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音とジャッジと応援団
球審の声が聴こえる
7月10日にロッテ対西武戦を見に行ったのですが、球審・西本さんのボール判定のときの声まで聴こえてびっくりしました。中継のときから聴こえてはいたものの、現地で聴こえるだなんて二軍戦やアマチュアの試合でしかなかったので衝撃的でした。
バットがボールに当ったときの音、ベースを蹴る音…普段の野球観戦では聴こえない音がたくさん溢れていました。というか…無くなって気がついたのですが、やっぱり今までってうるさかったんだなと。審判の判定には音も重要であるということを意外とみんな知らないのではという疑問は常々ありました。
ベースを踏む音が先か、ボールを捕球する音が先か
目だけでなく耳でもジャッジをすると教わったのは2016年の野球殿堂博物館で開催された夏休み審判学校でした。当時、審判技術指導員だった山崎夏生さんが時折ジョークも交えながら子どもたちに審判のイロハを教えていたときに、
「ランナーがベースを踏む音と一塁手がグラブでボールをキャッチする音、どっちが早いかでセーフかアウトか決まるんだよ」
と、どっちの音が鳴ったのが早いかを実演していました。写真…と思ったのですがものの見事に渡田さんしか撮ってなかった。流石、当時の自分()!
また、2018年の初心者向け審判講習会に参加したときも、音だけでアウトかセーフか判定するという練習をしました。音ではアウトだけど一塁手の足がベースから離れているからセーフ!セーフ・ザ・バック!ということもあるので両方研ぎ澄ませて判定することが大事だと教わりました。
ロッテ楽天戦で球審の石山さんが打者のバットのグリップエンドに当った音を聞いて三振だと判定して盛り上がった話がありましたが、これもそのいい一例です。もちろん、これだけ近い距離にいるので応援があっても聴こえていたとは思いますが、普段よりも聴き取りやすいことは確か。判断材料は多ければいいに越したことはありません。
仕事がしやすい・集中しやすい環境の方がいいに決まってますし、このコロナという誰も経験したことがない目に見えない敵との戦いが続く中で「元に戻す」というよりはより、選手が、審判がそれぞれの能力を発揮できるための環境づくりを整える必要がありますし、また私達の応援の形もそれに伴って変化していかなければならないと思います。