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ゴールデン金沢&福井~つるぎに乗って刀観る旅~


はじめに

一昨年のGWも金沢!去年の秋旅行も金沢!結婚してから3回目の金沢!

だが今回は事情が違う!

まず金沢は地震があったこと。
応援の意味も込めての旅行で微力ながら経済活動しました。
いつもぬい撮でお世話になっているもちもちての作者様も被災されて、日々Xで頑張っておられるのを拝見しております。今回ももちもちてたくさん使わせていただきました。いつもありがとうございます。
※HighPlusMoさん(https://highplusmo.booth.pm/

次に北陸新幹線つるぎが運行開始したこと。
本来ならばGWの稼ぎ時で満員になるくらいお客さん呼ぶ計画だったんじゃないかと思いますが、西からだと結構空いてました('ω') サンダーバードも含めて。逆に乗り放題では!?となり、今回福井も寄って、合計3回つるぎに乗らせていただきました。つるぎ快適の推しポイントも紹介したいと思います!

ちなみに、一昨年のゴールデン金沢はこちら↓

去年の秋の金沢はこちら↓

コラボ展示

今回行った展示は以下の2か所です。

1日目はこちら。石川県立美術館の加賀藩前田家の名刀-天下五剣の名宝「大典太光世」が石川に-です。

刀剣乱舞ONLINE、春のゲーム内イベント秘宝の里にて、ちょうど実装されたての富田江(通称:富田くん)も展示されるということで、わしは惹かれたのであった。

ちなみに里は好きなので頑張り、富田くんは無事にゲーム内で入手しました。ヨカタ。

2日目は福井県の福井市立郷土歴史博物館の令和6年春季特別展 越前百万石ものがたり~福井藩祖・結城秀康~ へ。

最終日ギリでしたが行ってきました。最終日だということを知らずに「金沢から下る際に寄れるのでは?!」というまたヤバいフットワークで前日に決めました₍₍ (ง ˙ω˙)ว ⁾⁾

まあ家族旅行なんてなあ、そんないきあたりばったり具合でもええやろう。

今回のおもち

わしは当事者としてめちゃくちゃ強く思うこととして「刀剣乱舞と各地美術館・博物館・寺社仏閣等のコラボと、地域活性化には、もちもちマスコットも大きく寄与している!」と思っている。

もちが居ると「今回の旅行はこいつらと行くか」となり、行くモチベが上がる。もちベと言った方が良いもちか!?

今回は「富田江」と「石田正宗」コラボだから、篭手切江もち日向正宗もちを連れ行くことに。

富田くんの概念として爪は金ラメにしました。王子に会いに行くんやからの・・・。

Ayanokoujiのガマぐちポーチめちゃくちゃ便利でしたわ。
「お、これとりあえず撮っとくか」つって、心動いた瞬間にすぐおもちを取り出すことが可能。

おもち2匹と、刀観る為の単眼鏡を入れると丁度良いサイズ。

あと、先日作ったわしの分身、創作審神者の古瀬くんアクスタも同行するのであった。実質自撮りですわ。

サンダーバードで駅弁食いながらしゅぱーつ。
かなざわにむけていざかまくら!
肉うめー!

北陸新幹線つるぎ編

今回の旅行の目的は、いつもの刀剣旅行だけでなく「つるぎ乗る」ってのもあり。ええやん、「つるぎ」に乗っていく「刀剣」鑑賞旅行ってなあ・・・これだけでもエモやろがッッッ!!!

だが、我が家は西にあり。関西人。

西からだと「今までサンダーバード一本で行けたのに、今回から敦賀までサンダーバード、敦賀から先はつるぎ!乗り換えが発生!!?」になります。この乗り換えに難色を示す人、居ないわけではないだろうねえ。

でも駅員さん達が頑張ってはりましたよ、乗り換えがスムーズに行くようにアナウンスと誘導員立ってくれてましたので、迷わず行けました。ありがとうございます。

車内メロディはサンダーバードと同じ「北陸ロマン」でしたね。

この音聴くと「ア!北陸や!」となるので、変わらずこのメロディなの、また来たよ感あって良かったな。

フックパラダイス

車内入ってフックの数にまず感動ウオアー!\(^o^)/

いや、そんなめちゃくちゃフックだらけって訳じゃないが・・・✋✋✋

つるぎ車内 窓側

やべえ!ここもフックじゃん!となった。↓

テーブルのツマミ

オタク、なんやかんやで荷物多いからな!?!?!?!?!??!両手では足らんくらい最終的に荷物ぐちゃぐちゃにして泣くやん。
このなんか丁度エエ場所に丁度よくフック使えるという時点でだいぶオタク的ポイント高いんだなぁ~。

わしは特に帽子(キャップ)を頭上に乗せておかないと落ち着かないタイプのかぶるくんなので、帽子引っかけられるのと鞄引っかけられるのでありがたいですのだ。

コンセンツ

サンダーバードには無かった──だが、今は違う!つるぎにはコンセンツがあるのだ!(ギュッ)

窓側のお客様はこちら!

通路側のお客様はこちら!

オタク、電子デバイス(スマホ、タブレット、デジカメ、Switch等々)がしぬとどこにも行けませんが故、サンダーバードで充電できなかった分ここで電気をいただきます。ごちになります。

椅子の肩に点字

まあいうたらここもフック!?と思って、椅子の肩の部分をよく見たら点字が書いてありましたね。

こちらの記事にて詳細あり↓

座席の案内が点字で表記されているとのことです。

なるほどな。たしかに目の不自由な方が座席を探す時、通路側からわかったらいいですね。たしかにな。これがUDユニバーサルデザインってやつですくぁ・・・!感動した。

健常者用の表記も添えられておりました。何らかの原因で壁側の表記が見えづらい時などは通路側から座席番号を把握することも可能ってことや。

包括性インクルージョンとはこういうことや。勉強なります。ダイバーシティです。

チャックまくら

後頭部のクッションの位置調整がメチャクチャスムーズにできるんですけど、理由が、チャックなんですよね。

なんや~~~!!!このスライド感、いまだかつてない感覚。

わしが小学生のガキでこれに乗ってたら頭をクッションに押し付けたままチャックをスライドさせてジージー頭を上下させていたところでしたよ。(32歳なのでやりませんでした)

だが心は小学生なので、手でジージーしました。すんません。

上にジーして

下にジーしました。

そしてこれを、3回の乗車中2回しました。

すんません。

つるぎの車窓から

残雪の山が見えます。
一瞬過ぎてどこらへんか不明なままシャッターを切りました。

東からのルートだとまた違う景色が見えるのでしょうなぁ。

石川県立美術館編

金沢に降り立つオタク

持つべきものは、(ほぼ)全実装刀剣男士を保有する刀剣乱舞攻略夫。

「金沢駅の鼓門のとこで富田くんと稲さんに挟まれるわしを撮ってくれんかのう」という願いは簡単に叶えていただけるのであった。

ピースに挟まる篭手切くんを添えて

富田くんでか!!!!!
そ、そうなの・・・稲さんとスケールを合わせてもらったのだが、こんなに身長差あるんか・・・、知らんかったわ。

それにしても富田くんにしろごっちんにしろ、最近実装の打刀男士、でけー!!!

美術館に着いたオタク

ごらん古瀬くん、もちこてくん、これがかれこれ3回目となる石川県立美術館だよ。

今日は天気めっちゃいいぞ!!!(前回は土砂降りでした)

2階に上がり、入館料を払って右に進むとコラボパネルがお出迎えでしたね。

やあ富田くん。やっぱりでかいですね。
みつよもでかいですね。
しかし前田くんも実はめちゃくちゃ脚長いですね。

みんなほぼ脚ですね。(結論)

前回の京極ちゃんとは違うところなんですね。
なぜなら今回は「コレクション展示エリア」だからですね。2階すね。

2階の1つの展示室に、贅沢にたった3振りだけが並んでいるさま、一生忘れねえ光景だずぇ・・・・・・ってなりましたね。

部屋入った瞬間「エッ!!!1振りあたり1つの壁なん?!!?」という。

なんと高貴なの。

なんと贅沢な使い方なの。

これが加賀前田藩の刀の展示の仕方なのですね。

高貴なる刀たちへの感想

3振りとも高貴だったんですけど、まあ、先入観もあるかもしんないですけどね。わしは刀剣乱舞のオタクだから、まずあのキャラクタービジュアルがあって、キャラの性格とかがあって、そこから刀に入る。

モノと対峙してもなお、キャラが内包する物語性を見て、そこから現物との解釈をすり合わせていくようなプロセスが発生します。(それは刀剣乱舞のオタクにしかできない思考だと思う)

  • 富田江・・・表面が滑らかだからなのか?自分が少しだけ動いて、見る角度をほんのちょっとだけずらしただけでもライティングがきれいに反射して目に輝きが入ってきて光が追いかけてくる。切っ先にかけて刃文が波うってくる(湾れのたれ)。切っ先をなんか3往復くらいして眺めた。このシュッとしてる感じをあのキャラデザに落とされてんのかなと思う。全体の姿もやや長く感じた。後で調べたら大磨り上げですか。もともとはもっと長かったんですか。そら、身長高めのキャラなの納得しますわ。まあほぼ脚なんですけど(∵)

  • 大典太光世・・・姿、どっしりしてましたね。厚みがあるといった方が良いのか。横に添えられた説明書きに「今回は地震発生時の衝撃を考慮して刃は上向きで展示してます」とあった。そうか、まだ余震があるやしな。光世はそんな中でも、来てくれたんやな。太刀なので、通常は刃を下にするもんですが、今回は上向いてました。そのおかげではばきの表側が見える!!鳥!!鳥がおるで!!!後で調べたら鳩らしいです。逆に今回の向きやからこそ見えたんじゃん?ラッキーすぎる。し、鳥と共にそのいいとこの坊ちゃん感のある地鉄の板目肌の高貴なることよ。厚みだけではない、そこに高貴さがある。そうか、CV浪川さんなのも納得する。

  • 前田藤四郎・・・前田くんの良いところって良くも悪くもふわりと包み込んでくれるとこだと思って刀剣乱舞ONLINEをしていたのでね、全体的にそんな優しい雰囲気を感じましたよ。刀の方にも。武器であるはずなのだが。なんか優しいんすよ。なぜそういう印象を受けるのか。ショップで買った刀のポストカードとか、家に帰って京のかたな展の図録写真も眺めて見てるが、刃文の浅い湾れのたれがそうだからなのか、地斑じふがあるという文献もあり。何が前田藤四郎に前田くんの優しさなのか、まだまだ考える必要がある。

とまあこのように

オタクなりになんか色々思いながら見たのである。

単眼鏡をサッと出せるようになったので、肌まで見えるようになったのが前回のゴールデン金沢との違いかもしれません。

奥が深い。どこにキャラクター性が現れてるのかを逆算(推測)するのがオタク的楽しみ方なのかも、と最近思い始める。

(そしてあわよくば自分の作画にも生かしたいとこです。絵描きとしては)

広坂・21世紀美術館編

21世紀美術館ですが、今回はテーマの展示はやっておりませんでした。
なんやかんやで金沢に来るたびにこの美術館にも来ているが、準備中なのは初めてだった。地震の影響で、いつものプールの所も入れなくなってました。それでも開けてくれてんだなあ。

その境界線の引き方を

今回は、たまたま福井にも寄るからってので、日向もちを連れてきていた。でもこの作品を見た時も、日向もちを連れて来て良かったなと思った。

《無題(ここに境界はない)》 2005-2006 /2011 シルパ・グプタ

日向くんに対しては、わしは無双と刀ミュパライソの印象が強い。日向正宗というキャラクターが内包している物語の中に、石田三成という武将の真面目さと一生懸命なところが、「うまくやろう」とかの、自分に言い聞かすようなセリフに現れてて好きなのだった。

この作品は、カシミール地方の領有権をめぐる多国間の争いについての作品である。紛争が、この作品のバックグラウンドにある。

夫とも少し話した。島国育ちの我々にはわからない、大陸にある「国境で線を引かなければならない」という感覚から生まれるもの。

拡大するとこう書かれている。

わしはやっぱり刀ミュのパライソが好きで、中でも「誰も教えてくれない」という曲が好きなのだった。

この作品を見て思い出したのはこの曲だった。

その境界線の引き方を、教えてください。

しいのき迎賓館の芝生

芝生すわる。

ええ天気やの。

遠くでイッヌを散歩してる人やら、小さき人が走り回ったりするなど。
非常にゆったりとした時が流れる。

明日もこの地にて、経済活動をしよう。

兼六園ライトアップ編

兼六御前

香林坊の方面のとあるレストランにて、兼六御前というまさに兼六園!というメシをいただいた。

エッ!?お皿めちゃんこシャレオツじゃないすか??!

かわいすぎ。月のようだよ。
天ぷらウメェ!

仁王2では

夜のライトアップは入場無料(∵)オーマイガー!
無料の恩恵を受けながら、この広大な庭を歩いてみました。

結構暗いので、手すりも何もない橋とか石を渡る時「これポチャてなったらやべえな」とか言いながらゆっくり歩きました。

雰囲気を出すためのほんのりとした明かりが所々足元を照らしてくれるわけだが、夜は入れないエリアってのもあり、警備の方々が立ってたりします。

この暗さ・・・そして何が出て来るかちょっとわかんねえ、日本庭園・・・城跡・・・ポイントに立つ人々・・・なんか・・・これ・・・・見覚えが・・・・

ハッ!!!

仁王2!!!仁王2だわ!!!!!

オタクは進むたびに広がりを認識してマップが広がっていくこの庭園にわくわくした。

なんかもうこの建物の裏とかから出て来るんじゃないか・・・?というスリリングさも体感したので、だいぶテーマパークウォーキング感ありました。それなのに無料ってもうねえ。ありがとうございます、加賀百万石。

兼六園は上り坂なので、庭の中を歩いていると気づいたら結構高いところにたどり着いていたりするのです。

これは眺望台から北東を眺めた景色。
山の間に見える、夜景の輝き。石川の人々の、生きる輝きだ。

世界で一番すばらしい景色は何か知ってるか?
飛行機から見る東京の夜景だよ
光のひとつひとつが人の生きる輝きだ

KING OF PRISM Shiny Seven Stars 第4話『十王院カケル 愛と共に翔ける』より

福井市立郷土歴史博物館編

福井駅の主張

2日目はまたつるぎに乗って福井へ!

ばいばいひゃくまんさま。

旅行前日「福井寄れるんじゃない?」という思いつきに乗ってくれてありがとうございます。

福井駅着いた。
もうまさに「恐竜!恐竜!恐竜を見て!」という感じでどこ見ても恐竜。

ホォオ・・・いったいこれは、なんというきょうりゅうなのでしょうねぇ・・・。

博物館に着いたオタク

とっとこ福井駅から歩いてたら警察本部の庁舎が・・・!

そして普通の街中に突如現れた博物館!!おお!!

金沢のあの広坂と違って、福井駅周辺てほんまに起伏がないですね。道路の結構向こう側まで見える。んですが、クソ高い建物もあんまり無く、歩いてたら突然公園が現れ・・・そしたら横にあったんですよ、博物館が。いきなり!

こんにちは、松平春嶽先生。
この人が居たおかげでめちゃくちゃ世に残ったモンがあるんや、ってのが博物館見学してわかったことです。ありがとうございます、先生。

これですわ。この展示を見に来た。

石田のお兄様

ワーイ!石田のお兄様や!

石田正宗(本体の方)は、解説にあった通り刀身のキズを見ることができました。

そう、単眼鏡がまた活躍した・・・!持って来て本当に良かった、単眼鏡!もう手離せない旅行のお供となった。

刀剣乱舞に実装しているような刀は美術品的な扱いで名刀とされるものも多いなか、薬研さんやら石田のお兄様のように実践に用いられたというものもあって、本当に面白い。そのキズがあってなお、名品とされるし、それを敢えて補修しないことが、逆にアイデンティティになったりする。

車とか・・・キズいったらすぐ直してまいますけどねェ!( ゚Д゚)
(自動車事故でキズだらけになったことのあるオタクの感想)

我が国の国旗の日の丸。福井藩の纏がこれだったという。
クソデカき日の丸が展示されておりました。遠くからでもよう見えるわ。

結城秀康クソデカ感情

結城秀康についての知識はすんませんが、中学までしか日本の歴史を勉強してこなかった理系(地理を選択してしまった)ワイには、まずほとんどありませんでした。最初名前聞いてもピンとこず。

ですが、大人になってから、ミュージカル刀剣乱舞「三百年の子守唄みほとせのこもりうた」を観劇してその名前を忘れることができなくなったわけで。

この作品は何度も観ても泣いてしまう。
徳川家康という人の人生を生まれから死ぬまでおいかけた作品。
物吉くんの「よく、生きられましたね」に込められたあたたかみに包まれ、わしは何度もべしょべしょになった。

結城秀康が闇にのまれるストーリーは、徳川家康を描くために添えられたサブキャラではない、この秀康の立場から見えた景色にこそ、人くささがあったと思う。

(刀ミュ関係なく)家康は波乱万丈を息抜き、最終的には神となって東照大権現に神号を授けられるわけだが、その神の子である秀康もまた、波乱万丈で、ドラマチックだった。今回の展示を見て改めてそう思った。

それもこれも松平春嶽先生が色々集めて残してくれたからだから、この展示自体に「松平春嶽的結城秀康クソデカ感情」というフィルターがかかってんのかもしれないですけど、わしの中にも確実に結城秀康クソデカ感情があった。

わしは物語を受信して泣くことはあっても、博物館やら美術館で泣くことはなかった。

だがこの時は違った。

この展示の中に、結城秀康のドラマチックな生き様という物語を感じた。

博物館で初めて泣いた。

それほどまでに、良い展示だった。

花押じゃなくてゴメンねの手紙

展示番号26 片桐且元宛結城秀康黒印状
お歳暮のお礼の手紙っぽいです。でももうこの時結構病気で手が震えてたようで、本来花押かおう(手書きのサイン)するところ書けないので、ハンコで失礼します的な添え書きがあるという。

たしかに他の手紙の最後にはダイナミックなサインがドォオン!と書かれておる。逆にわしは「これ(花押)って要件書いた後、最後にサインする時になって失敗したらだいぶショックでかそう・・・書き直しなるやん・・・」とか思っていたので、ハンコならあんま失敗しなそうでええなと思っていた。

結城秀康の手紙は他にも真面目で律儀で細かい点についても添え書きがあったりで、人となりが出ているという。

手紙ってやっぱ残ってると色々ばれますね、伊達政宗公!

生きろというメッセージ

結城秀康は政治的な理由で養子として徳川家を出た。
最初は豊臣秀吉。その後は養嗣子ようししとして家督継ぐために結城晴朝の養子となった。

現代における養子の概念とは、また意味も関係性も違うとは思うのだが、わしもわし自身が養子だったり、親戚が家督を継がせるためにお坊ちゃんを養子にして、その家庭教師をするなどしていたこともある。多くの他のご家庭よりは、自分には身近なシステム名ではある。

展示の中には養子に出たあとも家康とか弟の秀忠とかとやり取りしてる手紙が結構あった。むしろ徳川とやり取りする橋渡しのために養子となった、ということかもしれない。徳川家を支えるために。

なんか漠然と、徳川家康の物語ってのが、日本の歴史だから、どうしても、結城秀康ってそのサブキャラになってしまってんなと思った。まあ、自分が義務教育以上の歴史を学ばなかったから、ってだけですが。神の物語があまりにもすごくて、そっちに焦点当たるのはまあ仕方ねえのかもしれない。

誰しもが自分の人生の主人公であるはずなのに、あまりにも強烈な主人公オブザ主人公が身近に居たら、その傍らの人は・・・とは思ってしまう。自分の生まれを選べないどころか、他人に委ねられて、生きる家を替えさせられるのは・・・。これは現代の感覚なのか。

だがその神たる家康からの手紙が、あまりにも良すぎてわしは泣いた。

展示番号29 越前年寄中宛徳川家康黒印状
秀康が死んだあと、後追い切腹しようとしている家臣たちに、家康はそんなの許さねえ、と発給された書状。

致其死易、立其主難与有之
(死ぬことはたやすく、主君を立てることは難しいという)

越前百万石ものがたり~福井藩祖・結城秀康~解説図録 
越前年寄中宛徳川家康黒印状 藤垣神社蔵 越前市武生公会堂記念館保管

もし後追いしようものなら、別の大名を立てんぞ、と。
ええんかそれで、と。
本当に秀康に忠義を尽くしたいなら、生きるのだ、と。

政治的意図があったとろうとは思うが、それでもこの書状には強烈な「生きろ」というメッセージ性を感じ、わしは涙した。しかもこの展示はパネル展示だから、現物があるわけでもなかった。ただその、本当に、養子に出した息子の死に最後まで責任もってるんやろなと思った。写真ではあったが、文字が怒っていたように感じた。

実は今もこのnoteを書きながら涙がとまらねえのであった。

秀康の死。
34歳。若。

わしは今32歳。2個上。

2年とか、もうその辺やん。

やりてえことはたくさんあるし、やりきれずにおいてきたことも、この胸に一生抱えて生きてこうとしている、そんな年なんじゃねえかなあ。無念。

やめることは簡単で、続けることは難しい。

また見たくなった。三百年みほとせを。

養浩館庭園(旧御泉水屋敷)編

水の中に生きる庭

養浩館ようこうかん庭園(旧御泉水おせんすい屋敷)も見て来た!見て来たというか、なんかもうあれですよ。

金持ちの道楽って最高に贅沢で最高に居心地が良い、Can make 名勝ということです。

昨夜見た兼六園とはまた違った情緒ですよこれは。

ガイドのおっちゃんの話によると、通常この手の文化財的な屋敷跡などにレプリカを立てて中に人が入れるような建物にしようとした場合、モノホンの土や敷地の上に盛り土をして、何段か上の空間に立てないといけないという話・・・だが、ここ養浩館庭園は違う!(ギュッ)

本庭園では、発掘された遺構の上に直接建築するという画期的な手法がとられ、屋敷から庭を眺める視線の高さが当時の状態に保たれています。また、名勝庭園ではめずらしく、かつての藩主と同じように座敷からゆったりとお庭を眺めることができます。

福井市文化遺産ホームページ

目線が当時のまま、水の近さを楽しんでくださいね(^_-)-☆という感じでしたね。

ほんまや!!めちゃくちゃ近いよ!!だからか、池ポチャ対策で、入口に救命用浮き輪があったのは!!と納得するほどに近い池・・・!!!

左奥の方に金色の鯉が居たような気もするね、日向くん。

画期的風呂システム

金持ちの道楽って素晴らしいですね。
例えばこのように、庭に風呂があります。

いや・・・これは・・・サウナ!?

御湯殿でございますね、春嶽先生。

床板の隙間が空いておりますでしょう、この隙間から蒸気を浴びることができるわけでございます。

そんでもってこちらで庭を眺めながら垢を落として、お湯で流しますでしょう。床が斜めになってますので、排水溝のように水が池に落ちるのですねえ。

ガイドのおっちゃんが蓋を上げて見せてくれましたよ

この池ダイレクト垢落としシステムはその垢を池の魚たちがドクターフィッシュのごとくンメエ!ンメェ!!と食ってくれるという素晴らしきシステムなんですねえ。
考えた人天才か???

あと金持ちの道楽の天才加減は、その後、湯から上がって「ふぅ~~~」と涼むエリアが横にあって、そこの窓から(当時建っていた)福井城が見えるという!!

このベランダに腰かけてホカホカツルツルになった身で城眺めるとかいうですね、なんとまあ贅沢な、まさにバカンス。福井バカンス。

これはアンタ、春嶽先生、これ目当てにお客さん来たでしょうねェ!

このお風呂エリアだけ水に強いヒノキで作られとったということでした。

屋敷の方も結構いたるところを入れました。
刀剣乱舞二次創作絵描き的にも背景描写に活かしたい、出書院など、間近で自分の足で踏み入ることでの空間把握体験、素晴らしい有意義な時間を過ごすことができましたね。

あと入館料お釣りいるんちゃいますか?というくらい情報量。詳しくはこのHPに、間取り図なども載ってます。

結構くわしい。すごい。ここまで丁寧に解説してくれてんすか。めちゃくちゃ資料すぎませんか、いいんすか、春嶽先生ッ!!贅沢だッ!!!

(今後の作画の参考にもなりそうなので絵描きはブクマしたのだった)

最後に もちの話

今回の旅行は冒頭に述べたとおり、北陸に微力ながら経済活動的支援をという意味があったが、それ以上に得たものだらけです。

博物館で涙が出たのは初めてです。

いつものようにもちもちマスコット刀剣乱舞のおもちを選定して連れて来たが、今回はこの2もちで良かったね。ほんとにね。

富田江と稲葉江。石田正宗。結城秀康。パライソ。THERE IS NO BORDER。

すべてのクソデカ感情がこのむちむちの綿の塊の中に籠ってんすわ。

刀剣乱舞のオタク、もちの写真撮る人多いな思います。自分だけじゃなくて。

ぬい撮りの走りはやっぱりFreeのまこぬいの人やと思いますが、コラボ展示とか美術館博物館や寺社仏閣に本体を見に行ったり、刀の鑑賞会とか勉強会とかにも、もち持って行く人多い気がします。大活躍ちゃうか。

オタクを現地に運ばせてるのは、もちの効果もある程度、あると思います。

このがま口ポーチはまじで直近買った買い物の中で一番素晴らしき買い物であったという自負がある。

がま口と、もちの相性が良すぎる。
これが揃ったことによって、出かけるモチベが爆上がっている。
もちべが。

縁のあるもちがいるから、行こうかな。

もちを連れ行くなら、どのもちにしようかなと、選ぶ楽しみがあります。

何の刀剣男士は誰それの刀で、どこのお殿様につかえていて、何藩の家臣だったのか、誰の縁者だったのか、刀ミュで聴いたあの歌詞は、刀ステで見たあの人は、ゲームの台詞に出てきたあの言葉の意味は・・・

そういう動機で、旅行にいってんだなあ。

自分は結構ドライなので、目的のない行動は自主的に起こさない。
生きるためのリソースは限りがある。コスパはまあ脳裏をよぎる。
そこに行けば楽しいと思える場所でなければ、行かないでしょう。

刀剣乱舞に出会っていなければ、引きこもってSNSとプレステやってるだけで、年に何回も旅行にいくような人間じゃねえでしょう。

でもそこに行けば、何かがある、と思える。

刀剣ゆかりの地を知れば知るほど、そこは死ぬまでにいつか行きたい場所になり、もちを選定する楽しみのために、もちを集めることになる。

さて次はどのもちを連れて行こうかな。