1つの出会いと蜂蜜入りレモンスカッシュ
ある日、友人からバイキングのランチにご招待をいただき、たらふく喋って、たらふく食べました。腹ごなしにぶらぶらと歩いていました。結構な人で賑わっていた週末でした。突然、友人が足を止め、数歩ほど道を戻りました。スーツケースを持った旅行者のおばさんに声をかけられたからでした。
おばさんは宿泊するホテルの場所が分からないらしく、道を訪られました。そこで説明するのも難しいし、腹ごなしに歩きたかったので、おばさんと一緒に歩いて行くことにしました。友人はおばさんのスーツケースを持ってあげていました。
←わたしはビルを見上げて歩くので、気が行き届きません。
おばさんは長く大阪に住んでいたのですが、現在は故郷の沖縄で暮らしているそうです。ホテルにお送りしたあと、お礼に珈琲をご馳走したいとのことで、私たちは喫茶店に行きました。
おばさんの身の上は大変苦労の多い人生だったそうです。でも「今は幸せ」と極上の笑顔でカラカラと笑います。見せてくれたスマホの写真の中は、お孫さんやご家族、ベランダのお花など、おばさんの大好きなものがたくさんありました。
おばさんの「幸せ」、「愛情」が1枚1枚のが画像から、あふれていました。
「私は運がいいからね。友だちもたくさんいるしね、全然寂しくないよ。」
おそらくこの人は、悲惨な状況で頑張りながらも、人に優しくしてきたのではないでしょうか。人への「愛情」と一生懸命に生きてきた人生の積み重ねが、このような出会いに繋がったのかもしれません。それ以上におばさんは明るくて楽しくて、とても魅力的な人でした。
実際にカップルが多い場所で、道を聞くことに苦戦していたそうです。そんな時に、私たち、いや厳密にいうと親切で人懐っこい私の友人を引き当てたのです。確かに運がいいと思います。
←絶対そうだと確信している。なんせ私は背の高いコワモテなのでね。
というわけで、この不思議な出会いがあり、別れ際に「沖縄においでよー」との
お誘いでわたしたちは、いつか沖縄へおばさんを訪ねる約束をしました。
こんな素敵な人との出会いがあるなんて、私と友人は気分上々の午後でした。
蜂蜜入りレモンスカッシュごちそうさまでした。おばさんまた会おうね。