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生まれるまで母性がわかなかった私の出産レポート

●出産前日
早朝から一日中10分間隔で来る前駆陣痛に苦しむ。重い生理痛よりも痛く、目をつぶってしまう&ふーーーーと軽く叫んでしまう位の痛み。

21:30
痛みが激しくなってきたので病院に電話し痛みを説明。「じゃぁ入院しましょっか〜」と言われ、陣痛バッグと入院バッグを持って病院へ。

22:30
分娩室へ案内される。
内診してもらい、子宮口1cmしか開いてないことを知る。こんなに痛いのになんで?!と苛立ちで涙が出てくる。陣痛を和らげるために病院のお風呂に30分入るよう言われた。体を温めると痛みが和らぐのはこの時初めて知った。

22:30
お風呂から上がると間もなく、さっきより陣痛の間隔が短くなっていることに気付く。
「これはもう本陣痛始まってますねぇ〜」と言われ、一歩進んだ気がして嬉しかった。

22:30〜11:00
出産時の体力温存のために、陣痛がない時に寝て、食べてねと言われる。
子宮口よ、開いてくれ!と強く念じながら、寝たり(といっても陣痛がない合間の3〜5分だけ)、全く食べたくなかったけど、ゼリー・パン・メロンを頑張って食べた。「もっと食べれる?このままだと多分全然まだ先だと思うよ」と助産師さんに言われたので、昼食に出たシチューを頑張って完食する。
〜途中〜
陣痛時にOJT的な助産師が見習い的な学生2人を連れて「彼女たちも立ち会わせていただいてもよろしいでしょうか?」と聞かれて、聞くタイミング…!と思ったが承諾した。

●出産当日
11:00
本陣痛が始まってから12時間経過。内診すると子宮口はまだ2cmしか開いてないと言われる。は?嘘でしょ?と絶望感でまた涙が出る。この12時間なんだったの?!「もう耐えられないです!」と言ったら3つ選択肢を与えられた。①このまま子宮口が開くまで頑張って陣痛に耐えて待つ ②一度傷みが和らいでぼーっとする薬を投与し30分休憩して体力つけてからまた子宮口が開くまで陣痛を耐える。 ③促進剤を打ってお産を早める。
私は「促進剤で!」と即答する。この時は促進剤による陣痛の痛みの威力を全くわかっていなかった…

12:00
促進剤投与

13:00〜
この世にこんな傷みが存在するなんて知らなかった…
・鼻からスイカ
・史上最強の下痢を我慢してる感じ
・生理痛の100倍
とよく言われるけど正直促進剤による陣痛は今存在する単語では例えられない、伝えられない、新しい表現を誰かに考えて欲しいレベルの痛みだった。
「これ、いつまで続きますか?!」「長すぎます!」「もう無理です!」を連呼(なぜかずっと敬語)。「頑張ろうね!いいタイミングで出てきてね〜」とお腹の赤ちゃんに声かける系のエモい展開をできればやりたかったけれどそんな余裕は全くなかった。
1分おきにくる陣痛のたびに顔の穴という穴が全開・出したことないボリュームの声で叫ぶ→気絶→また陣痛が来ると叫ぶを繰り返す。

14:00
途中、少しでもお産を進めたく、「私は次の陣痛で破水します!」と勝手に宣言したりした。全く破水せず。当たり前や。てか破水ってもっと前にするもんじゃないの?!聞いてないよ…!!!思ってるのか口に出してるのかわからないレベル。

14:30
学生的な2人が頑張って痛みを弱めるマッサージなどを施してくれる。1人がお尻を抑えてくれるのだが、これが私は全く効かず、むしろすごく不愉快で「なんでそこ触るんですか?!?!!」と詰めてしまった。ごめんね。

15:00
ヨーダみたいな大御所医師的な人とその子分的な人2人が入ってきて、陣痛で叫んでいる私の子宮口を観察し、「お水を飲むといいよ!」と一言だけ言って去って行った。いやもっとなんかないの?!と叫びたかった。この時の夫の水を飲ませてくれるタイミングは神がかっていた。

15:20
相変わらず「これ、いつまで続きますか?!」「長すぎませんか?!」と繰り返し聞きながらいきんでいた。「赤ちゃんが生まれるまでです」という冷静な回答を聞いて「は?」という顔で夫の顔を見る。夫が申し訳なさそうな顔をする。でもそのあと「あ、いきむのうまいですね〜」と褒められる。嬉しくて頑張る。ツンデレかいっっ

15:35
なかなか破水しないので、助産師さんに「お手伝いさせていただきますね〜」と言われ(独特な言い方だと思った)、人口破水。パンっと風船が割れたような感覚でパシャン!と一気に破水。生ぬるい液体が極部から溢れる。なんじゃこの感覚!「あ、次の次の陣痛で出てきそうですよ〜!と言われ、待って、あと2回も耐えられない!「わたしは次の陣痛で産みます!」とまた勝手に宣言。「、、、くる、、くる!!!」夫の手を握る。「出てきてえええぇぇぇ」ここで初めて自分の子に向けて叫ぶ。

15:45
誕生。
コンタクトつけてなかったからはっきり見えなかったけど(つけてたら強くつむりすぎて割れてたと思う)「ふんぎゃぁ!」の産声は聞こえて正直「やっと終わった…」と安堵の気持ちが大きかった。爪が長く鋭く、脚力の強い新しい生命をわたしのお腹の上にペタッと置かれて「おめでとうございます!」と言われたが、「お、おぅ…」とこの子を抱いてるのが精一杯で感動よりも正直疲弊が勝っていた…

16:00
胎盤を取り出したり、悪露を出したりする時間。お腹を強く押されて出してを何回か繰り返す。これはこれで痛かった。(というか陣痛と痛みの種類が全然違う)

16:15
いつのまにか3cm程度会陰切開されていたのでお医者さんがきて縫合。
「あぁ、いろんな人の出産レポ見て予習できてるアレか。陣痛を経験した後からすると痛くないやつだ」いや待って!「いっっってぇぇ!!」ぐっと針と糸が入ってズズッと引っ張られる嫌な感覚がばっちりあって痛くて気持ち悪かった…

16:30
撮影大会。
カメラを向けられ、いつもの感じで全力で笑顔してみるけど、見返したら普通にブスだった…

●出産翌日
🤱🏻取り戻すかのように溢れる母性、新しい命への感動。彼を見ていると癒され、生きる希望が湧いてきて、涙が出てくる(おそらく産後ホルモンの乱れ)。産んだ日から母子同室主義のこの病院でよかったと思えるくらい、少しでも離れると寂しくてメンヘラのように泣いてしまう。
疲れと眠気が吹き飛ぶ威力・最強の充電システムとはこのことでしょうか。何回ぎゅむーーーー!ってしても足りない。会って間もないのに、こんなに好きなんて。こんな感情、初めて…(=産後ハイ)
陣痛の時、痛いとか、もう無理とか弱音ばっか言ってごめんね…

●余談
🤰🏻妊婦生活は、個人的に、かけがえのない大切な命がお腹に宿っているということは頭でわかっていたり、自分とは別の命が存在しているということをエコーと胎動でしか感じられず、、、こんなにも愛おしくて可愛い存在であるという実感が湧きにくかったため(他の妊婦さんは割とお腹に声をかけたりして愛でていたけど私はどうしてもできなかった)10ヶ月の妊婦生活の方が今の授乳期間よりモチベーションが足りなかった気がする。せっかちで想像力が足りない私には向いてなかったんだろうなぁ。こんなにも愛おしいこの子がいるってもっと実感できていたらもっと色々妊婦として頑張れることあったなぁと思った。初産の妊婦生活は見えない大切な命を想像してがんばらなきゃいけない難しい時期だなぁと思った。


🙋🏻‍♂️父となった夫さん。深夜の前駆陣痛の時から全くだるがらず毎度起きて優しくケアしてくれ産まれるまでずっと付き添ってくれた夫さん。10ヶ月先にこの子をフィジカルに感じてた私と意識に差が出ないように日々情報収集してくれたし、とにかく私を母としてではなくて、妻としてちゃんと見てくれ接してくれたこの十月十日。産んだ後に書いてくれた私宛とこの子宛の手紙が本当に泣ける(まだ今でも泣ける)。

〜YAPPYまとめ〜
✔️いくら事前に情報収集していて沢山出産レポを読んで色んなパターンを把握していても、お産は【絶対に】人それぞれ。

上記を踏まえて…私の場合は、

✔️陣痛時に豹変する、は本当。いくら普段から正直で素で過ごしている私でも。
✔️痛みランキング1位:促進剤による陣痛、2位:本陣痛(12時間)、3位:前駆陣痛(2日間)、4位:会陰縫合、5位:産まれた瞬間。
基本的には痛みの種類が全く違うのだけど、とにかく私はどれも痛かった。
※促進剤による陣痛の痛みは別格。
※会陰切開は気付かない位痛くなかった。
※後陣痛は全く痛くなかった。
✔️テニスボールをおしりに当てるあの作業は私には全く意味をなさず、むしろやめて欲しかった。
✔️毎日10km歩いて体力をつけていたからこそ、自分のコントロール下で最後は出産できたと思う。けど、体力つけても長い痛みは耐えられなかった。それとこれとは別感。
✔️呼吸法はラマーズ法が私には合っていた。
✔️BGMは全く聞こえなかった。
✔️カンガルーケアは産まれた彼の爪が痛くて正直複雑な感情だった。
✔️毎日筋トレしていたから、産後の筋肉痛はなかった。
✔️夫に立ち会ってもらったことはチームプレー感があってよかった。
✔️息子の可愛さ&母性らしき感情は出産当日ではなく、翌日ようやく感じた。
✔️次は絶対無痛分娩。 

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