初めて降りた駅で唯一行列を作っていたのはあの有名なラーメン屋だった【一ノ割大勝軒 @一ノ割(埼玉県春日部市)】
人生で初めてやって来た駅、一ノ割駅。東武スカイツリーラインに属するこの駅で初めて降りて、ランチは絶品のハンバーグを食べ、その後はオシャレなカフェで美味しいショコラバスクチーズケーキを食べた。
時間は夕方ごろ。夜ご飯はどうしようか。僕は家を出る前にネットである程度調べて夜ご飯の計画はなんとなく立てていた。それは一ノ割駅の隣駅、武里駅に行ってうどんを食べることだった。
しかしその計画がちょっと揺らいでいる。なぜなら昼にレストランピノに行った際に大勝軒の行列を見てしまったからだ。大勝軒といえば、ラーメン好きなら知らない人はいないであろう有名なラーメン店である。大勝軒は大きく東池袋系と永福町系に分かれており、昼間にお店の前を通った時にお店から発せられる匂いを感じでこのお店が永福町系だということは分かった。永福町系大勝軒のお店が一ノ割駅という聞き馴染みのなかったお店に存在するなんて知らなかった。まあ駅の名前自体聞いたことがなかったのだから当たり前か。この大勝軒の存在を知ったことで、僕の心は揺らいでいた。
夜になり、結局隣駅まで移動するのが面倒くさい、という理由もあって大勝軒に行くことにした。夜の一ノ割駅の線路沿いは閉まっているお店が多い。そんな中で大勝軒の明かりが一際光り輝いている。僕はその光に吸い寄せられる虫のように歩いた。昼間の一ノ割はそこそこ温かった気がするがこの時間はもう結構寒かった。
寒さに耐えながらラーメン虫はお店の前にたどり着き、昼間に感じたあの匂いを嗅ぎながらお店の扉を開け、中に入った。
まず驚いたのは昼間はあんなに並んでいたのにこの時間のお店はめちゃくちゃ空いていたこと。一ノ割の人はあまり夜にラーメンを食べないのだろうか。
適当なカウンター席に座りメニューを眺める。永福町系大勝軒のメニューは、どこもシンプルだ。大体どこもラーメン、ワンタン麺、チャーシューメンといったラインナップでこのお店も例外ではない。注文を決めるのに迷いはなかった。僕はお水を持って来てくれた店員のおじさんにワンタン麺を注文した。
注文したワンタン麺は5分くらいで出てきた。お店が空いていることもあって提供が早い。そのワンタン麺は大きな丼の中にたっぷりとスープが注がれ、ほぐしの甘い麺がその真ん中に居座っている。どれも永福町系大勝軒では定番の要素である。さっそくいただいていこう。
まずはスープから。脂をあまり感じない口当たりの良いあっさりとしたしょうゆべーすにほんのり香る煮干し。待ってましたと言わんばかりのザ・永福町系の味だ。
永福町系といえばの程よい柔らかさのモチッとした細ちぢれ麺。あ〜美味いね。美味い。間違いない美味さだよ。一ノ割に吹く風で冷たくなった身体によく沁みるねぇ。
チャーシューは柔らかくて脂の主張が少なくやや淡白な味がする。これがラーメンによく合っていて美味しい。
ワンタンは生姜がかなり効いている。この生姜の強さとスープの味がめちゃくちゃ合う。とても美味しいワンタンだ。
このお店で出されたラーメンは求めていた味に完全に合致している。というか期待以上の美味しさだ。箸もレンゲもどんどん進む。卓上に置いてある白コショウとの相性も抜群に良い。夢中になって食べていたら途中で知らない番号から電話がかかってきた。出てみるとただの営業電話だった。人が休日にラーメンに夢中になってるんだから気安くかけてくるんじゃねえ。そんなに僕と電話したけりゃまずはその受話器を持つ手でこのお店に匹敵する美味さのラーメンを作ってから出直して来い。
食べ終わってお会計。支払いは現金のみ。レジに「50円玉が不足しています」と書かれていたので、財布から1050円ピッタリ出せたことが尚更気持ち良かった。
大満足でお店を出る。外の寒さはラーメンを食べたことで少し緩和されたような気がした。相変わらずこの線路沿いで光っているのはこのお店だけだ。
一ノ割駅、初めて降りた駅だったが寄ったお店すべてが良いお店だった。良いお店は都心の激戦区だけではなく、郊外のちょっとマイナーな場所にもたくさん隠れていることがよく分かった一日だった。これから先もっと日本中を回って、世間では知られていない名店をこの足で開拓していきたいと強く思った。
今回行ったお店
一ノ割 大勝軒
●住所: 埼玉県春日部市南4-21-3
●アクセス: 一ノ割駅から徒歩4分
●営業時間: 11:00~19:25
●定休日: 火曜日
●支払い方法: 現金のみ
●駐車場: あり(浜島パーキング 1〜4番)
頼んだメニュー
●ワンタン麺 ¥1050
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