誰かのコトバが、いつか芽を出すときがくる。
アナザースカイの放送500回スペシャルを見た。
2008年にスタートしているので、もう10年続く番組になっているそうだ。
自分が毎週見るようになったのは4年前ぐらいなので、それよりも倍近く前からやっていることになる。単純にすごい。
アナザースカイの魅力はたくさんある。その土地ならではの鮮やかな風景、家族や古い友人など人と人との関係性、普段聴かないけど耳に残る洋楽のBGM。
数ある魅力の中でも自分が一番好きなポイントは「コトバ」である。
過去を振り返りながら出てくるコトバは、その人らしさで溢れていて、強く強く記憶に残る。
今回の500回記念では、そんな過去の名言にフォーカスした企画となっていた。
その中でも強く印象に残ったのは、俳優の長谷川博己さんの回。アナザースカイであるスペインで、一度しか会ったことがないという古い友人との再会で出てきたコトバ。
全ての人生において、人は種を蒔くために生まれてきた。
誰かに種を蒔く。そして、いつか蒔いた種が芽を出すときがくる。
知ったときにはよく分からなかったけれど、ある瞬間にすっと自分の中で落ちてくる感覚。
学生時代、先輩に「矢野は悩んで悩んで悩み抜いた先の爆発力が持ち味だと思うから」と言われたことを思い出した。
聞いたときには「そうなのかなぁ」と思うぐらいだったのだが、最近このコトバをひしひしと感じることが多くなった。
自分の中で納得感をつくること。そして、周りの人たちに胸を張って言えること。
そのときのスイッチの入り方は自分でもたしかにすごいと思う。それまでの歩みはスローだけれども。
コピーを書いていると、「今のその人に必要なコトバ」を考えてしまいがちだけど、「いつか芽を出すコトバ」も大事なんだよなぁと思う。
焦ることなく、いつか芽を出すことを信じて。
誰かの心に種を蒔くように、コトバを書いていけるようになりたい。
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