審判クラスタの球春
流石にカメラは審判を追ってくれない。
審判クラスタの正月は忙しい。選手と違って事前に誰が各球団に派遣されているか分からないのでTwitterでファンor球団or記者が上げるブルペンの写真、そしてキャンプ中継をチェックしてチラッとでも審判員の袖番号が写っていないか、マスクが写っていないか、構えから個人を特定できないかスマホの画面とかにらめっこすることから始まる。中には声で分かる審判もいるので動画が上がっている場合は音声も確認するのも忘れない。
下一桁しか写っていなかったとしても大体が5人一組、それもクルーチーフと責任審判が出来る審判が班長・そこそこのベテラン・中堅・一軍出場を果たしたばっかの審判・二軍しかまだ出場していない審判というバランスで班が組まれるので他の分かっているメンツを見て、
「下一桁が7は西本(クルーチーフ)、27は森(55過ぎたからクルーチーフか分からんけども)、37は有隅(クルーチーフ)、47は芦原、57は須山しかいないので、まあ佐々木(クルーチーフ)は確実にいるので水口(若手)もいるしなんとなくそこそこ中堅の芦原ではないのかなぁ」
という具合に推理する。こんなことをかれこれ6年間続けている。正直何やってんだろう、と思う。特に12球団すべて把握出来たからといって何が起こるわけでもないのだが、どこの球団に誰がいるか分かればスポーツニュースであの人映らないかな、とかキャンプ地に赴くフォロワーさんに「あの人いるから写真撮ってきて!!(他力本願)」とか言えてしまう。
他の審判クラスタと「巨人に38 54」 とか最早名前は呼ばずに袖番号だけ呟き、空中リプでお互いが集めた情報をやり取りして一喜一憂するのも楽しい。普通の野球ファンからしたら大分穿った見方なんだろうけれども、ここから私達のシーズンが始まる。