逆噴射プラクティス解題 #1
目次
ごあいさつ
こんにちは、うさぎ小天狗です。
十月八日から三十一日までのあいだ、note上で開催された「逆噴射小説大賞」に参加いたしました。
「パルプ小説の冒頭400字を書いて投稿する」というコンペティションは、たいていの小説コンペティションに設けられる「完成させなければ投稿できない」というハードルを取り払って、非常にパルプ的です。
パルプ小説とは本来そうした「気軽なもの」であるからです。
もちろん、気軽なものだからこそ、その九十九パーセントは読み捨てられ、その半数以上が現代に残らず、また残ったものもほとんど顧みられないものになっています。
しかし、同時に、その気軽さがあるからこそ、H・P・ラヴクラフト、R・E・ハワード、ウィリアム・アイリッシュ、レイモンド・チャンドラー、ジム・トンプスンといった、今日不動の名声を得ている作家が世に出るきっかけにもなったのです。
ぼくも、彼らのような作家になりたい! との思いを十四のころからひそかに胸に抱えておりますし、なによりオモチロそうじゃん! と思ったので、これ幸いと参加した次第です。
参加にあたって
参加にあたって、個人的に以下のルールを設けました。
・開催期間中は一日一作の投稿が可能なので、毎日一作、計二十四作を制作、投稿する。
・制作するのはあくまで「小説の冒頭」なので、そこでお話を完結してはならないし、同時に、先へ続く要素の提示も忘れてはならない。
・実際の「パルプ小説」が怪奇幻想、ホラー、SF、犯罪実話、ノワール、推理もの、アクション、ファンタジーなど、多様なジャンルを含むものなので、制作する内容もなるべくバラエティに富んだものにする。
・読者に想像の余地を残す意味でも、「パルプ小説も小説の一部である」という個人的な信条からも、タグは必要最低限に留める。
・タイトルバナーは、画像だけでなく、タイトルロゴも含めて必ず制作する。
これはあくまで個人的なルールです。
主催の提示するルールは参加のハードルを下げる意味でかシンプルなものになっていましたが、個人的には物足りない感じがあったので、自己満足的に縛りプレイをしてみたのです。
結果は……
結果的には、二十四日連続で制作、投稿することができました。
あとは結果発表を待つだけ!
やったね! 完!
……では、さすがに味もそっけもないので、投稿作品をちょちょいと解題していきたいと思います。
私的ルール設定のところで「読者に想像の余地を残す意味でも、「パルプ小説も小説の一部である」という個人的な信条からも、タグは必要最低限にする。」などと書いたものの、やはり自己顕示欲を抑えられなかったものと思います。
明日投稿予定の#2から、一回四作品ずつ、計六回にわたって更新していきますので、よろしければお付き合いください。
(うさぎ小天狗)
イラスト
『ダ鳥獣戯画』(http://www.chojugiga.com/)
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