銀座で行列を作る煮魚定食【いしだや @銀座】
サラリーマンやオフィスレディであふれる町、銀座。銀座で働いているなんて言えば多方面から憧れの眼差しを受けるに違いない、日本きってのハイソタウンに足を踏み入れたのは、もちろんランチをいただくためだ。
この日の目的は木挽町通りにお店を構える「いしだや」という和食屋さん。僕がこのお店を知ったきっかけは『マツコの知らない世界』というテレビ番組だ。何の特集かは覚えていないがこの「いしだや」さんが紹介されていて、ランチメニューの魚の煮付けがはちゃめちゃに美味しそうだったことを覚えている。僕はこのお店をGoogleマップに保存してずっとあたためていた。
僕が銀座にやってきたのは平日の12時30分ごろ。ランチは平日しかやっていないということで、平日に銀座に行ける貴重な機会を活かさないわけにはいかなかった。木挽通りを歩いているとお店の看板だけが目に入り、その向こうには地下へ続く階段が見える。その階段を下ると、階段に沿ってすごい行列ができていた。行列の先は見えず、全部で何人並んでいるかは分からない。いつ呼ばれるかまったく予想がつかないまま、僕は行列の最後尾で待ち始めた。
待ち始めてから20分ほど経った頃、ようやくお店の中まで入ることはできたが、満席のためまだ席には案内されていない。カウンターに座って黙々と食べるお客さんたちを眺めながらひたすらに待ち続けた。お店は小上がりになっており、綺麗に敷かれた畳の上にカウンター席が設けられている。お店の中では店員さん以外喋ってる人はおらず、BGMもないため店員さんの作業音が上品に店中に響き渡っていた。
お店の中で待ち始めてから10分ほど。
40代ぐらいのサラリーマンが真っ白のスタンスミスを履いて出て行ったことで、僕もようやく席へ案内された。
メニューはテレビで見た通り煮付けのようだが、僕が座る頃にはもう銀鱈と鯖の味噌煮しか残っていなかった。もう少し早く来ればよかったなぁ。2択で迷った結果僕は銀鱈を注文した。この日の銀鱈はアラスカ産らしい。
注文した銀鱈の煮付けは5分ほどで登場。席で店主さんの華麗な手さばきを眺めていたが一切無駄のない動きだった。見た目からして出汁がよく染み込んでいそうな食欲そそる銀鱈だ。行列の果てにたどりついた銀鱈は一体どんな味がするのだろう。
さっそく銀鱈をいただいてみる。箸で掴んだ時点で身がとても柔らかいとすぐに分かった。口に入れてみるとその身はとてもフワフワ。こんなにフワフワな銀鱈を食べたのはひょっとしたら初めてかもしれない。そう思うぐらい、食感の良さが光っている。そして見た目通り身にしっかりと出汁が染み込んでおり、旨味たっぷりの出汁で満たされた口内はまさに幸福だった。たった一口で、お店のレベルの高さを体感した。
銀鱈だけでなく、添えられているゴボウや豆腐、小鉢も美味い。
銀鱈と同じくらいキラキラと輝いているお米は炊き加減も良く、何度でもおかわりしたくなる味だった。隣のサラリーマンは意気揚々と大盛をおかわりしていた。
濃いめの味付けの味噌汁も美味しく、パーフェクトな定食だ。
さらに驚きなのが、この定食にはなんとデザートが付いてくる。銀座の和食ランチでデザート付きなんてだいぶ珍しいぞ。しかもこの日のデザートはグランマンジュ。和食屋さんではまず目にしないドルチェである。なめらかな食感とスッキリとした甘さがとても美味しいデザートだった。デザートのクオリティもたっけぇ。
ハイクオリティな銀鱈だけでなく、美味しいデザートまで付いて1300円。銀座という立地でこの値段はなかなか素晴らしいのではないだろうか。感動レベルの定食だよ。店員さんの接客も気持ちよかったし、非の打ちどころがないお店だと思った。平日に銀座に行く用事がある知り合いを見かけたら、このランチを全力でプッシュしてやりたい。
今回行ったお店
いしだや
●住所:東京都中央区銀座3-13-2 登栄東銀座ビル B1F
●アクセス:東銀座駅から徒歩3分
●営業時間:
火・土
18:00 - 22:00 L.O. 21:00
水・木・金
11:30 - 14:00
18:00 - 22:00 L.O. 21:00
●定休日:日・月・祝日
●支払い方法:現金のみ
●駐車場:なし
頼んだメニュー
●銀鱈の煮付け ¥1300