【#3】コミュニティクラッシャーの見つけ方と対処法【初級編】
コミュニティには色んな方が出入りしますが、注意しなければならないのがコミュニティクラッシャーの存在です。
コミュニティクラッシャーとは、「コミュニティに悪影響をもたらしてしまう振る舞いをする(してしまう)人」のことを指します。
コミュニティに悪影響をもたらす人を放っておいたら他のメンバーの誰かが不快な思いをするかもしれませんし、それを機にコミュニティを離れることがあるかもしれません。
クラッシャーをうっかり招き入れてコミュニティをガタガタにされてしまった、という話は時折耳にします。また、最初は普通だったけど、徐々にクラッシャーの性質を持つように変貌してしまったという例も聞きます。
前者ならば「そもそも入れない」努力を、後者ならば「変貌しないようなケア」が必要です。
◆コミュニティクラッシャーの分類
まずは、その二つのクラッシャータイプについて解説していきます。
①は、どういう人が当てはまるかというと、端的にいえば「自分ルールで動いてしまう人」です。
「コミュニティ・イベント内のルールを守れない」とか「マウンティングしがち」、「好き嫌いでメンバーの接し方をあからさまに変える」などが典型例です。
一方で②は、「権力に溺れてしまう人」です。運営とかコアメンバーに現れやすいです。
嫉妬心が強かったり自己愛が強かったりで、権力を得たことをきっかけに徐々に他者を見下す(あるいは自分を過剰評価する)ようになり、マウンティングや他者に攻撃的な態度を取ったりします。
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こういった人たちは、根が悪人かというとそうでもなかったりします。ちょっとしたボタンの掛け違えでコミュニティにフィットしなくなってしまったりします。とはいえ、コミュニティに居続けられたら衰退していくことになるので、何とかしないといけないです。
◆コミュニティクラッシャーの見分け方と対処法
じゃあどうすればいいかというと、下記の手段が考えられます。
◎ナチュラルクラッシャーの場合
①そもそもコミュニティに入れない
なんと言ってもこれが理想です。ただ、なんというか結構、観察眼や嗅覚が優れていないと「クラッシャー的素質がある」と気付きにくいことも多いので難しいなぁとは思いますが。
それでもある程度の特徴は書き出せるので、思いつく限り書いてみます。(当てはまれば絶対そう、というわけではありません)
で、大事なのはそういう人がコミュニティに近づいて来たときにどう対応するかです。
ルールから外れた行動をしたときは、一回は大目に見ていいと思います。(程度が重いものは別だけど)
その行動を指摘した時に、素直に謝ったり以降気を付けてくれれば、「言えば直してくれる人」なので大丈夫かと。
ただ、すぐに二回目のNG行動をしてしまったりしたらアウトです。その人は「そのコミュニティのルールにはフィットしない人」なので、コミュニティに招かないのがメンバーの安全を確保しやすいです。
とはいえ、仮に相手がコミュニティを気に入ってしまった場合、「入会をお断りする」というのを揉めずに実行するのは結構難しいものです。そこですごく役立つのが「グランドルール」です。
「このコミュニティ内では最低限これを守りましょうね」という内容を、あらかじめ明文化して提示しておきましょう。そこから逸脱した行為をした人がいた場合に、「このルールに反した行動をしているのでコミュニティにお招き出来ません」と指摘できれば、正当性を示しやすくなります。
マジでグランドルールを最初に示すか示さないかで場の保たれ方は全然違って来るので、コミュニティ運営でまだこれを導入していないならすぐにでも導入を検討してみてください。
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②ルール・マナー違反を甘やかさない
結構先述したこととカブりますが、危険なニオイを感じる人に対しては厳重にルール違反を取り締まることをお勧めします。
よく失敗しがちなのが、そういう人のちょっとしたルール違反(変なタイミングで急に発言し始める、話が長すぎる等)を許容してしまい、結果的にその人の行動が増長されてしまって制御不能になること。
「せっかく来てくれた人だから」とか「意見を尊重してあげたい」という優しさ故のちょっとの甘やかしが取り返しのつかないことになってしまう可能性もあるのです。
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忘れてはならないのは、コミュニティ運営者は「門番」の役割を兼ねているという大前提です。内部の治安を守るためには検閲が必要不可欠です。
かといって空港のように二重三重のセキュリティチェックをしていたら人は寄り付かないので、いかにナチュラルに過ごしてもらいつつ検閲をするかというのが肝要なのです。
一見何もしないようでいて実はきっちりジャッジしてる。面接後のカジュアルパーティが本当の面接の場、みたいな見極め方が力みなく出来るといいですね。
◎進化型クラッシャーの場合
こちらがまぁすごくすごく難しい。事前に察知するのがなかなか困難です。僕自身まだ把握しきれていないですが、それでも絞り出してみるとこんな感じです。
僕の中では一応これらを複合的に持つ人は要注意かなって思います。(もっと別のパターンもあると思いますが)
まず察知の仕方は、他力も頼るのがベターだと思うので、メンバーに定期的にアンケートを取りましょう。
もしクラッシャーが進化のルートに乗ってしまって徐々にその性質が表に出てきた場合、その人は誰かに不快な思いをさせていることがよくあります。
なので、コミュニティ内で定期的にアンケートを取ってその項目のひとつに「メンバー間のトラブルなど、気になることがあったら教えてください」的な質問項目を入れてみて下さい。
そこで名前が挙がってきたら黄色信号です。
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で、もし進化してしまったときにどう対処すればいいかですね。そもそも権力を与えない(運営に引き込まない、リーダー的な役割を与えないとか)は初歩的なこととして、その他に。
でもこれほんとムズいんですよね。もう進化して権力もあったら、下手に刺激したらコミュニティを壊すパワーすら発揮しかねないので。
明快な対処法を提示したいところですが、こればかりはケースバイケースと言いようがないです。
実際にあった話でいえば、被害報告があったことを相手に伝えて自重するよう勧告(問題行動が続くようならご退会もあり得ますと釘を刺し)を出したけど、改善されなかったのでBANした例。
これは僕個人の意見ですが、そういう時に強権を発動できる・して当然という主宰の権威づけをはじめからしておいた方がいいかなと思います。
よくわかんないですが、共和制ではなく王権制?的なのが一番主宰の作りたい世界観を守る上では楽なのかなとも思います。(公平・公正な王であることが絶対条件ですが)
自分でも書いててよくわからなくなってきたのでこの辺で止めておきます。とにかく進化型クラッシャーは進化後の対処は超大変だよってことです。
◆おわりに
理想をいえば、どんな人でも受け入れてあげられるコミュニティであれたら素敵だなぁとは思います。
でも、だからって全員にやさしくしていたら、一部のルールを守れない人たちがコミュニティを壊してしまうっていうのは本当に起きやすいことなんです。
だからこそ、どこかで線を引かなくてはならない。
その線を引く位置を徐々に前進させる(受け入れるエリアを広くする)ことが出来るように自身の経験値を高めたり、制度を細かく作っていくことが現実的に求められることなのだと思います。
その辺なんか、国や都市がどう発展していったかの歴史を紐解いたら応用できるかもですね。
(おわり)