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SFプロトタイピング作品集(2023年5月22日 21.22.SFプロトタイピング小説追記)

はじめに SFプロトタイピングに対する私の考え

未来の技術予測は昔から行われており、100年前の「100年後の予測」がどれだけ当たったかが、時々話題になる。
それらは娯楽要素が強く、生活改善にはあまり役に立たない。

いっぽう、世界の企業トップ100や国家の順位が激しく入れ替わる今日、未来を予測し、それにいち早く対応する能力が組織に求められている。

国レベルでは未来の技術予測をNISTEPが行い、国の科学技術戦略に反映されているが、デルファイ調査結果に基づいたフォアキャスティング手法を採用している。これは、過去の技術レベルの向上速度を外挿し、未来の技術レベルを予測する。

これに対し、ブラウン管が液晶に置き換わるような技術水準の跳躍は、フォアキャスティング手法では困難である。

そこで、先ず未来の理想社会を考え、その未来社会に必要とされる技術水準を明らかにし、現在の技術水準から未来の技術水準に到達するロードマップを作成するバックキャスティング手法が考案された。

シナリオライティングやSFプロトタイピングが代表であり、どちらも未来社会の住人になりきって未来社会の良くない点を体感し、社会を更に理想的なものにしていくところに重点を置く。
バックキャスティングのロードマップは、技術の跳躍を組み込んではじめて描くことができる

以下に、国家および民間がSFプロトタイピングを用いて作成したシナリオを紹介する。

いずれも国家や組織の存続が前提となっている。

私はここに、現在のSFプロトタイピングの使われ方の限界を感じる。
真の理想社会は、国家や組織、貨幣経済を含めて考える必要があり、そのような未来予測が受け入れられる時代が来ると考えている。

(2022年10月17日追記)
企業や国家も、企業が国家が存在しない未来を含めて検討する必要があるという考えに到達した。

私のSFプロトタイピングに対する考えを本noteで述べているが、
noteは所詮一方通行である。共同作業も可能だが、あくまで個人の発表の場を束ねたものである。

SFプロトタイピングは自由なアイデア出しが重要だが、時間がかかる作業でもある。

slackのように、いつでも空き時間にアイデアを追記できるシステムが好ましい

私が考えるのは、メタバース内に「テーマ」ごとにディスカッションルームを設け、ルーム内のホワイトボード、立体書棚、その他空間に雑多に雑多にアイデアを置いていける、インスピレーションルームの創設だ。

アバターたちで定例ディスカッションをするも良し、無人の部屋を訪問してアイデアを追記するのも吉。

知財や著作権(貨幣)が絡むとややこしくなるから、世の中にそれらが存在する間は、何らかのルールが必要になるかもしれない

インスピレーションルームでは、メタバースディスカッションのルール(否定的な意見は封印する)や、ルームの管理者にアイデアの整理権限を付与する必要があるかもしれない

実行あるのみ!
メタバースになれたらそのようなインスピレーションルームを先ず設置したい

ムーンショット

ムーンショットは、課題設定にあたり、SFプロトタイピングを用いたチャレンジングなプロジェクトです。

内容が増えたので分離しました

1. 総務省 新時代家族 

総務省の若手職員26名で構成される「未来デザインチーム」が書いた,2030年ごろから2040年ごろの,未来世界の家族のつながりや仕事のあり方を描いたSF小説。

https://www.soumu.go.jp/main_content/000548081.pdf

2.SONY Sci-Fiプロトタイピング

ソニー クリエイティブセンターのデザイナーがSF作家と協働し,「2050年の東京」の物語を描き出したプロジェクト「ONE DAY, 2050 / Sci-Fi Prototyping」

3.RICOH 西暦2036年を創造してみた

SF作家へのインタビュー,SFショートショートの寄稿。

4. 日産未来文庫 答え合わせは未来で

自動運転社会の未来をテーマにした,7人のSF作家による短編小説

5.清水建設×日本SF作家クラブ「建設的な未来」

SF作家藤井太洋氏,イラストレータ加藤直之氏,株式会社東芝CPSxデザイン部と清水建設のエンジニアがコラボし進めているSFプロトタイピング。

6.ホモ・マンガピエンス ──あるいは神経科学,HAI,マンガ研究が組み合わさった先に生まれる未来について──

神経科学とHAI研究とマンガ研究が組み合わさった先の未来には何が起こるかを考えたSFマンガ。

https://hailab.net/HAI2019Manga190906Final.pdf

7.Future Blue Sky

JAXAとIDEOが考えた,未来の空のすがた

8.(原作:宮本道人、漫画:ハミ山クリニカ)
本作はAI inside 監修のもと、SFプロトタイピングワークショップを経て作成されました。

9.東急建設

(日本経済新聞記事より抜粋)
実際に東急建設がギャル式ブレストを使ったと聞き会議の動画を拝見すると、理性を超えた不思議な光景が広がっていた。

まずバブリー氏が直感性、自己肯定感を上げること、コミュニケーションを増やすことがギャル式ブレストの目的と伝えた上で、「敬語なし、タメ語で話す。あだ名で呼び合う。5分以上の沈黙なし」などとルールを説明する。反応に困ったら、「あげー、キュンです、それな、はにゃというギャル語でしのげ」とアドバイスをくれる。

ギャルが3人に、東急建設の社員が6人。「ゼネコンって何かのコンテスト?」「大仏も建てたー?」などと突っ込むギャルに東急側は「109も建てました」など事業内容を説明する。すると「ブルジョア過ぎー」「ゲロ熱」「まじ、徳積んでるねー」など間髪入れずに反応が返ってくる。

好き勝手しゃべり合う時間が過ぎると、東急の社員も次第に雰囲気が柔らかくなる。最後は「最近の渋谷はきれいになったけど、攻めてる要素が薄い」「瞬間で映像と音楽と光で異世界に入れるようなボックス」「テディベアの形をしながらも脱炭素を推し進めたビル」「渋谷でバンジージャンプ」など、あったらいいな的な提案がギャルから飛び出てくる。同社は「東急♡キュン設」を目指すことになった。

10.野尻抱介のぱられるシンギュラリティ

11.「何もかも理想とかけ離れていた」樋口恭介 - SF小説から未来の時間をヨム|Sci-Fi Diving|パナソニック 未来創造研究所(2022年12月11日)

12.未来を複数化させるメディア〈anon press〉を立ち上げます(2022年12月15日)

13.Another Meがもたらす未来像 NTT人間情報研究所と、WIRED Sci-Fiプロトタイピング研究所(2022年12月15日)

(WIRED会員向け有料記事になります)

14.技術革新がもたらす安全保障環境の変容と我が国の対応

未来工学研究所が描く、未来の戦争の姿
2020年3月時点でこれだけの未来戦争をリアルに描いていることに驚く

付加製造技術
前線に配備された3Dプリンタが必要とされる需品をその場でプリントするようになり、軍事組織の兵站が一変する。
ロボット工学
無人航空機(UAV)、無人潜航艇(UUV)、無人車両(UGV)等の活用がさらに進み、部分的ないし全面的に有人の兵器を置き換える。
今後は輸送、補給、空中給油、傷病兵の回収などさらに幅広い分野に進出する
広範囲に分散した無人兵器が群(スウォーム)として振る舞い、飽和的な攻撃を行うなどの新たな戦闘方法が出現することも予見される。
人工知能(AI)
サイバー戦やミサイル防衛など、極端に進行速度の速い戦闘局面では、AIが人間の意思決定を全面的に代替する可能性がある。
殺傷型自律無人兵器(LAWS)として完全に人間の介在しない戦闘が実現する。
一方、インターネット空間では、人間とそっくりの受け答えができるボット・アカウントや現実と見分けがつかないフェイク映像などが登場し、情報戦がさらに熾烈さを増す。
バイオ技術
DNA操作や化学物質によって兵士の肉体的能力や認知能力などを拡張し、筋力や持久力を通常の人間よりもはるかに高めたり、夜間でも目が見えるなどの能力を付与することができるようになる。
合成生物学によってより感染性や毒性の強い生物兵器や、敵の兵器やそれらを動かす燃料を分解してしまう新カテゴリーの生物兵器が出現する一方で、新たな化学物質やナノマシンが兵士の抗体を強化することも可能となる。
エネルギ技術
高エネルギ密度の電池によって兵士の身体能力を補助する強化外骨格(エクソスケルトン)が普及するとともに、無人兵器や通常動力型潜水艦の行動半径が大幅に拡大する。レーザや粒子ビームといった大出力指向性エネルギ兵器が実現し、弾道ミサイル防衛システムや防空システムのあり方が大きく変容する。
極超音速技術
ミサイルや航空機の飛しょう速度がマッハ5以上の極超音速領域に達する。このような超高速兵器は従来のミサイル防衛(MD)システムや防空システムに対する突破能力を高め、空母などの高価値目標(HVU)の脆弱性が増加する可能性がある。
情報通信技術(ICT)
軍事組織の運用するあらゆる装備品がネットワークによって接続され、戦場におけるモノのインターネット化(BIoT)が実現する。
指揮通信統制(C3)系統のさらなる効率化が図られ、軍事組織は前線における兵士個々人から宇宙空間までの全戦闘領域(ドメイン)の情報をリアルタイムで共有しながら、より少数の兵力でも大きな効果を発揮する軍事作戦が可能となる。その効果は戦闘局面だけでなく、兵站や衛生など軍事組織の活動全般に及ぶ。また、無差別的な攻撃に代わって、個々の目標物や標的となる人物だけを選別して攻撃する能力が一般化する。他方で、こうしたICTへの依存は脆弱性ともなり、サイバー戦や電磁スペクトラム攻撃の重要性が増加する。
 神経工学(ニューロテクノロジー)
兵士の脳同士を直接接続してコミュニケーションを行ったり、人間の思考を反映して動く兵器などが出現する。また、ニューロテクノロジーは敵の精神的・身体的能力を低下させたり、捕虜の尋問をより効果的に行うことを可能とする。
新たな計算技術
計算能力の飛躍的な拡大により、新たな兵器の開発が可能となる。サイバーセキュリティの分野においては従来の暗号技術が意味をなさなくなり、量子暗号が必須となる。新たな計算技術を AI や ITと結合させれば、人工衛星やUAVが収集した膨大な情報をデータマイニングし、都市、森林、地下といった見通しの効かない環境からでも標的の所在を探し出すことができるようになる。
宇宙技術
桁違いに安価な宇宙輸送が可能となることで、これまでに例を見ない大型の人工衛星や多数の衛星コンステレーションを軌道上に配備できるようになり、宇宙を用いた偵察、通信、航法能力が飛躍的に拡大する。
レーザ迎撃システムが宇宙空間に配備される。他方で、人工衛星を標的とする対衛星攻撃(ASAT)が活発化する。
VR及びAR
兵士の教育・訓練に掛かる期間が大幅に短縮されるとともに、未知の戦闘環境にも前以て適応させることが可能となる。少数のオペレーターが多数の無人兵器を管制し、無人兵器と有人兵器のシナジーによる新たな戦闘形態が出現する。

15.私がSFプロトタイピングを始めた理由-社会・生活のモ ックアップとしてのSF小説

日本機械学会ロードマップ委員会招待講演講師 高見真平氏のSF3編
2022年3月20日(月)16:20~17:00 招待講演「未来の製品開発を支えるSFプロトタイピング」(日立製作所 ・高見真平 シニアデザイナー)

16.Stories From Tomorrow

17.小説を執筆し、SF的思考を体得する4日間
SFプロトタイピングワークショップ

18.星新一賞受賞作品集

19.人工知能学会誌特集「SFにみるAI」

特集「SFとAI」にあたって
栗原 聡, 山下 倫央
座談会 : SFにおけるAI(<特集>SFとAI)
東野 司, 森岡 浩之, 林 譲治, 松原 仁, 大澤 博隆, 栗原 聡, 山下 倫央
SF作家にとってのAI : AI夢想(<特集>SFとAI)
東野 司
育児するAI : ロビィとエリィシャ(<特集>SFとAI)
森岡 浩之
SFとAIとガンダム(<特集>SFとAI)
林 譲治
SFに見るAI(<特集>SFとAI)
中島 秀之
AI研究者にとってのSF : 新世紀GPXサイバーフォーミュラに学ぶ人と自動車の調和(<特集>SFとAI)
谷口 忠大
AI研究者にとってのSF : 超越した人工知能との遭遇(<特集>SFとAI)
栗原 聡

20.パナソニックx朝日新聞「未来空想新聞」

21.SF作家・池澤春菜による“未来の流通・小売”をめぐるSFプロトタイピング小説:「Yours is the Earth and everything that's in it」

22.SF作家・倉田タカシによる“未来の流通・小売”をめぐるSFプロトタイピング小説:「あずかりもの」


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