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メキシコで意図もせずに〇感マッサージになった話

 まず、第二回目のノートでお下品な話をしてしまうことをここに謝る。この中南米旅行で初めてのマッサージを受けることになった私。ある意図もしない出来事が起こってしまった。あれはメキシコとしては普通、当たり前のことだったのか、それとも。ともかく、ひとつの思い出としてここに記そうと思う。

 前回、メキシコの伝統サウナ「テマスカル」のサウナがサウナではなかった話をした。そしてそのテマスカルのプランにはマッサージも含まれていた。出迎えられるところからサウナの案内まで一人の男性に案内されていた。サウナが終わった後、マッサージの部屋へ案内され、この時の私の姿はバスタオル一枚体に巻きつけているだけである。そしてその部屋には男性が一人。おそらく、いや確実にこの男性が私をマッサージするのであろう。

 ベッドに寝そべってと指示され、オイルを手に付け始める男性。
ですよねーーーーーあなたがしますよね。いや、少し昔に整体に行っている時期があり整体師さんは男性だった。でも、もちろん服は着ている。そして今私はここメキシコですっぽんぽんで男性からマッサージを受けている。まあ伝統行事だしな。とかむしろ初めての女性用風俗だと思ったらいいのではなんと考えてみる。だが、日本人である私から言わせてもらうとこの状況はどう考えてもおかしい。いや、おそらく日本人でなくとも。

 
 かなり息切れをしながらマッサージをしてくれるので「この状況おかしくないですか」とは言えない。そして謎にあお向けになってと耳元でささやかれる。失礼だが、全身に寒気が走った。あお向けになり、一枚切れのシーツを腰まで下ろされた。そう前身すっぽんぽんである。ちょっと待ってくれよ。

 なにも言えないまま一時間ほどのマッサージが終わった。いったいこれは何だったのか。レビューではシャーマンっぽい女性の方がしてくれると書いてあったが。とにかくここを早く出たいという思いから即座に支払いをしホステルへの帰路についた。

 ことの事情をメキシコ人であるホステルのオーナーに話すと、今まで見たこともないくらい大爆笑された。アメリカ人の年下の女の子は心配そうに大丈夫だった?と聞いてくれた。オーナー曰くそんなことはあり得ないらしい。あなたが言いたいのなら警察に被害届を出すこともできるとも言われた。いや、そこまで事を大きくするつもりはない。じゃあなんで笑ってんだあんたは。おとなしい日本人が言われるまますっぽんぽんで男性からマッサージを受けているのを想像して笑っていたらしい。こいつもこいつだな。まあ、この話おもしろいならいいかと思うことにする。

その夜、いつものようにアメリカ人と夕食をとっていると、あなたの話でオーナーがあそこまで笑うのおかしくない?と言われた。そうだよね。おかしいよね。よかった私だけではなくて。今まで、その子の自己中心的な行動に参っていたが、初めてその子と感覚があったと感じる瞬間であった。

そんなこんなでメキシコで初めて受けた伝統的な体験、テマスカルはさんざんな経験に終わった。話のネタになったのでいいと思うことにする。とにかく、これから行く人はちゃんと男性か女性どちらかから施術を受けることになるのか初めから聞いておくことをお勧めする。


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