わたしは猫がスキ。猫はわたしがキライ。
子猫がやってきた
ある日、実家に猫がやってきました。ペルシャとチンチラのハーフで、
とても可愛い猫です。写真を見て一目惚れした母が、衝動的に職場でもらってきました。
実は父は動物が大嫌いで、
犬猫を見たら「この畜生!」と毛嫌いしているような人でした。
母は父が嫌がったら諦めようと、
子猫を抱えて帰ってきました。
ところが予想外に「別にいいよ。」と言い、
子猫のラッキーは家族になりました。
猫は母がダイスキ
ラッキーは穏やかでおとなしい猫でした。
ラッキーは1番母に懐いていました。
夕方になると玄関で母の仕事からの帰宅を待ちます。
普段は鬼のような父もラッキーが好きになったようです。
「ウチの次女です。」と人にラッキーを紹介するのは
いささか不気味でした。
主に家の中で飼っていましたが、
ある日、出勤した父が、猫を抱き抱えて戻ってきました。
「ラッキーが外を歩いていたぞ」と連れて帰ってきた猫は
猫違いの野良猫でした。
父を出迎えたラッキーが「にゃー」と鳴いたとたん
「なんや、このどら猫め!」
と父が抱いていた猫を投げようとして
思いっきり引っ掻かれたので、大爆笑でした。
暑い日は
ラッキーが涼しい廊下で長くなって寝ているのを、
どかせて弟が寝ています。
暑い日にラッキーのいる場所は、家中で最も涼しい場所らしいです。
気の毒なラッキーは、また涼しい場所を探すのです。
猫は私がちょっとキライ
わたしもラッキーを可愛がっていましたよ。
ある日、両親が海外旅行に出ることになりました。
私は留守番を快諾しました。
ラッキーは夕方になると母を待ち鳴いていましたが
ついにストレスで下痢をしました。
シャワーで洗い流そうとする私と格闘になり、また下痢しました。
ラッキーは玄関で母の帰りを待ち続けました。
帰宅した時、心からうれしそうな顔をしていました。
猫は私がかなりキライ
ラッキーは長毛種なので、夏になると
見た目が暑苦しいので、私は散髪をします。
私は手先がものすごく不器用なので、
角刈りのようになりました。
ブラッシングするのが面倒なので
毛玉を丸ごとちょきんと切ると、
ハゲになりました。
これはマズいと思いつつ
毛玉をちゃきちょき切り続けて
ピンクの地肌が見えて、
毛のないハゲの部分が水玉のようになりました。
角刈りの水玉ハゲ猫です。
当然、家族から怒られまくり、散髪禁止令が出されました。
それでも時々
目立たない腹の部分を散髪していました。
その後、私は結婚で家を出て、
散髪ができなくなりました。
すると「猫ちゃんの皮膚病が治ったみたいね。よかったね。」
とご近所さんから言われたそうです。
再び父からものすごく怒られました。
わたしは猫が好き。
私はラッキーが大好きです。
でもなんとなく感じていましたが
ラッキーは私はキライみたいでした。
まったく
気にしてないけどね。