ドラマ「おかえりモネ」
朝ドラはたまに見ます。朝っぱらから、怒鳴ったり泣いたり大笑いしたりするドラマが疲れ出したのは年のせいでしょうか。
元来、日本の連続ドラマを週間のない家で育ったので、ドラマの視聴週間ができたのは結婚してからです。当時「あぐり」が放送していたので、夫とどハマりして見ていました。野村萬斎の佇まいが、役にはまっていました。「ちゅらさん」は無条件に楽しめた作品でしたね。「あさが来た」では玉木宏と近藤正臣の着物の裾さばきにうっとり。近江八幡のロケ地に足を運んできました。
再放送で見た「カーネーション」では、尾野真知子の演技に涙しました。好きなことに挑戦しやすい現代に生まれたことをラッキーなのだと思い知りました。とにかく最後まで目が離せない物語でした。ここまでが私が見た中での上位ランクです。
名作と評価が高い「あまちゃん」を見そびれているのは残念です。じっくり見てみたいな。「ごちそうさん」のキムラ緑子を見ると、「あなたを思い出す」と言われたので、見てみたら口うるさい小姑だったので・・・しかし高畑充希の歌唱力を初めて見て、大発見したような気持ちになりました。「マッサン」は前半部のはち切れんばかりの笑顔が大好きでしたが、後半シャーロット・K・フォックスの笑顔が翳る物語が悲しくなりました。「エール」は焼け野で薬師丸ひろ子が歌う讃美歌の響きに染み入りました。「ふたりっ子」は再放送で三倉茉奈・三倉佳奈の子ども時代を見て満足したので、そこまでしか見てません。
「おかえりモネ」は、東北震災のその後というテーマなので、いささか重たいですが、いつかは誰かが制作しなければいけないテーマなので、これでいいかと思います。なんせ清原果耶の静かな「間」が良い、すごく良い。こんなヒロインは今っぽくて良いと思います。
「あさがきた」の女中ふゆ役は初々しくて良かったけど、「透明なゆりかご」での主演も素晴らしかった。雰囲気で圧すというか、見てる者に考える余白を与えるような演技、演出、シナリオは、見た後に、「なるほどな・・・」と考えさせる内容でした。医療系のドラマには辛口で基本的に見ようとしない、元看護師の母に見せたら、非常に感激していました。
「モネ」の生きる風景は山と海の自然の風景が、美しく描かれています。画面からは、時に気温や湿度を感じるような気持ちになる映像です。そんなかで、おばさんたちの騒がしさは、ノイズのように、いささか耳にうるさく感じるぐらいす。よくよくく考えたら、これまでの朝ドラにあるような、怒鳴ったり泣いたりするような、ボリュームで生活していることは、そんなにないんじゃないかな・・・と思ったりしました。
震災を体験した人と、たまたま不在だったゆえに、体験を共有できなかった百音の心の苦しみ、罪悪感はどのように消化されていくかを、見守って行きたいです。
基本的に脇役をウォッチするのが好きです。大阪制作の朝ドラの常連の楠見薫さんを見つけるのが、ものすごく好きです。「モネ」では、漫才コンビまえだまえだの前田航基の出演に、ほくほくしています。
さて朝ドラも見たし、今日も1日を始めましょう!