リクエスト制度って、ブラック企業みたいだよね。っていう話。

「松本、お前には負けないからな!」

時の移ろいは早いもので審判に注目して野球を観るようになって7年の月日が経ってしまいました。同い年の審判(研修審判の郡司さんや川上さん)に年下の審判(育成審判の松本さん)も出てきて「審判っておじさんばっかなんでしょ?(笑)」とかいう世間の常識を打ち破りつつあります。友達が「はあん!?どこ中だよ(名鑑には高校からしか載っていない)!的な。松本、お前には負けないからな!」って言ってた。何で勝負するのかさっぱり分からないけど、負けたくない気持ちは分かる。一軍に出場するような審判はおじさんが多いけど村山さん(36歳)とか石山さん(40歳)とか若い人もいr・・・。あれ?若くない?まじで?私が最初に名鑑見たときは若かったんだよ彼らも。


つば九郎ばりに他力本願過ぎるよね。

この7年の間にも色々なことが変わりました。一番大きな変化はやはり昨年の「リクエスト制度の導入」ではないでしょうか。正直、このリクエスト制度には条件付きで賛成、という立場でした。近年は毎試合中継されて映像が残ってしまう時代になってしまったので、映像を見て判定を変更することは審判にとっても、観ている私たちにとっても悪くないことだと思います。ただ、MLBと大きく違う点は「テレビ中継の映像に頼らざる負えない」ところです。
MLBではリーグが各球場にカメラをたくさん設置して、さらに映像をまとめて観る施設も作り、そのカードは試合に出ていない審判員が映像を見て判定する、という流れが整っています。一方でNPBはテレビの中継と球団が設置しているカメラの映像で、控え審判を含む4人(1人はグラウンドに残る)で判定するため、中継が放送されている番組の多さでも、カメラマンの腕にも、その精度が左右されてしまいますし、当該の審判が判定するのも負担が重すぎると思います。定点カメラじゃないからリクエストされたシーンがはっきりカメラに映ってるとも限りませんし、つば九郎ばりに他力本願過ぎます。

ブラック企業のことを散々叩く癖に審判を叩く人たちw

数年前に「ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない」というタイトルの映画を見たことがあります。小池徹平が主役だった以外で記憶があまり残っていないんですけどとにかくめっちゃ残業させられるわ上司はひどい人ばっかりなんだけれどもなんだかんだあっていい話で終わった気がする(?)

他力本願な中継映像だけど必死に巻き戻して判断したのに観客から「間違ってる」だの「ベテランが間違えたから判定を変えないんだ」って批判されたりするのって劣悪な労働環境の中で頑張って働いてるのに業績上げろって上司から怒られる並みに理不尽じゃないですか?????リクエスト制度に限らず100パー間違えるな要求される審判という職業自体がブラックな気もするが。

ツイッターを見ると不幸自慢してるかのように自分が働いてる会社はこんなにひどい、ブラックだと批判したりしてますけど本当日々のうっ憤を晴らすかのように審判を叩く人、いるじゃないですか。MLBばりな設備を整えるお金と人員がいないNPBに少しでもお金を落とすことでしか変えられないし、審判部を批判するのはお門違いだと思います。審判を叩くな、とは言わないけどリクエストに関しては本当にそりゃないぜ・・・って環境で判定するしか現状はないので、少しは自分に置き換えてみてもらえれば、いいのではないでしょうか。

#スポーツ #プロ野球 #野球 #NPB審判 #リクエスト制度


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