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ドラマ「アンという名の少女2」
「赤毛のアン」にどハマりしたのは小学校の高学年の頃でした。アニメーションも大好きでした。父が買ってくれた原作本は、村岡花子の翻訳バージョンでした。茂木健一郎みたいに原書で読むほどではないけど、続編のアンのシリーズは、ほぼ読みました。
ドラマ「アンという名の少女」のシリーズを楽しみに見ています。このドラマは、アン風にいうなら、かなり想像を膨らませた内容です。
例えば孤児院での過去のフラッシュバックのシーンが描かれています。かなり過酷なイジメを受けていたので、おそらく現代であるならPTSDの病名が付くのではないでしょうか。孤児院での生活を過酷に描くからこそ、アボンリーの生活の幸福さが身に染みます。
ドラマではアボンリーで、孤児院から来た、いわゆるどこの馬の骨とも分からない少女が、村の人の受け入れられるのが難しいシーンもありました。なるほどです。
カスバート兄妹が独身であることも、教会にあまり熱心に通っていないことなどからしたら、物凄く変わり者一家だと考えられます。確かにそうでしょう。
ドラマでは、原作やアニメやジュニア版の本では触れられていなかったことが詳細に描いています。よくよく考えたら、さもありなんな問題です。
またフランス人(ジェリー少年)や黒人への人種差別や、独身者、孤児への偏見など、現代にも続く問題を、これでもかと見せられます。
また時に織り込まれるカスバート家の事情などは、深みが出て良いし、昔の恋愛の話も悪くはありません。マリラとマシュウは、もともと兄がいたり、その兄の死によって、彼らの人生が大きく変わるという事やそれぞれの恋愛などが、繊細で素敵なエピソードも織り込まれています。
ひとつ気がついたのは、アンは孤児院に入る前に、子沢山の家で子守りをしていたというエピソードです。
子どもの頃は気にも留めていませんでしたが、何故このように子沢山で、貧しい家庭だったのかが不思議に思えました。時代的に医学的に避妊が難しく、さらに宗教的に避妊、堕胎がダメだったと考えられます。しかし世界の一部の地域では、この問題はまだまだ続いているようです。そしてやっぱり男尊女卑。
その後、結婚したアンもむちゃくちゃ子沢山になります。リンド夫人は10人の子どもを育ててるし。となると女性は現代より、肉体的に負担が大きい時代だったのでしょうね。
このような大人の事情や時代的な背景が描かれているのである意味、大人にとって見応えがあります。
さらに悪人が出てきたり、ギルバートの実家が大変だったり、原作にはないエピソードが満載で、やたらヒヤヒヤします。
「なぜ赤毛のアンで、こんなにハラハラしてるんだろう。安心して見てられないわ。」
私はブツブツ文句を言いながら、毎週の放送を楽しみに見ています。
現代にも通じるエピソードを、どのようにぶっ込んで来るか、構えてなければ、ダメージを受けるので、ある意味、気を抜けないドラマです。
とりあえず、どのバージョンでも大好きなマシュウさん。心臓に悪いから、馬を乗り回したり、アンにハラハラしたり、昔の彼女との再会にドキドキしたりの生活は、心臓に悪いので控えめにして欲しいです。原作のあなたは心疾患で途中退場していますので、気をつけて欲しいです。
ダラダラと長くなりました。それではカスバート家の皆さん、また来週お会いしましょう。ごきげんようさようなら。