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「咳をして も一人」

私の頭の中にこびりついて離れない尾崎放哉の俳句です。

私は咳喘息です。この季節になると朝晩、咳き込みます。寝床に入り身体が温まってきたとき、朝方の気温が下がるとき、咳が出ます。

息子が寝静まり、痛切に独りを感じるそのとき「咳をして も一人」を思い出すのです。


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中山美穂さんの訃報に絶句しました。まだまだ活躍できる年齢の方が急に亡くなることにショックを受けました。他人事とは思えません。

「人は死に向かって生きていく」…こんな言葉が浮かんできました。人それぞれに寿命があることは仕方のない事です。


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知的障害者の息子に「ねえお母さんもいつか死んじゃうよ」と言ってみました。


いつもニコニコご機嫌の息子の顔が怖いぐらいに怖がり、両手をクロスして声にならない「ダメ」を訴えました。


ああ悪かったね。小さな世界に生きている息子には「死」は理解しがたいことです。

分かってはいるけど、その時の衝撃を少しでの和らげることが出来るかと思い今日も意地悪な問いかけをしてみたのです。

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心よりご冥福を祈りいたします。


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