怠惰とタイヤ交換

昨日新しくタイヤを買った。

そもそも今年のGWに、実家で父に冬タイヤから夏タイヤへ交換してもらったとき、夏タイヤが擦り減っているので買い換えろと言われていた。

ここで「これをしなさい」と言われてすぐに行動に移さないのが私である。現在の居住地の割と近所に某タイヤショップがあるのでそこで買い換えようかなと思ってはいた。だが、車ってそこまで興味無いしタイヤ屋さんも立ち寄ったことがないので、全くの未知の空間に行くというのが非常に面倒くさかった。

私がタイヤを取り替えていないんじゃないかと心配した父からちょくちょく「タイヤ替えましたか?」とメッセージが来る。替えていません。(父と私はなぜかお互い敬語でメッセージを交わす)

それに、走れるからまだいいっしょと心で思ってもいた。しかし、自分でも普段車を運転していて、なんとなく滑るというかグラつくというか走りにくさを感じてはいた。感じてはいたのだ。まあでも走れるからまだいいのである。嗚呼、怠惰。

こんな日々を過ごしていたのだが、この度久しぶりに実家に帰る予定を立てた。そこでまだタイヤを替えていないと父にバレるとまたいろいろ言われて面倒くさいことになる。そう思った私は昨日ついに会社帰りにタイヤショップへと赴いた。

タイヤショップに着くと、ツナギを着た爽やかな青年が接客をしてくれた。気分が良い。こうこうこうなんです、と事情を説明すると、「タイヤに詳しいものをお呼びします」と言われ、店の奥からけして爽やかではないおじさん店員が出てきて接客を交代した。......。

タイヤの知識が全く無い私におじさんはとても丁寧に説明してくださる。しかし、正直こっちに知識が無さすぎて、高いか安いか耐久力が強いか弱いかくらいしか頭に入らなかったので、無難に中くらいのグレードのものに決定した。

タイヤの交換に1時間くらいかかるというので店の近くのし◯むらに立ち寄り、部屋着とスリッパを買うなどして時間を潰した。

そしてタイヤの交換が無事終わった。黒々とした綺麗なタイヤがあてがわれたことにより、余計に目立ってしまう飾り気のないきったねぇ車に乗り込み、店を後にする。

店員たちの爽やかな声に見送られながらアクセルを踏み、公道へと出た。

..........全然違う。

走り心地が全然違うのである。正直、車の走りにくさはタイヤのせいだけではなく、この古い車だから仕方ないんじゃないかと思っていた節があった。

あの滑る感じもグラつく感じも全て無くなっていた。しっかり止まるし、しっかり曲がる! 素晴らしい。中くらいのグレードのタイヤでこんなに満足いくのだから、最高級のタイヤを履いたらどんなに気持ちいいのだろう......。

タイヤなんてなんだっていい。車は走りゃいいんだという考えを改めることとなった。走り心地がいいと運転も気持ちいい、楽しい。

そしてタイヤショップの店内に売っていた芳香剤などの様々な車内装飾グッズを思い出して、次の車は可愛く飾ってあげようかななんて思ったのだ。

すぐに行動に移さないのが、私である。









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