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22/7(ナナニジ)「覚醒」の意味~第一章と第二章の間に~

もう3年前になるんですね。
22/7(ナナブンノニジュウニ)の8thシングル『覚醒』はナナニジ第一章の最後に位置づけられる曲。しかし1stアルバムはその前に出ていたため2ndアルバムに収録されました。

4人の卒業を控え、10人で歌う最後の曲。しかし卒業するメンバーの台詞パートがないという点に当初は不満も囁かれました。しかし、蓋を開けてみるとカップリング曲『いつの間にSunrise』が卒業生のための曲になっており、この曲は残された6人のメンバーのための曲と解釈できます。

覚醒とは目を覚ますという意味です。

目を覚ませということは、それまでのナナニジは眠っていたのでしょうか?覇権2.5次元アイドルグループになれなかった、結果としてそう見る向きもあるでしょうが、私はそうは考えません。覚醒とは「夢から目を醒ませ」という意味です。

ナナニジの夢とは、11人の夢。花川芽衣(以下メンバー敬称略)の卒業という悲しい出来事はありましたが、その想いは河瀬詩に受け継がれ、11人でならどこまでも行けるような気がしていました。第一章のナナニジは夢を口にしなかったと言われてもいますが、その必要がなかったのは、漠然と何でも叶うと思っていたからです。昔々に宮瀬玲奈が次のライブ会場の予想を聞かれ東京ドームと答えたらしいというエピソードが象徴的かもしれません。

そんな現実離れした夢の世界から最初に目覚めたのが帆風千春と海乃るりでした。抜けた所もあれどマメなしっかり者でグループへの貢献の大きかった二人ですが、夢を追いつつ現実を見据えたリアリストでもあります。武田愛奈は社会に出て貢献する道を選び、るりと同じく声優を目指す倉岡水巴はるりと共に去る決断をしました。若い高辻麗は耐えられなくなってグループを去り休養。涼花萌は親友たちについていこうとしたけど乗り遅れたみたいです。

永遠を誓った仲間と離れ、夢から覚めることは「絶望の闇」であったかもしれません。それでもグループに残る者たちは、グループを去って独立した卒業生たちとは違う形で現実を歩まねばなりません。そのメッセージが『覚醒』です。

「走り出そう!」「自分の思うがまま一直線に」
今までは皆で一緒に歩いていたけど、これからはそれぞれの道を走ってゆく。

宮瀬玲奈は最もファンを愛しファンに愛されるアイドルとして卒業を飾り、俳優の夢に進む道を。
白沢かなえは新メンバーたちに慕われるお姉さんとしてグループに貢献し、美しいアイドルとして引退する道を。
涼花萌は妖精さんとして皆に優しい魔法をかけて毎日をかわいく楽しく、卒業までそしておそらくこれからも自分らしく過ごす道を。
天城サリーは叶えつつある夢である声優として世界的な活躍をしながら、アイドル活動をも両立させる道を。
西條和はファンやメンバーに心を開き皆の想いにこれまで以上に、より積極的に応える道を。
河瀬詩は当時はまだ後輩といった感じでしたがノリの良い彼女感溢れるかわいさを確立し、今や立派な頼れる先輩です。

(多分次の記事に続く)


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