広告とはなにか?
広告は広く告げると書く。
告げる…
告白…
告白っ!?
そういや以前、大手広告代理店である電通の説明会へ行った時、
「電通はラブレターを作る会社です!」と言っていたことを思い出した
ラブレターは送る側も送られる側もハッピーでなければならない。
ラブレターというのは、送る側が送られる側(相手)のことを想って書く手紙だ。
決して、一方的なものになってはいけない。
あなたのことを想っています…。
その想いが伝わった時に、恋が結ばれる。(結ばれない場合ももちろんある)
先日、僕の好きなメディアであるNewspicks内の
THE Updateという番組内で
「テレビCMはインターネット広告に喰われるのか?」という議題でトークが繰り広げられた。
なかなか面白かったので見てみることをおすすめする。
その中で広告代理店がメーカーなどから依頼されて、広告を作る役割は 主に3つあると紹介された。
それが、
①人を動かす(購買意欲を持たせる)
②企業の売り上げを増加させる
③人々に彩りを提供する(ブランド)
の3つである。
なるほど…こうやって言われるとなかなか勉強になる。
①と②に関しては、多くの人が想像つくが
③に関してはなかなか気づきにくいことではないだろうか?
「.③人々に彩りを与える 」
以下では、このポイントから企業のCMやビジネスモデル(企業コンセプト)について少しだけ考えていきたい。
例えば、XperiaのCM(最近、全く見ないが…)なんて「人々に彩りを与える広告」の代表例ではないだろうか??
このCMでのキャッチコピーは「だから私はXperia(エクスペリア)」 というセリフ。
このキャッチコピーがなかなかエモい(出たよーww)
Xperiaというソニーのスマートフォンを紹介する15秒ほどのコマーシャルなのだが、ここで興味深いのは
Xperiaを使うことで、日常の生活にこんな彩りが増えましたよ〜という顧客体験に焦点を当てているということだ。
例えばXperiaの強みの一つに"音"がある。
今となっては当たり前になりつつあるが
当時、XperiaはスマホNo.1と言っていいほど、
音に非常にこだわっており、ハイレゾという次世代型の音源に対応するシステムが備えられていた。
細部の音にまでこだわった Xperiaは刺さる人には刺さるスマートフォンだった。
そんなXperiaと相性が良いのが、音楽家だ。
実際、CMでは音楽家がXperiaとソニーのワイヤレスイヤホンをつけて、外を歩いているシーンが流れていた(うろ覚え)
そこで、ソニーのXperiaの音は非常に臨場感があって良いとか、「これは最高ですね」みたいなことを言う。
まさにこれは音楽家という日常にXperiaの音質の良さを通じて、彩りを与えている例の一つだろう。
そのほかに有名なのが、スターバックス。
通称、スタバと呼ばれる。
ここで、簡単なクイズを出す。
Q.スターバックスは〇〇を売る会社?
〇〇に入るのは何か?
チクタクチクタク…カンカンカーン!
これはあまりにも有名なので分かった方も多いではないだろうか??
スタバが売るのはコーヒーではない、空間だ。
これはスタバのコンセプト戦略であり、なぜスタバがあれほど人気なのかを語る上で外すことができない。
スタバのコンセプト、それは"Third Place"
第3の場所である。
一般的に多くの人は第1の場所として"家庭"、第2の場所として"職場"や"学校"などの仕事や学業をする場所が挙げられる。
そこでスタバは第1でも、第2でもない
リラックスできる空間をお客に届けたい。
そのような思いのもと、お客に空間を届けている。あくまでコーヒーはその手段でしかない。
スタバでパソコンを開いてお仕事されている方は多いだろう。 楽しく友達と談話する人、ゆっくりと読書や勉強する人など、人それぞれ。
一般的なカフェだと、あまり長居されると困る。
なぜなら、回転率が下がるからだ。
本来、売上は「収入-支出」で表される。
収入をさらに要素分解すると
レストランなどの飲食店の場合、「客単価×回転率」となる。
ここで多くのお店は回転率を上げることで売上を増加させようとする。
一方で、スタバはサードプレイスという空間を提供するため、客に居心地のいい場所を届ける
長居されると困る…そんなことがないのだ。
回転率を全く気にせず、客単価の方で売上を伸ばしている。
だって考えて欲しい。スーパーで缶コーヒーは80円くらい。
コンビニでは100円で出来立てのコーヒーが飲める。
マックでも100円、パーキングエリアでも100円。
高くてもせいぜい200円だろう。
一方でスタバのコーヒーは上記のコーヒーに比べてめちゃくちゃ高い。僕は味ならセブンのコーヒーで十分。
しかし、お客がなぜ高いのにスタバのコーヒーを飲みたいのか?
それはコンセプトにあるように、サードプレイスを求めにきているからだ。長居するのであれば、コーヒーと一緒に軽いスイーツやお菓子も買うだろう。
そうやってスタバは回転率が少ない分、客単価(1回で客が使うお金)を上げている。
そういや、スタバのギフト券を女の子にあげると一番喜ばれる。粋な男に見られがち(笑)
それだけスタバは多くの人に居心地のいいサードプレイスを提供しているのである。
だから、あれだけの多くの人に愛され、リピーターやファンがつく。
スタバに行くと、毎回行列だが
あれは確実にファンが多い証拠だ。
だから、私はスタバのことを身近なディズニーランドと呼ぶ。あくまで空間を楽しんでいるからだ。
広告の話から、ビジネスの話まで広げてしまったが
③人々にに彩りを与える、
という視点はかなり大事であるので、覚えておきたい内容だなと思った
最後に、ユニクロはただ服を売る会社ではない。
ライフウェアを売るのだ。
柳井さん、素晴らしい!!
またねー!
(終わり)