引きこもりの準備。
息子の事業所の責任者から連絡が入りました。「今日スタッフがコロナ陽性になりました。息子くんの体調はどうですか?」
災厄は忘れた頃にやってきます。未だマスク通勤している息子ですが、うがい手洗いは何回教えてもいい加減です。私ははストーブの前で丸くなって寝ている息子をチラリと眺めました。
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昨日、息子が帰宅しましたとき、どうもいつもと様子が違いました。準備したおやつに目もくれません。すぐにウトウトと眠り始めました。週末であり内職作業の納期で忙しかったのかなと、さほど心配せずに様子を見ていました。
熱を測ると37度を超えています。ストーブの前で寝ているので、正確な検温は難しいでしょう。とりあえす葛根湯を服用させました。風邪の症状はありませんが食欲はありません。そのうちに本格的に布団に入りたそうなそぶりを見せるので、布団を準備し横になりました。熱はないようですが、トイレに起きるたびにお茶や水をすすめました。
翌日は念の為、予約していた週末のショートステイをキャンセルしました。準備すると食事もしますが、元気がないのでゴロゴロとストーブの前で横になっていました。そんな中、事業所の管理者の一報が入ったのです。
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勤めていた頃なら、悲痛な声で職場に頭を下げて休みの調整をしたことでしょう。しかし現在の私は無職です。翌週の相談室は自粛すると連絡をいれましたが、別に私が参加しなくてもなんら支障はありません。息子の体調不良でなんら支障がないのは、私の社会のつながりや組織などの関係性が少ないからです。こんな時に助かります。
つまり私1人が消えても世の中は何も変化はしません。いつも同じように地球は回っているのです。
息子と2人暮らしなので、家族内感染を恐れるのは私だけです。いまさら遅いと思いつつ、マスクをしました。
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私が倒れた時のために、コロナ禍を機に食料や生活の物資の備蓄を心がけてきました。買い物に行けないことを想定し生協の宅配もしています。
タイミングが良かったのは、今日親が畑の収穫物を私と弟に配達に来ると連絡を受けていたことです。新鮮な野菜や卵を玄関口で受け取ることができました。
過度に閉じこもることはありませんが、まあそれなりに生活は維持できそうです。
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問題は私の退屈しのぎです。ここ数ヶ月ラジオ英会話が入りません。「ライ麦畑でつかまえて」の英文購読も先生の本業の執筆が佳境を迎えているので、授業は遠のいています。助成金の書類も年度がわりの時期なので、応募要項の発表が出ていません。事務処理の雑用をちょこちょこする程度です。
今は、百田尚樹の「錨を上げよ」の第4巻を読んでいます。この作品は非常に面白いのです。荒削りですがぐいぐいと読み手を引き込む若さとスピード感があります。この本を読むにはいささか体力が必要です。昔みたいに京極夏彦の分厚い本を寝ないで読むような体力はもうありません。内容も濃いので、合間に口直しの活字が読みたくなります。
そこで最近「吉村昭と津村節子―波瀾万丈おしどり夫婦―」の本を読んだことか
ら、吉村昭の「戦艦武蔵」「三陸海岸大津波」を入手しました。
昨日のeccoさんの記事から、「ロストケア」を注文していました。
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引きこもりの準備が完了する前に、息子にはとっとと元気になって欲しいです。何より私が感染せずに、症状が出ないように祈るばかりです。