大事な傘を持ち去られないように用心したのに盗られた時の悔しさってないよ!
梅雨時で雨模様の日が続くと傘で思い出すことがあるんだけど、大事にしていた買って間もない雨傘をちゃっかりすり替えて、まんまと持ち去られたことがあるんですよ。(´д`;)
ほら、ビニール傘でもあるじゃないですか、自分の買ったばかりの新品傘が傘立ての中から消えて、代わりに骨の外れたボョンボョンのよれよれビニール傘しか残っていない・・・っていう体験、あると思うんですよ。
こんなときでも悔しいというか少し腹が立つと思うんだけど、まぁ数百円のことだからと諦めもつきますよね。
それに天気が晴れてしまえば、お店の傘立てに置いたままで持ち帰らないこともあるので、そんなに気にはならないくらいなんですよ。
ところがある日、三越だったか松屋だったかは忘れたけど、銀座のあの辺で接待前の時間つぶしをしているときに、降り出しそうだった天気を考えてデパートの売り場で雨傘を物色したんですね。
あれこれ適当な傘を手に取っては開いてみて、また別の傘を手に取って・・・というふうに、中々お気に入りが見つからずに諦めかけていたところ、売り場の係の人が声をかけてくれたんですよ。
ーーどういう感じがお好みですか?
それで、なるだけ黒か濃紺の無地でお洒落な感じの傘ってないですよね?
と応えると、他の場所から持ってきた傘を開いて見せたんですよ。
それがソニアリキエルの傘でした。
(と、ここでAmazonのリンクを貼れば・・・報酬に繋がるのだけど、^^;)
それまで物色していた傘の価格帯とは、全然違う1万円以上のプライスが付いていたので、瞬間的に後ずさりしたんだけど、一応手に取って差してみたんですね。
すると持ち手のところがしっとりする黒革で巻いてあって、よく見ると革の縫い目に数本の赤いステッチも入っているんですよ。(´д`)
張り布(というのか知らんけど)はパッと見が、黒い無地かと思うくらいの地味さだったけど、RYKIELのロゴを縁取ったデザインになっていて、これも気に入ったんですよ、お洒落っぽくて。
う~~むむ、と悩むのはプライスだけだったんですが、腕組みしてしばらく考えた末に、思い切って購入することにしたんですね。
この日は幸いというべきか、残念というべきかわからんけど、雨は降らなかったので、プレゼント用に準備した傘だと接待相手に勘違いされないように包装をすぐに破いて、ステッキ代わりに持ち歩きしたんですよ。
その日から、雨の日が待ち遠しい・・・という子どもみたいな昂揚した気分で雨の日がまったく苦にならなくなりましたね。
そんな思いで購入にいたった奮発傘なんですが、個室のあるような店や銀座のクラブみたいな店なら、入店の時にカバンと一緒に預かってくれるんですが、店頭に傘立てを置いてある店だと不安な気持ちがよぎるんですよね。
まぁね、たかだか1、2万の傘だと思われるかもしれんけど、その当時の私にとってはずいぶん思い切った贅沢品だったんですよ。
だから雨の日の外食や接待には気を使っていたんだけど、ある日訪れた馴染みの店に置いてある店頭の傘立てに、同じブランドの同じ傘が突き立ててあるのを発見、同行者たちも気がついて同じ傘じゃん、と冷やかす始末。
でもすぐに違いがわかるくらい使い込んでいて、グリップのところが擦り切れてるし、赤いステッチにもほつれが見えるような、新旧の差がはっきり見分けられる状態の傘同士でした。
それでも間違われないように用心して、自分たちのグループの傘の中にしっかり囲い込んで、その先客2名の傘とは仕分けしたんですよ。
結局その日の先客は同じ傘の持ち主カップルと、私たちの後から入店してきた2組の4組だけだったんですが、先客2名が先に帰って次に店を出たのが私たちのグループで、傘立てを見ると傷ついた古い傘が残っているのよね。
オ~~マイガッ!なんてこったい!
あれだけ用心していたのに・・・。😭
店のマスターに聞くと、その先客は常連さんでよくカップルで来るらしい。
ダメ元で傘がすり替わったことを説明して、仕方がないので傷つき古ぼけたRYKIELの傘を持ち帰るしかなかったのですよ。😢
それから2、3ヶ月位してからだったと思うけど、お目の日にその店を訪れたことがあって、店頭の傘立てにはまだ新しいRYKIELの傘が、あるじゃないですか。
すかさずその傘のすぐ横に、持ってきた古いRYKIELの傘を差し込んで、店内を見渡すとカウンターにカップルが・・・。
私たちもカウンターのすぐ隣に席を占めて座ったんですが、私の位置はそのカップルの彼女の横、彼女を挟んでそのメガネをかけた、ちょい悪風の中年伊達オヤジと顔が向き合う位置。
・・・で、頃合いを見て切り出しました。
「あ、もしかして、この前傘を、間違えて帰った人ですよね?」
ーーん??・・・なんですか?
「ほら、このまえリキエルの傘を、私のと間違えて持ってったでしょ?」
会話を聞いていたマスターが、そうそう、そんなことがあったよねと、助け船を出してくれると、観念したのか言い訳が始まりました。
ーーあぁ~~、あれね、傘ね、そうそう、そう言えば・・・なんか綺麗な気がしていたんだよなぁ・・・、そうか、そういうことか、うんうん・・・。
うんうんじゃねぇよ~~って、思いっきりツッコみたかったけど。
でもまぁ相手さんも認めてくれたんで、確信犯とは言え出来心からというのは伝わってきたので、場の空気を和ませようとフォローしておきました。
「いやぁ・・・似てるって言うよりも同じブランドですもんね、間違いますよねぇ、誰だって。でも今日は間違えないでくださいよ、新しいほうが私のですから・・・ね。」(^_^)b
お詫びのしるしにと生ビールをご馳走になった後に、そそくさとお会計して切り上げるカップルに「まいど~~傘に気をつけてね~♫」とマスターが声かけして「勘弁してよぉ・・・もう・・・」と照れ笑いして帰って行かれました。
そういう幸運もあって、お気に入りのマイ傘が無事に帰還してくれたわけですが、それからは天候とその日の会食予定に合わせて、持ち歩く傘を分けるようにしたんですよ。
立ち寄りが無い雨の日はRYKIELの傘、立ち寄りや会食の予定があるときには籐巻風のグリップになっていた、長尺980円の丈夫な傘にして使い分けしていたんです。
なんとまぁ・・・みみっちいこと!😂
でもね、その努力の甲斐があって、20年ちょい経過した今でも私のお気に入り傘として現役なんですよね。
今じゃ、プライス以上の愛着があるんですよ。(^_^)b
今日も雨が降っているもんだから、ついこんなことを思い出して記事にしましたが、あなたにも似たような経験があるんじゃないですかね。
傘と言えば、雨の日じゃなくても用心のために持ち歩けば護身に使えます。
ついでなので護身術のマガジンを紹介しておきますね。(^_^)b
傘の話から護身術に繋げたところで、お終いにします。
ってことで、今回は
「大事な傘を持ち去られないように用心したのに盗られた時の悔しさってないよ!」という傘にまつわる思い出話でした。
※見出し画像のイラストは、ソエジマケイタさんからお借りしました。
では!
失せ物も 運良くかえり のほほんと
<こちらはアクセスが集まってくるという願ってもない話>