが隠蔽値高太刀!!!!!」ってなりましたもんねぇ(ニチャア)。
あとは兄者に名前を忘れ去られて悲しむ吉太朗膝丸がやっぱかわいいな・・・・・・ってなったのと同時に、その時のけろっとしていた莟玉兄者が「「「まさに兄者!」」」だった印象が強すぎて、わしは逆にこのやり取りの時は莟玉兄者への厚き信頼ゲージが振り切れてしまいましたね。わかってらっしゃる、この人に兄者が似合うことを、松也はきっとわかって・・・・!と。
そしてそして、前述したことでもありますが、やはり源氏兄弟には歌舞伎の題材となった物語がたくさんのっかっておるので、敵である異界の翁&媼が蜘蛛モチーフの着物をまとってケタケタ笑い出したあかつきには、それを見ていたわし自身も心の中ではそらもうアゴ外れるんちゃうかというくらいにケタケタケタケタ笑い始めたわけですよね。
なぜなら登場時の膝丸の名乗りで「土蜘蛛を斬った~」とか伏線をはってからの、蜘蛛やん!!!これ、膝丸の対蜘蛛適性でバフかけれること知ってるからこの編成にしたんやろ!!!ってなりましたからね。RPG的なゲームするオタク的な感想からしても、このギミックおもろいやろ!!!!!ってなりましたね。
兄者だって妖退治適性めちゃくちゃありますからね、これはもう、あえて刀剣男士VS時間遡行軍というわかりやすい対立構造を捨ててでも、刀剣男士・時間遡行軍・異界の翁&媼・義輝・松永家っていう3すくみどころか5陣営で分けてでも、源氏兄弟を活躍させる舞台装置としての異界の翁&媼&謎の封印されし妖出してきてるやろ!!!!!!って思いましたしね。
実際、幕間の弁当タイムで、隣のマダム(刀剣乱舞は知らないご様子)が「なんだか、むつかしわねえ~」と言いながらパンフレット頑張って読んではったんで、多分それ、敵味方がわかりづらいよね!っていうことやと思いました。オタク的には、正義と悪の両視点とか、線引きが曖昧な行間を読むとか、伏線はって後半で回収~!とか、大好きマンなのですが、確かにこれフラットな気持ちで俯瞰したらめちゃくちゃムズいストーリーなってる!!と思いましたね。
それは逆に、わかりづらいからこそ、なんぼでも掘れる深みがあるということでもあると思うので、マダムがむつかしわぁと言ってたことに悲観的になっているのではなく、むしろこの脚本が「まさしく刀剣乱舞だわ」と思えるストーリーになっていた証左でしたね、わし的には。
三日月の目
源氏の話ばっかしてすんませんでしたですけど、三日月松也よ・・・・・・・・・・・・・・・・ああ、なんて、目で演技するのが上手いのこの人は・・・・・・・・ってずっと思いながら見てました。
歌舞伎だから、なのか、人外の役だから、なのか、はたまた、相手が義輝だから、なのか・・・・歌舞伎の知識がほぼ無いオタクワイにはわかりません。でも、去年、鎌倉殿で尾上松也という人のコミカルで感情表現豊かな演技を見て来たわしからしても、この三日月宗近はほっとんど、表情を変えません。それは、表情に出せないから、なのか、出さないのが歌舞伎、なのか、わかりません。
でも全てのシーン、全ての感情が、その目に、こもっていたので。
義輝を見守る目、久直の顛末を知った時の目、姫様へ向ける目、仲間である刀剣男士達に向ける目・・・どれも違う目をしていたなぁ。
わしは松也のうわべしか知らんかった。
この人が本当に役者として天から授けられたもの、天の才があるのだとしたら、目、だわ。と思った。
殺陣シーンがやばい
これはもう自分のまさかの体験に基づくものなんですが、数年前に、なんやかんやの縁があって、北野天満宮のほんとに裏の上七軒歌舞練場で、髭切の恰好で立たせていただいたことがある。(そんなことある!?列伝の一つ)
この時に実際に自分が板の上に立ったからこそわかる。歌舞伎の舞台、まじでツルッツルやて。もう、こけます。普通に、歩いてるだけでこけます。
そんな板の上であの、めちゃくちゃ殺陣してる・・・・・・・・・・・・?!!すごすぎて!?アクロバットもしてませんでしたか!?!(遡行軍・松永軍の方々)
義輝VS三日月の最後の殺陣もやばかったな・・・・・え、あの狭い&動く足場で?????まじかよォイ・・・・・これが、これが歌舞伎なのかぁーーーーーッ!!!大迫力じゃん。
音楽も最高
音 楽 が 良 す ぎ
もう今すぐにサントラを売ってくれんかのう・・・わしゃ~刀剣乱舞歌舞伎BGMで刀剣乱舞の絵を描いたら今よりも3.5倍くらい速筆になると思うんじゃよ・・・・。(既に筆速いマンやけどね)(何になろうとしているのか)
なんかもうすげえ「あの聞きなれた近侍曲やん」とかね、いちいち実家の安心感を感じてたってワケですな。それだけじゃないけどな。
場面場面の音楽が、本当に、情景を思い浮かばせるっちゅうか・・・、よく刀ミュの考察をするとき「ミュージカルでは、歌っている時は嘘をつけないから、本当のことを言うから、寡黙なキャラでも(大倶利伽羅とか)、飄々として心情を吐露しないキャラでも(小竜景光とか)、歌で胸の内を知る」ということを言われますけどね、歌舞伎も、胸の内をすべて、セリフとして出すわけじゃないですね。だから、音楽、とかね、音、とか、しぐさも、か。五感で感じる空気みたいな?そういうのを感じ取ったからね、セリフが口語的じゃなくても察せるよね。
それはもちろん、現地だからこそ余計に、てのもあると思う。だから現地に行って良かったですね。五感を全部使って浴びたわ。
ファンサ
推しが2mくらいの所から指差しファンサしてきて撃ち殺された気がする!
そう、これは、ほぼ間違いないんですけど・・・・・は??オタクの幻覚・・・じゃないですよォ・・・・公演二日目、3公演目で多分まだあんまり吉太朗鬼ファンサのうわさがそこまで立っていなかった時でしたけどね、あれは明らかに、我々が源氏オタクであると気づいて来てくれたやつでしたね・・・・頑張って叫んだからね・・・・・・「兄者ー!」「膝丸ー!」「あにじゃぁああああ」「ひざまるうううううう」ふう。
もしかしたらわしがかなりこう、緑を全面に押し出した服を着ていたりしたのでね、もう、団扇もペンラも無い中でどうこの感情の発露をしようかと考えた結果、緑緑しい緑マンでしたね、それもあるかもしんない。オタクすぐそういう推しの概念で服とか鞄買うよね。でもオタクはさ・・・どんなハイブランドよりも、推しの概念グッズだと思ったものに一念を投じるからよ・・・・。
最後に
なんとまあ、このnote書いてる途中に上村吉太朗氏のツイーヨで知ったんですけど
吉太朗、同郷やん。
なんて因果だい、おいおい。
あの人懐っこくて、兄者思いな感じ、とても膝丸。
人生の中で、どのキャラよりも大好きなキャラの、その依り代の一人が、同郷の方が演じられているなんてなあ。
あとがき
きっとこのnoteの内容はさ、マジでわしがただのオタクで、ただのニチアサオタクで、ただの刀剣乱舞が好きなオタクだからこそ書ける文章なんやと思うんですよ。
松竹なのに東映や東宝の話をもってくるんじゃないですよ、ってなるやんか、もっとちゃんとした立場のライターさんだったらさ。
わしはただ好きなだけ。感想屋の道はまだまだ続く・・・。
(完)