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【ギフト交換やってみた・前編】優しさは1000円で心を濡らす

めっきり雨の降らない日々だ。そんなある日、私に一つの小包がやってきた。

ある日、私のホームグラウンドであるTwitterを眺めていたら「1000円プレゼント交換」というツイートを発見した(元ツイートは削除されていたので残念ながら掲載できない)

「そいつぁ面白れぇや!」と思った私は友達を集めてプレゼント交換することにした。


チームド根性大根の笹塚チェンさんと樽沢まりさん・天才こと田村トシ子さん、そしてタイラサワちゃん。


みんながみんな精鋭揃いで、それぞれの理由で何かしらの生きづらさを抱えている。
だが、特攻野郎Aチームを例に取るように、傷ついた人間が傷ついた顔をして生きているかは別だ。

そんな我々の傷を察してか、田村トシ子女史五段は言った。「テーマは優しさにしましょう」。

そう、私たちが用意するのは1000円でそろえる「優しさ」。
石と砂で宇宙を描く枯山水のようだ。私は全力で脳を振り絞って無印良品へ走った。

だが、集まった5人の住まいは東北、東京、広島×2、そして都会・茨城県。
なので、当然ながら郵送である。この時点で私は送り賃のことで頭がいっぱいになっていた。優しさとは無縁の女である。

奴らはみんな、タフガールである。私は30代なのでガールか疑問かもしれないが、敢えていう。我々は全員がガールだ。ほかの五人の送られてきたものはこんな感じになっている。

そんなガールたちのギフトはそれぞれの元に続々と届き、開封され、記事となっている。
その中でもやばいと思ったのは笹塚チェンさんの元にやってきた田村トシ子さんのギフトだ。二人の技術が最悪の化学反応を起こしてしまったバケモノ記事はこちら。アイキャッチ画像からやばさは感じるかもしれないが、こちら、電車内では読まないでほしい。私はコメダ珈琲で読んだことを後悔した。

ちなみに田村女史五段が樽沢さんからもらったギフトを独自の解釈(独自の解釈すぎる)で解説した記事はこちら。

私が送るのは樽沢まりちゃん。ギフトはすでに届き、記事にもなっている。

優しさは速さなり!!!! と思い手紙などつけずに樽沢氏に最速で送ったが、彼女は出張だったため私の優しさは不在通知となった。
優しさというのは難しいものだ。
私が樽沢女史にどういう意図でギフトを贈ったかは後半で書くよ!



そして、私が受け取るのはタイラサワちゃんのギフトだ。タイラサワちゃんが笹塚チェンさんから送られてきたギフトはこちら。

さて、最速に届いたのは誰のギフトか。
それは、タイラサワちゃんが私に贈ったそれである。

それは段ボールに入れられて届いた。
わくわくしながらいざ開封!  入っていたのは敷き詰められたぷちぷちと包み紙とお手紙だ。
や、優しい……!!

この時点で私は涙が出た。
ぷちぷちというのは優しさそのものだと思う。

本来は入れなくてもいいものだが、プレゼントを相手に最善の状態にするために手間をかけているのだ。
優しい。実は5人の中でタイラサワちゃんにだけ会ったことがないのだが、育ちの良さがうかがえる。小さなころからとても優しい子だったのだろう。

ちなみに私はエクスパックに無理やり押し込んだ。直接詰め込んだ。

包み紙もかわいい。本当に優しい。

お手紙もつけてくれた。なぜこのラインナップなのか、丁寧に説明してくれている。優しい。

文面も几帳面でしっかり書いてあり、「手紙なんてめんどくせぇよ。俺は速さで表現するぜ」と手間を省いた自分が恥ずかしい。一見1000円という限られたフィールドで戦っているようにみえるこの福袋交換会だが、1000円なんて所詮は表ルール。裏ルールで殴り合うのこのゲームの本質だ。

そしてラインナップがこちら!!!!!

紹介していくが、チョコバームクーヘンは既に食べてしまったし、綿棒は速攻使い始めてしまった。ごめん。

まずはバームクーヘン!!!

や、優しい……。何を隠そう、私はチョコがけバームクーヘンが大大大大大好きなのだ。

写真にそのチョコがけバームクーヘンが無いのはもちろん既に食べてしまったからである。
といっても、もらった当時は食べたことがなかったのだが、チョコとバームクーヘンが好きなので、この認識は特に間違っていない。

事実、その日、諸事情あってお腹が空いて死にそうだった夜、どうにかありついて涙しながら食べた。もし食べていなかったらおなかがすいて眠れなかった。命を救った一本となった。もはや優しさという定義を凌駕している。やばい。


次は雑炊。

冬に温かいものとか優しい……!!!
記憶の限りだと、家庭科の教科書にも、プレゼント交換で無印良品の雑炊を包んでくれる人を嫁にもらった方がいいと書いてあった。

なにこの子、優しすぎる……!
実を言うと嬉しすぎて食べていない。これを食べる日も決めている。

数日先、家で一人で留守番する日が出てしまうため、その時に食べようと思っている。ドンピシャである。ありがとう、タイラサワちゃん。


お次は綿棒だ。
うちはちょうど綿棒がなくなってしまったので、これもドンピシャである。
最近化粧するようになったので、アイラインをぼかすのにも使う。耳よりもそういった用途が多いのだが、普通に嬉しい。
あまりにドンピシャだったせいで、既に何本かは母親がへそのごまを掃除するのに使われてしまった。
「耳をかくのに使ってください」と言われたのに、ごめん、タイラサワちゃん。


優しさを受け取った結果、私はタイラサワちゃんを嫁に欲しい。と思うようになりました。恋しそう。やばい。優しさとは百合(女の子同士の恋愛を描く創作ジャンル)だったのか。

しかし、そんな感想を年下の女性に抱くのは、こんな現代なのでセクハラだと言われてしまっても仕方がありません。

優しさは雨のように空気と一緒に乾いた心を濡らします。ドライだった私に芽生えた僅かな恋は、しっとりと人生に癒やしを与えたのです。

私はしばらくタイラサワちゃんの優しさのぬくもりを感じながら生きていこうと思います。

優しさ、ありがとうございます!


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