セツコが家にやってくる
ある方に1冊の本「セツコの秘密 ハートマウンテン日系アメリカ人強制収容所のレガシー」をご紹介頂きました。
ハートマウンテンといえば、私の曽祖父が亡くなった場所です。
ハートマウンテンに関する本は少なく、調査の初期の段階で「コダクロームフィルムで見るハートマウンテン日系人強制収容所」を見ていました。写真の中に曽祖父がいるかと目を皿のようにしてページを探していました。1942年10月時点で1万人以上の日系人が収容されていたので、当然見つからなかったけど。
ご紹介いただきまして、すぐに図書館を検索しましたが見つかりません。一か八かで取り寄せ依頼をしましたら、大阪府内には所蔵していないとのこと。司書のアドバイスで確率は低いですが購入願を出すことにしました。
ちなみに所蔵しているのは全国で3つの大学だけです。アマゾンで購入できそうですが、高額なのですごく躊躇しました。せめて目次だけでも確認したいと大阪市内の大型書店をいくつか探しましたが取り扱いすらしていません。
・・・
「セツコの秘密が見つからない。」とうわごとのように繰り返していました。するといつの間にか「テツコの部屋が見つからない・・・」そして「サチコの部屋がない。」となりました。当然「サチコの部屋」なる本などはこの世にあるわけがない。ここ数日、私の頭の中はセツコ、テツコ、サチコでいっぱいです。
すると思いがけない振込が入ってきました。本が買える!!セツコが買える!!とすぐさまAmazonで注文しました。なるほどお金はどうにかするから、本は自分で買いなさいという曾祖父さんからのプレゼントでしょう。クリスマスは終わったけど曾祖父さんは私のサンタクロースだ。
・・・
もうすぐ私の家にセツコの本が届きます。セツコがうちにやって来ます。本のどこかに曾祖父さんがいても居なくても、ハートマウンテンの日系人について知ることが出来ます。
ただいまセツコは配達中です。